文語訳舊約聖書(1953年版)(振り仮名付き)

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民數紀略

  第17章

17:1 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

17:2 なんぢイスラエルの子孫ひとびとかたこれうちよりその各箇おのおの父祖ふそいへにしたがひてつゑぽんづつをすなはちその一切すべて牧伯等つかさたちよりその父祖ふそいへしたがひてつゑ都合あはせて十二ほんりその人等ひとたち各々おのおのそのつゑしる

17:3 レビのつゑにはなんぢアロンのしるはその父祖ふそいへかしらたるもの各箇おのおのつゑぽんいだすべければなり

17:4 しかして集會しふくわい幕屋まくやうち汝等なんぢらところなる律法おきてはこまへなんぢこれおくべし

17:5 えらめるひとつゑめざさんわれかくイスラエルの子孫ひとびと汝等なんぢらにむかひてつぶやくところの怨言つぶやきをわがまへとどむべし

17:6 モーセかくイスラエルの子孫ひとびとかたりければその牧伯等つかさたちおのおのつゑぽんづつをこれわたせりすなは牧伯等つかさたちおのおのその父祖ふそいへにしたがひて一ぽんづつをいだしたればそのつゑあはせて十二ほんアロンのつゑもそのつゑうちにあり

17:7 モーセそのつゑみな律法おきて幕屋まくやうちにてヱホバのまへおけ

17:8 かくてその翌日あくるひモーセ律法おきて幕屋まくやにいりてるにレビのいへのためにいだせるアロンのつゑをふきつぼみをなしはなさき巴旦杏はだんきやうむすべり

17:9 モーセそのつゑをことごとくヱホバのまへよりイスラエルの子孫ひとびとところとりいだしければかれておのおの自分おのれつゑとれ

17:10 ときにヱホバまたモーセにいひたまはくなんぢアロンのつゑ律法おきてはこまへたづさへかヘり其處そこにたくはへおきてこの背反そむくものどものためにしるしとならしめよかくしてなんぢかれらの怨言つぶやきまつたとりのぞきかれらをしてしなざらしむべし

17:11 モーセすなはちしかなしヱホバのおのれめいじたまへるごとくせり

17:12 イスラエルの子孫ひとびとモーセにかたりて嗚呼ああ我等われらしな我等われらほろびん我等われらはみなほろびん

17:13 およそヱホバの幕屋まくやすこしにてもちかづものはみなしぬるなり我等われらはみなしにたゆべき

  第18章

18:1 かくてヱホバ、アロンにつげいひたまはくなんぢなんぢ子等こらおよびなんぢ父祖ふそいへもの聖所きよきところかかはれるつみをその擔當ひきうくべしまたなんぢなんぢ子等こらなんぢらがその祭司さいしつとめについてうるところのつみをその擔當ひきうくべし

18:2 なんぢまたなんぢ兄弟きやうだいたるレビの支派わかれものすなはちなんぢ父祖ふそ支派わかれ者等ものどもをもひきゐなんぢがつせしめなんぢつかへしむべしただなんぢなんぢ子等こども律法おきて幕屋まくやまへはべるべきなり

18:3 かれらはなんぢ職守つとめ聖所きよきところ職守つとめとをまもるべしただ聖所きよきところ器具うつはものだんとにちかづくべからずおそらくは彼等かれら汝等なんぢらしぬるならん

18:4 彼等かれらなんぢがつして集合しふくわい幕屋まくや職守つとめまも幕屋まくやもろもろ役事はたらきをなすべきなり外人ぐわいじんなんぢらにちかづくべからず

18:5 かくなんぢらは聖所きよきところ職守つとめ祭壇さいだん職守つとめまもるべししかせばヱホバの震怒いかりかさねてイスラエルの子孫ひとびとおよぶことあら

18:6 われなんぢらの兄弟きやうだいたるレビびとをイスラエルの子孫ひとびとうちよりりヱホバのためにこれ賜物たまものとしてなんぢらにたまふて集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきなさしむ

18:7 なんぢなんぢ子等こら祭司さいししよくまもりて祭壇さいだんうへ障蔽へだてまくうち一切すべてこととりおこなひかくともにつとむべしわれ祭司さいししよく勤務つとめ賜物たまものとしてなんぢらにたま外人ぐわいじんちかづものころされん

18:8 ヱホバまたアロンにいひたまはくわれイスラエルの子孫ひとびともろもろきよき禮物そなへものうちわれきよさいとするところのものをもてなんぢたまひてさすすなはわれこれをなんぢなんぢ子等こらにあたへてそのぶんとなさしめこれながのりとなす

18:9 かくのごとくいときよき禮物いやしろうちにてやかざるものなんぢすべしすなはちそのわれささぐもろもろ禮物そなへもの素祭そさい罪祭ざいさい愆祭けんさいなどみないときよくしてなんぢなんぢらの子等こらすべし

18:10 いと聖所きよきところにてなんぢこれをくらふべし男子をとこどもはみなこれをくらふことをこれなんぢすべき聖物きよきものたるなり

18:11 なんぢすべきものこれなりすなはちイスラエルの子孫ひとびとささぐきよさいえうさいものわれこれをなんぢなんぢ男子むすこ女子むすめあたこれながのりとなすなんぢいへものうちきよものはみなこれくらふことをるなり

18:12 あぶらよきものさけよきもの穀物こくもつよきものなどすべてヱホバにささぐるそのさきものわれなんぢにあた

18:13 最初はじめなれくに?物さんぶつうちヱホバにたづさへたるものみななんぢにすべしなんぢいへものうちきよものはみなこれくらふことをるなり

18:14 イスラエルのひと献納をさむものみななんぢすべし

18:15 およ血肉けつにくあるもの首出子うひごにしてヱホバにささげらるるものひとにもあれけものにもあれみななんぢにすべしただひと首出子うひごかならあがなふべくまたけがれたる畜獣けもの首出子うひごあがなふべきなり

18:16 これあがなふにはそのひとうまれて一げついたれるのちなんぢその估價ねづもり聖所きよきところのシケルにしたがひてぎん五シケルにこれあがなふべし一シケルはすなはち二十ゲラなり

18:17 されうし首出子うひごひつじ首出子うひご山羊やぎ首出子うひごあがなふべからず是等これらきよしそのだんうへそそぎまたそのあぶらやき火祭くわさいとなしてヱホバにかうばしきにほひをたてまつるべし

