口語訳聖書(振り仮名付き)

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列王紀れつおうき

第9章    2Kn-Audio 

9:1 とき預言者よげんしゃエリシャは預言者よげんしゃのともがらのひとりをんでった、「こしをひきからげ、このあぶらのびんをたずさえて、ラモテ・ギレアデへきなさい。

9:2 そこにいたならば、ニムシのヨシャパテのであるエヒウをたずし、うちにはいってかれをその同僚どうりょうたちのうちからたせて、おくあいだれてき、

9:3 あぶらのびんをって、そのあたまそそぎ、『しゅはこうおおせられる、わたしはあなたにあぶらそそいでイスラエルのおうとする』とい、そしてをあけてりなさい。とどまってはならない」。

9:4 そこで預言者よげんしゃであるその若者わかものはラモテ・ギレアデへったが、

9:5 ると、軍勢ぐんぜいちょうたちが会議かいぎちゅうであったので、かれは「将軍しょうぐんよ、わたしはあなたにもうしあげることがあります」とうと、エヒウがこたえて、「われわれすべてのうちの、だれにですか」とったので、かれは「将軍しょうぐんよ、あなたにです」とった。

9:6 するとエヒウがちあがっていえにはいったので、若者わかものはそのあたまあぶらそそいでかれった、「イスラエルのかみしゅはこうおおせられます、『わたしはあなたにあぶらそそいで、しゅたみイスラエルのおうとする。

9:7 あなたは主君しゅくんアハブのいえほろぼさなければならない。それによってわたしは、わたしのしもべである預言者よげんしゃたちのと、しゅのすべてのしもべたちのをイゼベルにむくいる。

9:8 アハブの全家ぜんかほろびるであろう。アハブにぞくするおとこは、イスラエルにいて、つながれたものも、自由じゆうものも、ことごとくわたしはち、

9:9 アハブのいえをネバテのヤラベアムのようにし、アヒヤのバアシャのいえのようにする。

9:10 いぬがイズレルの地域ちいきでイゼベルをい、彼女かのじょほうむものはないであろう』」。そしてかれをあけてった。

9:11 やがてエヒウが主君しゅくん家来けらいたちのところると、かれらはエヒウにった、「かわったことはありませんか。あの気違きちがいは、なんのためにあなたのところにきたのですか」。エヒウはかれらにった、「あなたがたは、あのひとっています。またそのことっています」。

9:12 かれらはった、「それはちがいます。どうぞわれわれにはなしてください」。そこでエヒウはった、「かれはこうこう、わたしにげていました、『しゅはこうおおせられる、わたしはあなたにあぶらそそいで、イスラエルのおうとする』」。

9:13 するとかれらはいそいで、おのおの衣服いふくをとり、それを階段かいだんうえのエヒウのしたき、ラッパをいて「エヒウはおうである」とった。

9:14 こうしてニムシのであるヨシャパテのエヒウはヨラムにそむいた。(ヨラムはイスラエルをことごとくひきいて、ラモテ・ギレアデでスリヤのおうハザエルをふせいだが、

9:15 ヨラムおうはスリヤのおうハザエルとたたかったときに、スリヤびとにわされたきずをいやすため、エズレルにかえっていた。)エヒウはった、「もしこれがあなたがたの本心ほんしんであるならば、ひとりもこのまちからしのて、これをエズレルにげてはならない」。

9:16 そしてエヒウはくるまってエズレルへった。ヨラムがそこにしていたからである。またユダのおうアハジヤはヨラムを見舞みまうためにくだっていた。

9:17 さてエズレルのやぐらに、ひとりの物見ものみっていたが、エヒウの群衆ぐんしゅうるのをて、「群衆ぐんしゅうえる」とったので、ヨラムはった、「ひとりをうませてつかわし、それにわせて『平安へいあんですか』とわせなさい」。

