文語訳舊約聖書(1953年版)(振り仮名付き)

章: 1  

オバデヤ書

第1章

1:1 オバデヤの預言よげんしゆヱホバ、エドムにつきてかくいひたまふ われらヱホバよりいでたる音信おとづれけり 一人ひとり使者ししや國々くにぐにたみうちつかはされてたて我儕われらたちてエドムを攻撃せめうたんと

1:2 われなんぢをして國々くにぐにうちにおいてちひさものたらしむ なんぢおほい藐視いやしめらるるなり

1:3 山崖がけ巖屋いはやたかところものなんぢこころ傲慢たかぶりなんぢをあざむけり なんぢこころうちたれわれひきくだすことをんと

1:4 なんぢたとひわしのごとくにたかあがほしあひだつくるともわれそこよりなんぢひきくださん ヱホバこれをいひたまふ

1:5 盜賊たうぞくなんぢきた強盜がうたうよるなんぢにきたぬすむともそのこころ滿みつるときはやめざらんや 嗚呼ああなんぢはほろぼされて葡萄ぶだうものなんぢにいたるもなほ幾何いくばくのこさざらんや

1:6 嗚呼ああエサウはさがされそのかくしおけるものさぐりいださる

1:7 なんぢ盟約ちかひむすべる人々ひとびとはみななんぢ國境くにざかひおひやりなんぢ和好よしみをなせる人々ひとびとはみななんぢあざむきてなんぢなんぢ食物くひものくらものどもなんぢしたわなまうかれうちには穎悟さとりあらず

1:8 ヱホバいひたまふ當日そのひにはわれ智慧ちゑあるものをヱドムより絶除たちのぞ穎悟さとりをエサウのやまより絶除たちのぞかざらんや

1:9 テマンよなんぢ勇士ゆうしおどろおそれん しかしてひとみなつひころされてエサウのやまより絶除たちのぞかるべし

1:10 なんぢはその兄弟きやうだいヤコブに暴虐ぼうぎやくくはへたるにより恥辱はぢなんぢをおほはん なんぢ永遠えいゑんいたるまでたたるべし

1:11 なんぢとほはなれてたちをりしすなは異邦人ことくにびとこれが財寳ざいはううば他國人よそくにびとこれがもんすすりエルサレムのためにくじひきたるにはなんぢかれらの一人ひとりのごとくなりき

1:12 なんぢなんぢ兄弟きやうだいすなはちその災禍わざはひるべからず またユダの子孫しそん滅亡ほろびよろこぶべからず その苦難なやみにはなんぢくちおほきくあくべからざるなり

1:13 我民わがたみほろぶるにはなんぢそのもんいるべからずそのほろぶるにはなんぢその患難なやみみるべからず またそのほろぶるにはなんぢその財寳ざいはうをかくべからず

1:14 なんぢみち辻々つじつじたちて その逃亡者おちうどきるべからず その患難なやみにこれがのこものわたすべからず

1:15 ヱホバの萬國ばんこくのぞむことちかなんぢせるごとくなんぢられなんぢ應報むくいなんぢのかうべすべし

1:16 汝等なんぢらのわが聖山きよきやまにてのみしごとく萬國ばんこくたみつねのますなはちみなのみかつすすりて從前はじめよりあらざりしもののごとくなら

1:17 シオンやまにはすくはるる者等ものどもをりてそのやま聖所せいじよとならん またヤコブのいへはその?業さんげふ

1:18 ヤコブのいへとなりヨセフのいへ火?ほのほとなりエサウのいへわらとならん すなは彼等かれらこれがうへもえてこれをやかん エサウのいへにはのこもの一人ひとりなきにいたるべし ヱホバこれをいふなり

1:19 みなみひとはエサウのやま平地ひらちひとはペリシテをまたかれらはエフライムのおよびサマリヤの べニヤミンはギレアデを

1:20 かの?とらはれゆきしイスラエルの軍旅ぐんりよはカナンびとぞくするをザレパテまでとらん セパラデにあるエルサレムの俘?人とらはれびとみなみ邑々まちまち

1:21 しかとき救者すくひてシオンのやまのぼりてエサウのやまさばかんしかしてくにはヱホバにすべし