18:18 そのにくなんぢすべしふれむねみぎももとおなじくこれなんぢするなり

18:19 イスラエルの子孫ひとびとがヱホバにささげきよさいとするところ聖物きよきものはみなわれこれをなんぢなんぢ男子むすこ女子むすめあたへこれをながのりとなすこれはヱホバのまへにおいてなんぢなんぢ子孫しそんこたするしほ契約けいやくにしてかはらざるものなり

18:20 ヱホバまたアロンにつげたまはくなんぢはイスラエルの子孫ひとびとうち?業さんげふもつべからずまた彼等かれらうちなにぶんをももつべからずかれらのうちにおいてわれなんぢぶんなんぢ?業さんげふたるなり

18:21 またレビの子孫しそんたるものにはわれイスラエルのうちにおいてものの十ぶんの一をあたへてこれ?業さんげふとなしそのなすところの役事はたらきすなはち集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきむく

18:22 イスラエルの子孫しそんはかさねて集會しふくわい幕屋まくやちかづくべからずおそらくはつみおふしな

18:23 ただレビびと集會しふくわい幕屋まくや役事はたらきをなすべしまたかれらはそのつみ自己おのれおふべし彼等かれらはイスラエルの子孫ひとびとうち?業さんげふもたざることをもてそののりとなしてなんぢらの子孫しそんうちながこれまもるべきなり

18:24 イスラエルの子孫しそんじふいつきよさいとしてヱホバにささぐるところのものわれレビびとあたへてその?業さんげふとなさしむるがゆゑわれかれらにつきていへ彼等かれらはイスラエルの子孫ひとびとうち?業さんげふべからずと

18:25 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

18:26 なんぢかくレビびとつげこれいふべしがイスラエルの子孫ひとびとよりとり汝等なんぢらあたへて?業さんげふとなさしむるその什一じふいつものなんぢこれよりうくときはその什一じふいつものの十ぶんの一をささげてヱホバのきよさいとなすべし

18:27 汝等なんぢらきよさい物品もの禾場うちばよりたてまつる穀物こくもつごと酒?さかぶねうちよりたてまつるさけのごとくになされん

18:28 かくのごとく汝等なんぢらもまたイスラエルの子孫ひとびとよりうく一切すべて什一じふいつものうちよりヱホバにきよさいささげそのヱホバのきよさい祭司さいしアロンにあたふべし

18:29 なんぢらのうく一切すべて禮物そなへものうちよりなんぢらはそのよきところすなはちそのきよぶんとりてヱホバのきよさいささぐべし

18:30 なんぢかく彼等かれらいふべしなんぢらそのうちよりよきところをとりささぐるにおいてはその殘餘のこりもの汝等なんぢらレビびとにおけること禾場うちばよりとれもののごとく酒?さかぶねよりとれもののごとくならん

18:31 汝等なんぢらなんぢらの眷屬けんぞく何處いづくにてもこれくらふことをべしこれなんぢらが集會しふくわい幕屋まくやおい役事はたらき報酬むくひたればなり

18:32 なんぢらそのよきところをささぐるにおいてはこれがためにつみおふことあらなんぢらはイスラエルの子孫ひとびと聖別きよめささぐものけがすべからずおそらくはなんぢしな

  第19章

19:1 ヱホバ、モーセとアロンにつげいひたまはく

19:2 ヱホバがめいずるところのおきてのりかくのごとしいはくイスラエルの子孫ひとびとつげあかうしまつたくしてきずなくいまくびきおひしことあらざるものなんぢもとひききたらしめ

19:3 なんぢこれ祭司さいしエレアザルにわたすべしかれはまたこれをえいそとひきいだして自己おのれまへにこれをほふらしむべし

19:4 しかして祭司さいしエレアザルこれがそのゆびにつけ集會しふくわい幕屋まくやおもてにむかひてそのななたびそそ

19:5 やがてそのうし自己おのれまへやかしむべしそのかはそのにくそのおよびそのふんをみなやくべし

19:6 そのとき祭司さいし香柏かうはく牛膝草ヒソプくれなゐいとをとりてこれをそのやけ牝牛めうしなかなげいるべし

19:7 かくて祭司さいしはその衣服ころもあらみづにてそのそそぎてしかのちえいいるべし祭司さいしくれまでけがるるなり

19:8 またこれやきたるものみづにその衣服ころもあらみづにそのそそぐべしかれくれまでけがるるなり

19:9 かくきよひと一人ひとりそのうしはひをかきあつめてこれをえいそと清淨きよきところたくはおくべしこれイスラエルの子孫ひとびと會衆くわいしうのためにそなへおきて汚穢けがれきよむみづつくるべきものにしてつみきよむるものあたるなり

19:10 そのうしはひをかきあつめたるものはその衣服ころもあらふべしそのくれまでけがるるなりイスラエルの子孫ひとびととそのうち寄寓やどれ他國よそぐにひととはながくこれをのりとすべきなり

19:11 ひと死屍しかばねさはもの七日なぬかあひだけが

19:12 第三日みつかめ第七日なぬかめにこのはひみづきよむべししかせばきよくならんされもし第三日みつかめ第七日なぬかめきよむることをざればきよくならじ

19:13 およ死人しにんしかばねさはりてきよむることをざるものはヱホバの幕屋まくやけがすなればイスラエルよりたたるべし汚穢けがれきよむるみづをそのそそがざるによりてきよくならずその汚穢けがれなほにあるなり

19:14 てんまくひとしぬることあるときあてもちふるおきてこれなりすなはすべてそのてんまくものすべてそのてんまくにあるもの七日なぬかあひだけがるべし

19:15 およふたとりはなしておほはざりしところ器皿うつははみなけが

19:16 およ刀劍つるぎにてころされたるものまたは死屍しかばねまたはひとほねまたははかなどおもてにてさはものはみな七日なぬかあひだけがるべし

19:17 けがれたるものあるときはかのつみきよむるものたるやけうしはひをとりてうつはいけるみづこれくはふべし

19:18 しかしてきよひと一人ひとり牛膝草ヒソプとりてそのみづにひたしこれをそのてんまくもろもろ器皿うつはおよび其處そこあはせたる人々ひとびとそそぐべくまたはほねあるひはころされしものあるひはしにたるものあるひははかなどにさはれるものそそぐべし