9:18 そこでひとりがうまってき、かれってった、「おうはこうおおせられます、『平安へいあんですか』」。エヒウった、「あなたは平安へいあんとなんの関係かんけいがありますか。わたしのあとについてきなさい」。物見ものみはまたげてった、「使者ししゃかれらのところきましたが、かえってきません」。

9:19 そこでふたたひとうまでつかわしたので、かれらのところってった、「おうはこうおおせられます、『平安へいあんですか』」。エヒウはこたえてった、「あなたは平安へいあんとなんの関係かんけいがありますか。わたしのあとについてきなさい」。

9:20 物見ものみはまたげてった、「かれも、かれらのところきましたがかえってきません。あのくるま操縦そうじゅうはニムシのエヒウの操縦そうじゅうするのにて、猛烈もうれついきおいで操縦そうじゅうしてます」。

9:21 そこでヨラムが「くるま用意よういせよ」とったので、くるま用意よういすると、イスラエルのおうヨラムと、ユダのおうアハジヤは、おのおのそのくるまった。すなわちエヒウにうためにていって、エズレルびとナボテの地所じしょかれった。

9:22 ヨラムはエヒウをった、「エヒウよ、平安へいあんですか」。エヒウはこたえた、「あなたのははイゼベルの姦淫かんいん魔術まじゅつとが、こんなにおおいのに、どうして平安へいあんでありえましょうか」。

9:23 そのときヨラムはくるまをめぐらしてげ、アハジヤにむかって、「アハジヤよ、反逆はんぎゃくです」とうと、

9:24 エヒウはゆみをひきしぼって、ヨラムのりょうかたあいだたので、かれ心臓しんぞうつらぬき、かれくるまなかたおれた。

9:25 エヒウはその副官ふくかんビデカルにった、「かれりあげて、エズレルびとナボテのはたけてなさい。かつて、わたしとあなたと、ふたりともって、かれちちアハブにしたがったとき、しゅかれについて、この預言よげんをされたことを記憶きおくしなさい。

9:26 すなわちしゅわれた、『まことに、わたしはきのうナボテのと、そのらのた』。またしゅわれた、『わたしはこの地所じしょであなたに報復ほうふくする』と。それゆえかれりあげて、その地所じしょげすて、しゅ言葉ことばのようにしなさい」。

9:27 ユダのおうアハジヤはこれをてベテハガンのほうげたが、エヒウはそのあとをい、「かれをもて」とったので、イブレアムのほとりのグルのさかくるまなかかれった。かれはメギドまでげていって、そこでんだ。

9:28 その家来けらいたちはかれくるませてエルサレムにはこび、ダビデのまちかれはかにその先祖せんぞたちとともほうむった。

9:29 アハブのヨラムのだい十一ねんにアハジヤはユダのおうとなったのである。

9:30 エヒウがエズレルにきたとき、イゼベルはそれをいて、そのり、かみかざってまどからのぞたが、

9:31 エヒウがもんにはいってきたので、「主君しゅくんころしたジムリよ、無事ぶじですか」とった。

9:32 するとエヒウはかおをあげてまどにむかい、「だれか、わたしに味方みかたするものがあるか。だれかあるか」とうと、二、三にん宦官かんがんがエヒウをのぞたので、

9:33 エヒウは「彼女かのじょおとせ」とった。かれらは彼女かのじょおとしたので、そのかべうまとにはねかかった。そしてうま彼女かのじょみつけた。

9:34 エヒウはうちにはいってみし、そしてった、「あののろわれたおんな彼女かのじょほうむりなさい。彼女かのじょおうむすめなのだ」。

9:35 しかしかれらが彼女かのじょほうむろうとしてってると、頭蓋骨ずがいこつと、あしと、たなごころのほかなにもなかったので、

9:36 かえって、かれげると、かれった、「これはしゅが、そのしもべ、テシベびとエリヤによっておげになった言葉ことばである。すなわち『エズレルのいぬがイゼベルのにくうであろう。

9:37 イゼベルの死体したいはエズレルので、糞土ふんどのようにのおもてにてられて、だれも、これはイゼベルだ、とうことができないであろう』」。 

第10章 

10:1 アハブはサマリヤに七十にん子供こどもがあった。エヒウは手紙てがみをしたためてサマリヤにおくり、まちのつかさたちと、長老ちょうろうたちと、アハブの子供こども守役もりやくたちとにつたえてった、

10:2 「あなたがたの主君しゅくん子供こどもたちがあなたがたとともにおり、また戦車せんしゃうまも、堅固けんごまち武器ぶきもあるのだから、この手紙てがみがあなたがたのもとにとどいたならば、すぐ、

10:3 あなたがたは主君しゅくん子供こどもたちのうちもっともすぐれた、もっと適当てきとうものえらんで、そのちちくらいにすえ、主君しゅくんいえのためにたたかいなさい」。

10:4 かれらはおおいにおそれてった、「ふたりのおうたちがすでにかれあたることができなかったのに、われわれがどうしてあたることができよう」。

10:5 そこで宮廷きゅうていのつかさ、まちのつかさ、長老ちょうろうたちと守役もりやくたちはエヒウにひとをつかわしてった、「わたしたちは、あなたのしもべです。すべてあなたがめいじられることをいたします。わたしたちはおうてることをこのみません。あなたがよいとおもわれることをしてください」。

10:6 そこでエヒウはふたたかれらに手紙てがみおくってった、「もしあなたがたが、わたしに味方みかたし、わたしにしたがおうとするならば、あなたがたの主君しゅくん子供こどもたちのくびって、あすのいまごろエズレルにいるわたしのもとにってきなさい」。そのころ、おう子供こどもたち七十にんかれらをそだてていたまちのおもだった人々ひとびとともにいた。

10:7 かれらはその手紙てがみると、おう子供こどもたちをとらえて、その七十にんをことごとくころし、そのくびをかごにつめて、エズレルにいるエヒウのもとにおくった。

10:8 使者ししゃて、エヒウにげ、「人々ひとびとおう子供こどもたちのくびってきました」とうと、「あくるあさまでそれをもん入口いりぐちに、ふたやまんでおけ」とった。

10:9 あさになると、かれってち、すべてのたみった、「あなたがたはただしい。主君しゅくんにそむいてかれころしたのはわたしです。しかしこのすべてのものどもをころしたのはだれですか。

10:10 これであなたがたは、しゅがアハブのいえについてげられたしゅ言葉ことばひとつもちないことをりなさい。しゅは、そのしもべエリヤによっておげになったことをなしげられたのです」。

10:11 こうしてエヒウは、アハブのいえぞくするものでエズレルにのこっているものをことごとくころし、またそのすべてのおもだったもの、そのしたしいものおよびその祭司さいしたちをころして、かれぞくするものはひとりものこさなかった。

10:12 さてエヒウはってサマリヤへったが、途中とちゅう牧者ぼくしゃあつまりで、

10:13 ユダのおうアハジヤの身内みうち人々ひとびとい、「あなたがたはどなたですか」とうと、「わたしたちはアハジヤの身内みうちものですが、おう子供こどもたちと、おうはは子供こどもたちの安否あんぴうためにくだってきたのです」とこたえたので、

10:14 エヒウは「かれらをいけどれ」とめいじた。そこでかれらをいけどって、あつまりあなのかたわらでかれら四十二にんをことごとくころし、ひとりをものこさなかった。

10:15 エヒウはそこをってったが、自分じぶんむかえにきたレカブのヨナダブにったので、かれにあいさつして、「あなたのこころは、わたしがあなたにたいするように真実しんじつですか」とうと、ヨナダブは「真実しんじつです」とこたえた。するとエヒウは「それならば、あなたのをわたしにべなさい」とったので、そのべると、かれいて自分じぶんくるまのぼらせ、