19:19 すなはきよひと第三日みつかめ第七日なぬかめにそのけがれたるものこれそそぐべししかして第七日なぬかめにはそのひとみづからきよむることをしその衣服ころもをあらひみづそそぐべししかせばくれにおよびてきよくなるべし

19:20 されけがれてきよむることをざるひとはヱホバの聖所きよきところけがすがゆゑにその會衆くわいしううちよりたたるべし汚穢けがれきよむるみづそそがざるによりてそのひときよくならざるなり

19:21 彼等かれらまたながくこれをのりとすべしすなは汚穢けがれきよむるみづひとそそげるものはその衣服ころもあらふべしまた汚穢けがれきよむるみづさはれるものくれまでけがるべし

19:22 すべけがれたるひとさはれるものけがるべしまたこれさはひとくれまでけがるべし 

  第20章

20:1 かくてイスラエルの子孫ひとびとぜん會衆くわいしうしやうぐわつにおよびてチンの曠野あらのにいたれりしかしてたみみなカデシにとどまりけるがミリアム其處そこにてしにたればこれ其處そこはうむりぬ

20:2 當時そのころ會衆くわいしうみづざるによりてあひあつまりてモーセとアロンにせまれり

20:3 すなはちたみモーセとあらそいひけるはさきわれらの兄弟きやうだいたちがヱホバのまへしにたるとき我等われらしにたらばよかりしものを

20:4 汝等なんぢらなにとてヱホバの會衆くわいしうをこの曠野あらのみちびのぼりて我等われらとわれらの家畜かちくここしなしめんとするや

20:5 なんぢらなんぞわれらをエジプトよりのぼらしめてこのあしところみちびきいりしやここにはたねまくべきところなく無花果いちじくもなく葡萄ぶだうもなく石榴ざくろくまたのむべきみづ

20:6 ここにおいてモーセとアロンはくわいしうまへ集會しうくわい幕屋まくやかどにいたりて俯伏ひれふしけるにヱホバの榮光えいくわうかれらにあらは

20:7 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

20:8 なんぢつゑなんぢ兄弟きやうだいアロンとともに會衆くわいしうあつめそのまへにてなんぢいはめいぜよいはそのなかよりみづいださんなんぢかくいはよりみづいだして會衆くわいしうとその獣畜けもののましむべしと

20:9 モーセすなはちそのめいぜられしごとくヱホバのまへよりつゑ

20:10 アロンとともに會衆くわいしういはまへあつめてこれいひけるはなんぢ背反そむくものども我等われらみづをしてこのいはよりなんぢらのためにいだしめん

20:11 モーセそのつゑをもていは二度ふたたびうちけるにみづおほわきいでたれば會衆くわいしうとその獣畜けものともにのめ

20:12 ときにヱホバ、モーセとアロンにいひたまひけるは汝等なんぢらわれしんぜずしてイスラエルの子孫ひとびとまへわれきよきあらはさざりしによりてこの會衆くわいしうをわがこれあたへしみちびきいることをじと

20:13 これをメリバ(爭論あらそひ)のみづとよべりイスラエルの子孫ひとびとこれがためにヱホバにむかひてあらそひたりしかばヱホバつひにそのきよきことをあらはしたまへり

20:14 ここにモーセ、カデシより使者つかひをエドムのわうつかはしていひけるはなんぢ兄弟きやうだいイスラエルかくなんぢはわれらがあひもろもろ艱難かんなん

20:15 そもそもわれらの先祖せんぞたちエジプトにくだりゆきてわれとしひさしくエジプトにすみをりしがエジプトびとわれらとわれらの先祖せんぞたちをなやましたれば

20:16 われらヱホバに?よばはりけるにヱホバわれらのこゑききたまひ一箇ひとりてん使つかひつかはしてわれらをエジプトよりみちびきいだしたまへりわれいまなんぢ邊境さかひ邊端はてにあるカデシのまちるなり

20:17 ねがはくはわれらをしてなんぢくに通過とほらしめよ我等われら田畝たはたをも葡萄園ぶだうばたけをも通過とほらじまたゐどみづをものまわれらはただわうみち通過とほなんぢさかひをいづるまではみぎにもひだりにもまがらじ

20:18 エドム、モーセにいひけるはなんぢわれうち通過とほるべからずおそらくはわれいでてつるぎをもてなんぢにむかはん

20:19 イスラエルの子孫ひとびとエドムにわれらは大道おほぢ通過とほらもしわれらとわれらの獣畜けものなんぢのみづのむことあらばそのあたひはらふべしわれ徒行かちにて通過とほるのみなれば何事なにごとにもあらざるなりと

20:20 しかるにエドムはなんぢ通過とほるべからずといひて許多あまた群衆ぐんしうひきゐておほいなるちからをもてこれにむかへり

20:21 エドムかくイスラエルにそのさかひうち通過とほることをゆるさざりければイスラエルはほかにむかひてされ

20:22 かくてイスラエルの子孫ひとびと會衆くわいしうみなカデシよりすすみてホルざんにいたれり

20:23 ヱホバ、エドムのくにさかひなるホルざんにてモーセとアロンにつげいひたまはく

20:24 アロンはそのしにたるたみつらならんイスラエルの子孫ひとびとあたへしかれいることをざるべしこれメリバのみづのあるところにて汝等なんぢらわがことばそむきたればなり

20:25 なんぢアロンとそのエレアザルをひきつれてホルざんのぼ

20:26 アロンにその衣服ころもぬがせてこれをそのエレアザルにせよアロンは其處そこしにてそのたみつらなるべしと

20:27 モーセすなはちヱホバのめいじたまへるごとくあひつれだちてぜん會衆くわいしうまへにてホルざんのぼ

20:28 しかしてモーセはアロンにその衣服ころもをぬがせてこれをそのエレアデルにせたりアロンは其處そこにてやまいただきしねかくてモーセとエレアザルやまよりくだりけるが

20:29 會衆くわいしうみなアロンのしにたるをて三十にちのあひだ哀哭なげきをなせりイスラエルのいへみなしかせり

  第21章

21:1 ここみなみかたすめるカナンびとアラデわうといふものイスラエルが間者かんじやみちよりしてきたるといふをきイスラエルをせめうちてそのうち數人すうにん?とりこにせり

21:2 ここにおいてイスラエル誓願せいぐわんをヱホバにたてなんぢもしこのたみをわがわたしたまはばわれその城邑まちまちことごとほろぼさんと

21:3 ヱホバすなはちイスラエルのことばききいれてカナンびとわたしたまひければこれとその城邑まちまちをことごとくほろぼせりここをもてそのところをホルマ(殲滅ほろぼし)とよびなしたり