10:16 「わたしと一緒いっしょにきて、わたしがしゅ熱心ねっしんなのをなさい」とった。そしてかれ自分じぶんくるませ、

10:17 サマリヤへって、アハブにぞくするもので、サマリヤにのこっているものをことごとくころして、その一族いちぞくほろぼした。しゅがエリヤにおげになった言葉ことばのとおりである。

10:18 いでエヒウはたみをことごとくあつめてかれらにった、「アハブはすこしばかりバアルにつかえたが、エヒウはおおいにこれにつかえるであろう。

10:19 それゆえ、いまバアルのすべての預言者よげんしゃ、すべての礼拝者れいはいしゃ、すべての祭司さいしをわたしのもとにしなさい。ひとりもこないもののないようにしなさい。わたしはおおいなる犠牲ぎせいをバアルにささげようとしている。すべてこないものかしておかない」。しかしエヒウはバアルの礼拝者れいはいしゃたちをほろぼすためにいつわってこうしたのである。

10:20 そしてエヒウは「バアルのためにせいかいもよおしなさい」とめいじたので、かれらはこれを布告ふこくした。

10:21 エヒウはあまねくイスラエルにひとをつかわしたので、バアルの礼拝者れいはいしゃたちはことごとくた。こないでのこったものはひとりもなかった。かれらはバアルのみやにはいったので、バアルのみやたんからたんまでいっぱいになった。

10:22 そのときエヒウは衣装いしょうをつかさどるものに「祭服さいふくしてバアルのすべての礼拝者れいはいしゃあたえよ」とったので、かれらのために祭服さいふくした。

10:23 そしてエヒウはレカブのヨナダブとともにバアルのみやはいり、バアルの礼拝者れいはいしゃたちにった、「調しらべてみて、ここにはただバアルの礼拝者れいはいしゃのみで、しゅのしもべはひとりも、あなたがたのうちにいないようにしなさい」。

10:24 こうしてかれ犠牲ぎせい燔祭はんさいとをささげるためにはいった。

さてエヒウは八十にんものそといてった、「わたしがあなたがたのわたものをひとりでものがものは、自分じぶんいのちをもってそのひといのちえなければならない」。

10:25 こうして燔祭はんさいをささげることがおわったとき、エヒウはその侍衛じえい将校しょうこうたちにった、「はいってかれらをころせ。ひとりもがしてはならない」。侍衛じえい将校しょうこうたちはつるぎをもってかれらをころし、それをして、バアルのみや本殿ほんでんはいり、

10:26 バアルのみやにあるはしらぞうして、それをいた。

10:27 またかれらはバアルの石柱せきちゅうをこわし、バアルのみやをこわして、かわやとしたが今日こんにちまでのこっている。

10:28 このようにエヒウはイスラエルのうちからバアルを一掃いっそうした。

10:29 しかしエヒウはイスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみ、すなわちベテルとダンにあるきんうしつかえることをやめなかった。

10:30 しゅはエヒウにわれた、「あなたはわたしのにかなうことおこなうにあたって、よくそれをおこない、またわたしのこころにあるすべてのことをアハブのいえにしたので、あなたの子孫しそんは四だいまでイスラエルのくらいするであろう」。

10:31 しかしエヒウはイスラエルのかみしゅ律法りっぽうこころをつくしてまもおこなおうとはせず、イスラエルにつみおかさせたヤラベアムのつみはなれなかった。

10:32 このときにあたって、しゅはイスラエルの領地りょうちることをはじめられた。すなわちハザエルはイスラエルのすべての領域りょういきおかし、

10:33 ヨルダンのひがしで、ギレアデのぜん、カドびと、ルベンびと、マナセびとのおかし、アルノンかわのほとりにあるアロエルからギレアデとバシャンにおよんだ。

10:34 エヒウのその事績じせきと、かれがしたすべてのことおよびその武勇ぶゆうは、ことごとくイスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