21:4 たみはホルざんよりすすみゆき紅海こうかいみちよりしてエドムをめぐとほらんとせしがそのみちのためにたみこころくるしめたり

21:5 すなはちたみかみとモーセにむかいてつぶやきけるは汝等なんぢらなんぞわれらをエジプトよりみちびきのぼりて曠野あらのしなしめんとするやここには食物くひものくまたみづ我等われらはこのあし食物くひものこころいとふなりと

21:6 ここをもてヱバホへびたみうちつかはしてたみかましめたまひければイスラエルのたみうちしぬものおほかりき

21:7 これによりてたみモーセにいたりていひけるはわれらヱホバとなんぢにむかひてつぶやきてつみたりなんぢヱホバにいのりてへび我等われらよりとりはなさしめよとモーセすなはちたみのためにいのりければ

21:8 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはなんぢへびつくりてこれをさをうへのせおくべしすべかまれたるものこれあふなばいくべし

21:9 モーセすなはちあかがねをもて一條ひとすぢへびをつくりこれさをうへのせおけりすべへびかまれたるものそのあかがねへびあふみれいきたり

21:10 イスラエルの子孫ひとびとみちすすみてオボテにえい

21:11 またオボテよりすすきモアブのひがしかたわたるところの曠野あらのにおいてイヱアバリムにえいはれ

21:12 また其處そこよりすすみゆきてゼレデのたにえい

21:13 其處そこよりすすみゆきてアルノンの彼旁かなたえいはれりアルノンはアモリのさかひよりいで曠野あらのながるるものにてモアブとアモリのあひだにありてモアブのさかひをなすなり

21:14 ゆゑにヱホバの戰爭いくさふみいへるありいはくスパのワヘブ、アルノンのかは

21:15 かはながれすなはちアルのまちおちくだりモアブのさかひもの

21:16 かれら其處そこよりベエル(ゐど)にいたれりヱホバがモーセにむかひてなんぢたみあつめよわれこれにみづあたへんといひたまひしはこのゐどなりき

21:17 ときにイスラエルこのうたうたへりいはゐどみづわきあがれ汝等なんぢらこれがためにうたへよ

21:18 このゐどしやくつゑとをもて牧伯等つかさたちこれをたみ君長きみたちこれほれりとかく曠野あらのよりマツタナにいたり

21:19 マツタナよりナハリエルにいたりナハリエルよりバモテにいたり

21:20 バモテよりモアブのにあるたに曠野あらのたいするピスガのいただきにいたれり

21:21 かくてイスラエル使者つかひをアモリびとわうシホンにつかはしていひしめけるは

21:22 われをしてなんぢくに通過とほらしめよ我等われら田畝たはたにも葡萄園ぶだうばたけにもいらじまたゐどみづをものまわれらはなんぢさかひいづるまではただわうみちとほりてゆかんのみと

21:23 しかるにシホンはイスラエルに自己おのれさかひうちとほことゆるさざりきしかしてシホンそのたみをことごとくあつ曠野あらのにいでてイスラエルをせめんとしヤハヅにきたりてイスラエルとたたかひけるが

21:24 イスラエルやいばをもてこれうちやぶりそのをアルノンよりヤボクまでうばりアンモンの子孫ひとびとにまでいたれりアンモンの子孫ひとびと境界さかひ堅固けんごなりき

21:25 イスラエルかくその城邑まちまちことごととれしかしてイスラエルはアモリびとすべて城邑まちまちみヘシボンとそれにつけすべて村々むらむら

21:26 ヘシボンはアモリびとわうシホンの都城みやこなりシホンはかつてモアブのさきわうたたかひてかれのをアルノンまでことごとくそのよりうばとりしなり

21:27 ゆゑうたをもていへるありいはなんぢらヘシボンにきたれシホンの城邑みやこきづたて

21:28 ヘシボンよりでシホンの都城みやこより?ほのほいでてモアブのアルをやきつくしアルノンのほとり高處たかみしむ君王きみたちほろぼせり

21:29 モアブよなんぢわざはひなるかなケモシのたみなんぢほろぼさるその男子なんし逃奔にげはしりその女子によしはアモリびとわうシホンに?とらへらるるなり

21:30 我等われらかれらをうちたふしヘシボンをほろぼしてデボンにおよこれあらしてまたノパにおよびメデバにいたる

21:31 かくイスラエルの子孫ひとびとはアモリびとすみたりしが

21:32 モーセまたひとつかはしてヤゼルをうかがはしめつひにその村々むらむらとり其處そこにをりしアモリびと逐出おひいだ

21:33 めぐりてバシヤンのみちのぼきけるにバシヤンのわうオグそのたみことごとひきゐてこれむかへてエデレイにたたかはんとす

21:34 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはかれおそるるなかわれかれとそのたみとそのことごとなんぢわたなんぢヘシボンにすみをりしアモリびとわうシホンになしたるごとくにかれにもなすべしと

21:35 ここにおいてかれとそのとそのたみをことごとくうちころし一人ひとり生存いきのこものなきにいたらしめてこれうばひたり

  第22章

22:1 かくてイスラエルの子孫ひとびとまたみちすすみてモアブの平野ひらのえいはれここはヨルダンの此旁こなたにしてヱリコにむか

22:2 チッポルのバラクはイスラエルがすべてアモリびとなしたるところたり

22:3 ここにおいてモアブびとおほいにイスラエルのたみおそこれそのかずおほきによりてなりモアブびとかくイスラエルの子孫ひとびとのためにこころをなやましたれば

22:4 すなはちミデアンの長老等としよりたちふこの群衆ぐんしううしくさ?なめくらふごとくに我等われら四圍まはりものをことごとく?なめくらはんとすとこのときにはチッポルのバラク、モアブびとわうたり

22:5 かれすなはち使者つかひをペトルにつかはしてベオルのバラムをまねかしめんとすペトルはバラムの本國くににありてかはほとりたてりそのこれまねかしむることばいはここにエジプトよりいでたみありおもておほふてわれまへにをる

22:6 されなんぢいまきたりてわがためにこのたみのろ彼等かれらわれよりもつよければなりしかせばわれこれをうちやぶりてわがくによりこれをおひはらふをることもあらんなんぢしゆくするもの福徳さいはひなんぢのろものわざはひくとわれしればなりと

22:7 モアブの長老等としよりたちとミデアンの長老等としよりたちすなはち占卜うらなひ禮物れいもつにとりていでたちバラムにいたりてバラクのことばをこれにつげたれば

22:8 バラムかれらに今晩こよひここ宿やどれヱホバのわれつぐるところにしたがひてなんぢらに返答こたへをなすべしとここをもてモアブの牧伯等つかさたちバラムのもと

22:9 ときかみバラムにのぞみていひたまはくなんぢもとにをるこの人々ひとびとなにものなるや

22:10 バラムかみいひけるはモアブのわうチッポルのバラクわれいひつかはしけらく

22:11 ここにエジプトよりいできたりしたみありておもておほいまきたりてわがためにこれのろしかせばわれこれにたたかかちてこれをおひはらふをることもあらんと

22:12 かみバラムにいひたまひけるはなんぢかれらとともにゆくべからずまたこのたみのろふべからずこれ祝福めぐまるるものたるなり

22:13 ここにおいてバラムあさおきてバラクの牧伯等つかさたちいひけるはなんぢくにかへれよヱホバなんぢらとともにことをゆるさざるなりと

22:14 モアブの牧伯つかさたちすなはちたちあがりてバラクのもとにいたりバラムはわれらとともにきたることをがへんぜずとつげたれば

22:15 バラクまたさきものよりもたふと牧伯等つかさたちさきよりもおほつかはせり

22:16 かれらバラムにいたりてこれいひけるはチッボルのバラクかくねがはくはなんぢなに障碍さはりをもかへりみずしてわれきた

22:17 われなんぢをしてはなはおほいなる尊榮ほまれさせんなんぢわれいふところはすべわれこれをなすべしされねがはくはきたりてわがためにこのたみのろ

22:18 バラムこたへてバラクの臣僕しもべどもいひけるは假令たとひバラクそのいへみつるほどの金銀きんぎんわれあたふるともわれこと大小だいせういはずわがかみヱホバのことばこえてはなにをもなすことを

22:19 されなんぢらも今晩こよいここ宿やどわれをしてヱホバのふたたわれなにいひたまふかをしらしめよと

22:20 よるにいりてかみバラムにのぞみてこれいひたまひけるはこの人々ひとびとなんぢまねきにきたりたればたちあがりてこれとともにただなんぢなんぢにつぐることばのみをおこなふべし

22:21 バラム翌朝あくるあさおきあがりてその驢馬ろばくらおきてモアブの牧伯等つかさたちとともにゆけ

22:22 しかるにヱホバかれのゆきたるによりいかりはつしたまひければヱホバの使者つかひかれにてきせんとてみちたてかれ驢馬ろばのりそのしもべ二人ふたりはこれとともにありしが

22:23 驢馬ろばヱホバの使者つかひつるぎぬきもちみちたてるを驢馬ろばみちよりめぐらして田圃はたけいりければバラム驢馬ろばうちみちにかへさんとせしに

22:24 ヱホバの使者つかひまた葡萄園ぶだうばたけみちたて其處そこには此旁こなたにも石垣いしがきあり彼旁かなたにも石垣いしがきあり

22:25 驢馬ろばヱホバの使者つかひ石垣いしがきすりよりてバラムのあし石垣いしがきすりよせたればバラムまたこれうて

22:26 しかるにヱホバの使者つかひまたすすみよりてせまところたちけるが其處そこにはみぎにもひだりにもまがるみちあらざりしかば

22:27 驢馬ろばヱホバの使者つかひてバラムのしたふしたりここにおいてバラムいかりはつつゑをもて驢馬ろばうちけるに

22:28 ヱホバ驢馬ろばくちひらきたまひたれば驢馬ろばバラムにむかひてわれなんぢになにせばぞなんぢかく三次みたびわれうつ

22:29 バラム驢馬ろばなんぢわれをあなどるがゆゑなりわがつるぎあらばいまなんぢころさんものを

22:30 驢馬ろばまたバラムにいひけるはわれなんぢ所有ものとなりてより今日こんにちにいたるまでなんぢつねのるところの驢馬ろばならずやわれつねにかくのごとくなんぢになしたるやとバラムこたへていな

22:31 ときにヱホバ、バラムのひらきたまひければかれヱホバの使者つかひみちたちつるぎぬきもてるをかがめて俯伏ひれふしたるに

22:32 ヱホバの使者つかひこれになんぢなにとてかく三度みたびなんぢの驢馬ろばうつわれなんぢみちただち滅亡ほろびにいたるものなるをなんぢてきせんとていできたれり

22:33 驢馬ろばはわれをかくみたびめぐらしてわれさけたるなりこれもしめぐらしてわれさけずばわれすでになんぢころしてこれいかしおきしならん

22:34 バラム、ヱホバの使者つかひいひけるはわれつみたりわれなんぢわれてきせんとてみちたてるをしらざりしなりなんぢもしこれあししとせばわれかへるべし

22:35 ヱホバの使者つかひバラムにいひけるはこの人々ひとびととともにただなんぢなんぢつぐ言詞ことばのみをのぶべしとバラムすなはちバラクの牧伯等つかさたちとともにゆけ

22:36 さてまたバラクはバラムのきたるをききてモアブのさかひ極處はてながるるアルノンのほとりまちまでいでゆきてこれむか

22:37 バラクすなはちバラムにいひけるはわれことさらにひとつかはしてなんぢまねきしにあらずやなんぢなにゆゑわがもときたらざりしやわれあになんぢ尊榮ほまれさすることをざらんや

22:38 バラム、バラクにいひけるはわれつひになんぢもときたれりされいまわれ何事なにごとをもみづかいふんやわれはただかみわがくちさづく言語ことばのべんのみと

22:39 かくてバラムはバラクとともにゆきてキリアテホゾテにいたりしが

22:40 バラクうしひつじほふりてバラムおよびこれともなる牧伯等つかさたちおくれり

22:41 しかしてその翌朝あくるあさにいたりバラクはバラムを件ひこれをたづさへてバアルの崇邱たかきところのぼイスラエルのたみ極端はしのぞましむ

  第23章

23:1 バラム、バラクにいひけるはわがためにここ七個ななつだんきづここ七匹ななつ牡牛をうし七匹ななつ牡羊をひつじそなへよと

23:2 バラクすなはちバラムのいへるごとくしバラクとバラムそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつささげたり

23:3 しかしてバラムはバラクにむかひなんぢ燔祭はんさいかたはらたちをれわれゆかんとすヱホバあるひはわれきたりのぞみたまはんそのわれしめしたまふところのことすべてこれをなんぢつげんといひひとつ高處たかみのぼたるに

23:4 かみバラムにのぞみたまひければバラムこれにいひけるはわれ七箇ななつだんまうけそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつささげたりと

23:5 ヱホバ、バラムのくちことばさづけていひたまはくなんぢバラクのもとかへりてかくいふべしと

23:6 かれすなはちバラクのもといたるにバラクはモアブのすべて牧伯等つかさたちとともに燔祭はんさいかたはらたちをる

23:7 バラムすなはちこのうたをのべていはくモアブのわうバラク、スリアよりわれまねひがしくにやまよりわれまねよせきたりてわがためにヤコブをのろきたりてわがためにイスラエルをいのれと

23:8 かみのろはざるものわれいかでのろふことをんやヱホバのいのらざるものわれいかでいのることをんや

23:9 いはいただきよりわれこれををかうへよりわれこれをのぞむこのたみひとはなれてをらよろづたみうちならぶことなからん

23:10 たれかヤコブのちりかぞんやイスラエルの四分よつひとつかぞふることをよくせんやねがはくは義人ただしきひとのごとくにわれしなねがはくはわがをはりこれがをはりにひとしかれ

23:11 ここにおいてバラク、バラムにいひけるはなんぢわれなになすわれはわがてきのろはしめんとてなんぢつれきたりしなるになんぢはかへつてまつたくこれをしゆくせり

23:12 バラムこたへていひけるはわれつつしみてヱホバのわがくちさづくことのみをのぶべきにあらずや

23:13 バラクこれにいひけるはなんぢわれとともにほかところきたりて其處そこよりかれらをなんぢただかれらの極端はしのみをかれらをまつたくはみることをざるべし其處そこにてわがためにかれらをのろへと

23:14 やがてこれみちびきてピスガのいただきなる斥候ものみはらいた七箇ななつだんきづきてだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつささげたり

23:15 ときにバラム、バラクにいひけるはなんぢここにて燔祭はんさいかたはらたちをれわれまたもゆきあひまみゆることをせんと

23:16 ヱホバまたバラムにのぞみてことばをそのくちさづなんぢバラクのもとかへりてかくへとのたまひければ

23:17 かれバラクのもとにかへりけるにバラクは燔祭はんさいかたはらたちをりモアブの牧伯等つかさたちこれとともにりしがバラクすなはちバラムにむかひヱホバなにいひしやととひければ

23:18 バラムまたこのうたのべたりいはくバラクよたちけチッポルのわれみみかたむけよ

23:19 かみひとのごとく?いつはることしまたひとのごとくくゆることあらずそのいふところはこれおこなはざらんやそのかたるところはこれ成就なしとげざらんや

23:20 われはこれがために福祉さいはひをいのれとの命令おふせ?すでこれ福祉さいはひをたまへばわれこれをかふるあたはざるなり

23:21 ヱホバ、ヤコブのうちあしことあるをずイスラエルのうち憂患うれへあるをずそのかみヱホバこれとともにいまわうよろこびてよばはるこゑそのなかにあり

23:22 かみかれらをエジプトよりみちびいだしたまふイスラエルはつよきこと?のうしのごとし

23:23 ヤコブには魔術まじゆつなしイスラエルには占卜うらなひあらずかみはそのなすところをそのときにヤコブにげイスラエルにしめしたまふなり

23:24 よこのたみ獅子じしのごとくにたちあがり牡獅子をじしのごとくにおこさんこれはそのつかみたるものくらひそのころししもののまではふすことを

23:25 ここにおいてバラクはバラムにむかなんぢかれらをのろふことをもしゆくすることをもするなかれといひけるに

23:26 バラムこたへてバラクにわれはヱホバののたまふことすべてこれをなさざるをずとなんぢつげおきしにあらずやと

23:27 バラクまたバラムにいひけるはきたわれなんぢをほかところみちびゆかかみあるひはなんぢ其處そこよりかれらをわがためにのろふことをよしとせんと

23:28 バラクすなはちバラムをみちびきて曠野あらのたいするペオルのいただきいたるに

23:29 バラム、バラクにいひけるはわがために七箇ななつだんここきづ牡牛をうし七匹ななつ牡羊をひつじ七匹ななつここそなへよと

23:30 バラクすなはちバラムのことばるごとくしそのだんごとに牡牛をうし一匹ひとつ牡羊をひつじ一匹ひとつささげたり

  第24章

24:1 バラムはイスラエルをしゆくすることのヱホバのこころかなふをたれば此度こたびまへときのごとくにゆきはふじゆつもとむることずそのかほ曠野あらのむけ

24:2 バラムあげてイスラエルのその支派わかれにしたがひてるをたりときかみみたまかれにのぞみければ

24:3 かれすなはちこのうたをのべていはくベオルのバラムひらきたるひと

24:4 かみ言詞ことばききものあたはざるものをまぼろしにものたふふしそのひらけたるもの

24:5 ヤコブよなんぢてんまくうるはしきかなイスラエルよなんぢ住所すまひうるはしきかな

24:6 これ谷々たにだにのごとくにしきつらかはそののごとくヱホバのうゑぢんかうじゆのごとくみづほとり香柏かうはくのごとし

24:7 そのをけよりはみづあふれんそのたねみづほとり發育そだたんそのわうはアガグよりもたかくなりそのくにふるおこらん

24:8 かみこれをエジプトよりみちびいだせりこれつよきこと?のうしのごとくそのあだなる國々くにぐにたみのみつくしそのほねくだをもてこれつきとほさん

24:9 これ牡獅子をじしのごとくにをかがめ獅子じしのごとくにたれあへてこれをおこさんやなんぢをしゆくするものは福祉さいはひなんぢをのろふものは災禍わざはひをかうむるべし

24:10 ここにおいてバラクはバラムにむかひていかりはつしそのうちならせりしかしてバラク、バラムにいひけるはわれはなんぢをしてわがてきのろはしめんとてなんぢをまねきたるになんぢかへつかく三度みたびまでもかれらをおほいしゆくしたり

24:11 されなんぢいまなんぢところはしわれなんぢおほいなる尊榮ほまれさせんとおもひたれどヱホバなんぢとどめて尊榮ほまれるにいたらざらしむ

24:12 バラム、バラクにいひけるはわれなんぢわれつかはしし使者つかひたちつげいはざりしや

24:13 假令たとひバラクそのいへみつるほどの金銀きんぎんわれあたふるともわれはヱホバのことばこえ自己おのれこころのままによきあしきもなすことをわれはヱホバののたまふことのみをいふべしと

24:14 いまわれはわがたみにかへるされきたわれこのたみのちなんぢたみなさんところのことなんぢつげしらせんと

24:15 すなはちこのうたをのべていはくベオルのバラムひらきたるひと

24:16 かみことばきけるあり至高者いとたかきものしる知識ちしきありあたはざるものをまぼろしにたふふしそのひらけたるもの

24:17 われこれをされいまにあらずわれこれをのぞまんされちかくはあらずヤコブより一箇ひとつほしいでんイスラエルより一條ひとすぢつゑおこりモアブを此旁こなたより彼旁かなたいたるまで撃破うちやぶりまた鼓譟きわだつものどもをことごとほろぼすべし

24:18 そのてきなるエドムはこれ?業もちものとなりセイルはこれ?業もちものとならんイスラエルはさかんになるべし

24:19 けんものヤコブよりのこれる者等ものどもまちよりほろぼたた

24:20 バラムまたアマレクをのぞみこのうたをのべていはくアマレクは國々くにぐにうち最初いやさきなるものなりそのをはりにはほろたゆるにいたらん

24:21 またケニびとのぞみこのうたをのべていはなんぢ住所すみか堅固けんごなりなんぢいはをつくる

24:22 されどカインはほろびつひにアッスリアのため?とらうつされん

24:23 かれまたこのうたをのべていはああかみこれをなしたまはんときたれいくることを

24:24 キッテムのかたよりふねきたりてアッスリアをせめなやましエベルをせめなやますべししかしてこれもまたつひほろびうせ

24:25 かくてバラムはたちあがりて自己おのれところかへきぬバラクもまたさりゆけり

  第25章

25:1 イスラエルはシッテムにとどまりけるがそのたみモアブの婦女等をんなどもいんをおこなふことをはじめたり

25:2 その婦女等をんなどもその神々かみがみ犠牲いけにへささぐときたみまねけばたみゆきくらふことをしかつその神々かみがみをがめり

25:3 イスラエルかくバアルベオルにつきければイスラエルにむかひてヱホバいかりはつしたまへり

25:4 ヱホバすなはちモーセにつげいひたまはくたみかしらをことごとくつれきたりヱホバのためにかの者等ものどもさらしかせばヱホバのはげしきいかりイスラエルをはなるるあらんと

25:5 ここにおいてモーセ、イスラエルの士師さばきびとたちにむかひなんぢらおのおのその配下はいか人々ひとびとのバアルベオルにつけものころせといへ

25:6 モーセとイスラエルの子孫ひとびとぜん會衆くわいしう集合しふくわい幕屋まくやかどにてなきをるとき一箇ひとりのイスラエルびとミデアンの婦人をんな一箇ひとりつれきたりかれらのまへにてその兄弟きやうだいたちうちいたれり

25:7 祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスこれを會衆くわいしううちよりたちあがりてやり

25:8 そのイスラエルのひとあとおふこれ寝室ねやりイスラエルのひときまたその婦女をんなはらつきとほして二人ふたりころせりここにおいて疫病えきびやうのイスラエルの子孫ひとびとにおよぶこととどまれり

25:9 その疫病えきびやうにてしにたるものは二まん四千にんなりき

25:10 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

25:11 祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスはわが熱心ねつしんをイスラエルの子孫ひとびとうちにあらはしてわがいかりをそのうちよりとりわれとして熱心ねつしんをもてイスラエルの子孫ひとびとほろぼつくすにいたらざらしめたり

25:12 ゆゑなんぢわれこれに平和へいわのわが契約けいやくをさづく

25:13 すなはかれとそののち子孫しそんなが祭司さいししよくべしこれかれそのかみのために熱心ねつしんにしてイスラエルの子孫ひとびとのためにあがなひをなしたればなり

25:14 そのころされしイスラエルびとすなはちミデアンの婦人をんなとともにころされしものはそのをジムリといひてサルのにしてシメオンびと宗族やから牧伯つかさ一人ひとりなり

25:15 またそのころされしミデアンの婦人をんなをコズビといひてツルの女子むすめなりツルはミデアンのたみ宗族やからかしらなり

25:16 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

25:17 ミデアンびとせまりてこれを

25:18 かれ謀計はかりごとをもてなんぢせまりペオルのこととその姉妹しまいなるミデアンの牧伯つかさむすめすなはちペオルのために疫病えきびやうおこれるころされしコズビのことにおいてなんぢらをまどはしたればなり

  第26章

26:1 疫病えきびやうのちヱホバ、モーセと祭司さいしアロンのエレアザルにつげいひたまはく

26:2 イスラエルのぜん會衆くわいしうそうすうをその父祖ふそいへにしたがひてしらべイスラエルのうちおよそ二十さい以上いじやうにして戰爭いくさいづるにたふものかぞへよと

26:3 モーセおよ祭司さいしエレアザルすなはちヱリコにたいしてヨルダンのほとりにあるモアブの平野ひらのおいてかれらにつげいひけるは

26:4 エジプトのよりいできたれるモーセとイスラエルの子孫ひとびとにヱホバのめいたまへるごとなんぢそのうちの二十さい以上いじやうものかぞへよ

26:5 イスラエルの長子うひごはルベン、ルベンの子孫しそんはヘノクよりヘノクびとやからでパルよりパルびとやから

26:6 ヘヅロンよりヘヅロンびとやからでカルミよりカルミびとやから

26:7 ルベンの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん三千七百三千にん

26:8 またパルのはエリアブ

26:9 エリアブのはネムエル、ダタン、アビラムこのダタンとアビラムは會衆くわいしううちあるものにてコラの黨類ともがらとともにモーセとアロンにさからひてヱホバにもとりしことありしが

26:10 そのくちひらきてかれらとコラとをみその黨類ともがら二百五十にんやかれてしにうせひと鑑戒かがみとなれり

26:11 ただしコラの子等こどもしなざりき

26:12 シメオンの子孫しそんはその宗族やからよれのごとしネムエルよりはネムエルびとやからでヤミンよりはヤミンびとやからでヤキンよりはヤキンびとやから

26:13 ゼラよりはゼラびとやからでシヤウルよりはシヤウルびとやから

26:14 シメオンびと宗族やからかくごとくにしてそのかぞへられしものは二まん二千二百にん

26:15 ガドの子孫しそんその宗族やからよれごとしゼポンよりはゼポンびとやからでハギよりはハギびとやからでシユニよりはシユニびとやから

26:16 オズニよりはオズニびとやからでエリよりはエリびとやから

26:17 アロドよりはアロドびとやからでアレリよりはアレリびとやから

26:18 ガドの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五百にん

26:19 ユダの子等こどもはエルとオナン、エルとオナンはカナンのしにたり

26:20 ユダの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしシラよりはシラびとやからでペレヅよりはペレヅびとやからでゼラよりはゼラびとやから

26:21 ペレヅの子孫しそんのごとしヘヅロンよりはヘヅロンびとやからでハムルよりけハムルびとやから

26:22 ユダの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは七まん六千五百にん

26:23 イツサカルの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしトラよりはトラびとやからでプワよりはプワびとやから

26:24 ヤシユブよりはヤシユブびとやからでシムロンよりはシムロンびとやから

26:25 イッサカルの宗族やからかくのごとくにしてそのかぞへられしものは六まん四千三百にん

26:26 ゼブルンの子孫しそんはその宗族やからによればごとしセレデよりはセレデびとやからでエロンよりはエロンびとやからでヤリエルよりはヤリエルびとやから

26:27 ゼブルンびと宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは六まん五百にん

26:28 ヨセフの子等こどもはその宗族やからよればマナセとエフライム

26:29 マナセの子等こどもうちマキルよりマキルびとやからづマキル、ギレアデをうめりギレアデよりギレアデびとやから

26:30 ギレアデの子孫しそんのごとしイエゼルよりはイエゼルびとやからでヘレクよりはヘレクびとやから

26:31 アスリエルよりはアスリエルびとやからでシケムよりはシケムびとやから

26:32 セミダよりはセミダびとやからでヘペルよりはヘペルびとやから

26:33 ヘペルのゼロペハデには男子なんしなくただ女子によしありしのみそのはマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザと

26:34 マナセの宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは五まん二千七百にん

26:35 エフライムの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしシユテラよりはシユテラびと宗族やからでベケルよりはベケルびとやからでタハンよりはタハンびとやから

26:36 シユテラの子孫しそんのごとしエランよりエランびとやから

26:37 エフライムの子孫しそん宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは三まん二千五百にんヨセフの子孫しそんはその宗族やからよれかくのごとし

26:38 ベニヤミンの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしベラよりはベラびとやからでアシベルよりはアシベルびとやからでアヒラムよりはアヒラムびとやから

26:39 シユパムよりはシユパムびとやからでホパムよりはホパムびとやから

26:40 ベラの子等こどもはアルデとナアマン、アルデよりはアルデびとやからでナアマンよりはナアマンびとやから

26:41 ベニヤミンの子孫しそんはその宗族やからよれかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五千六百にん

26:42 ダンの子孫しそんはその宗族やからよれのごとしシユハムよりシユハムびとやからづダンの宗族やからはその宗族やからによればかくごと

26:43 シユハムびとすべてやからうち核數かぞへられしものは六まん四千四百にん

26:44 アセルの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしヱムナよりはヱムナびとやからでヱスイよりはヱスイびとやからでベリアよりはベリアびとやから

26:45 ベリアの子孫しそんうちヘベルよりはヘベルびとやからでマルキエルよりはマルキエルびとやから

26:46 アセルの女子むすめはサラと

26:47 アセルの子孫しそん宗族やからかくのごとくにしてその核數かぞへられしものまん三千四百にん

26:48 ナフタリの子孫しそんはその宗族やからによればのごとしヤジエルよりヤジエルびとやからでグニよりグニびとやから

26:49 ヱゼルよりヱゼルびとやからでシレムよりシレムびとやから

26:50 ナフタリの宗族やからはその宗族やからによればかくのごとくにしてその核數かぞへられしものは四まん五千四百にん

26:51 すなはちイスラエルの子孫しそん核數かぞへられしものは六十まん一千七百三十にんなりき

26:52 ヱホバ、モーセにつげいひたまはく

26:53 この人々ひとびとにそのかずにしたがひてわかあたへてこれが?業さんげふとなさしむべし

26:54 ひとおほきにはなんぢおほくの?業さんげふあたひとすくなきにはすこし?業さんげふあたふべしすなはちその核數かぞへられしかずにしたがひておのおの?業さんげふうくべきなり

26:55 ただしそのくじをもてこれわかちその父祖ふそ支派わかれにしたがひてこれべし

26:56 すなはくじをもてその?業さんげふひとおほものすくなものとにわかつべきなり

26:57 レビびとのその宗族やからにしたがひてかぞへられしもののごとしゲルションよりはゲルションびとやからでコハテよりはコハテびとやからでメラリよりはメラリびとやから

26:58 レビのやからのごとしリブニびとやからヘブロンびとやからマヘリびとやからムシびとやからコラびとやからコハテ、アムラムをうめ

26:59 アムラムのつまはヨケベデといひてレビの女子むすめなりこれはエジプトにてレビにうまれしものなりしがアムラムにそひてアロンとモーセおよびその姉妹しまいミリアムをうめ

26:60 アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマルうま

26:61 ナダブとアビウはことをヱホバのまへにささげしときしね

26:62 その核數かぞへられし一げつ以上いじやう男子をとこ都合あはせてまん三千にんレビびとはイスラエルの子孫ひとびとうち?業さんげふあたへられざるがゆゑにイスラエルの子孫ひとびとうち核數かぞへられざるなり

26:63 これすなはちモーセと祭司さいしエレアザルがヨルダンのほとりなるヱリコにこたするモアブの平野ひらのにてかぞへたるイスラエルの子孫ひとびとかずなり

26:64 ただしそのうちにはモーセとアロンがシナイの曠野あらのにおいてイスラエルの子孫ひとびとをかぞへしときかぞへたるもの一人ひとりもあらざりき

26:65 はヱホバかつかれらのことのべこれはかならず曠野あらのしなんといひたまひたればなりこれをもてヱフンネのカルブとヌンのヨシュアのほか一人ひとりのこれるものあらざりき