10:35 エヒウはその先祖せんぞたちとともねむったので、かれをサマリヤにほうむった。そのエホアハズがかわっておうとなった。

10:36 エヒウがサマリヤでイスラエルをおさめたのは二十八ねんであった。 

第11章 

11:1 さてアハジヤのははアタリヤはそのんだのをて、っておう一族いちぞくをことごとくほろぼしたが、

11:2 ヨラムおうむすめで、アハジヤの姉妹しまいであるエホシバはアハジヤのヨアシを、ころされようとしているおうたちのうちからぬすり、かれとそのうばとを寝室しんしつれて、アタリヤにかくしたので、かれはついにころされなかった。

11:3 ヨアシはうばとともに六ねんあいだしゅみやかくれていたが、そのかんアタリヤがくにおさめた。

11:4 だいねんになってエホヤダはひとをつかわして、カリびとと近衛このえへいとの大将たいしょうたちをまねきよせ、しゅみやにいる自分じぶんのもとにこさせ、かれらと契約けいやくむすび、しゅみやかれらにちかいをさせておうせ、

11:5 めいじてった、「あなたがたのすることはこれです、すなわち、安息日あんそくにち非番ひばんとなっておういえまもるあなたがたの三ぶんの一は、

11:6 宮殿きゅうでんまもらなければならない。(の三ぶんの一はスルのもんにおり、三ぶんの一は近衛このえへいのうしろのもんにおる)。

11:7 すべて安息日あんそくにち当番とうばんしゅみやまもるあなたがたの二つの部隊ぶたいは、

11:8 おのおのの武器ぶきっておうのまわりにたなければならない。すべてれつちかよるものころされなければならない。あなたがたはおうときにも、はいるときにもおうともにいなければならない」。

11:9 そこでその大将たいしょうたちは祭司さいしエホヤダがすべてめいじたとおりにおこなった。すなわちかれらはおのおの安息日あんそくにち非番ひばんとなるものと、安息日あんそくにち当番とうばんとなるものとをひきいて祭司さいしエホヤダのもとにきたので、

11:10 祭司さいししゅみやにあるダビデおうのやりとたて大将たいしょうたちにわたした。

11:11 近衛このえへいはおのおの武器ぶきをとってしゅみや南側みなみがわから北側きたがわまで、祭壇さいだんみやいてった。

11:12 そこでエホヤダはおうをつれしてかんむりをいただかせ、律法りっぽうしょわたし、かれおう宣言せんげんしてあぶらそそいだので、人々ひとびとって「おう万歳ばんざい」とった。

11:13 アタリヤは近衛このえへいたみこえいて、しゅみやはいり、たみのところへって、

11:14 ると、おう慣例かんれいにしたがってはしらのかたわらにち、おうのかたわらには大将たいしょうたちとラッパたちがち、またくにたみみなよろこんでラッパをいていたので、アタリヤはそのころもいて、「反逆はんぎゃくです、反逆はんぎゃくです」とさけんだ。

11:15 そのとき祭司さいしエホヤダは軍勢ぐんぜい指揮しきしていた大将たいしょうたちにめいじて、「彼女かのじょれつあいだをとおってかせ、彼女かのじょしたがものをつるぎをもってころしなさい」とった。これは祭司さいしがさきに「彼女かのじょしゅみやころしてはならない」とったからである。

11:16 そこでかれらは彼女かのじょとらえ、おういえ馬道うまみちれてったが、彼女かのじょはついにそこでころされた。

11:17 かくてエホヤダはしゅおうおよびたみとのあいだに、みなしゅたみとなるという契約けいやくてさせ、またおうたみとのあいだにもそれをてさせた。

11:18 そこでくにたみみなバアルのみやって、これをこわし、その祭壇さいだんとそのぞうくだき、バアルの祭司さいしマッタンをその祭壇さいだんまえころした。そして祭司さいししゅみや管理かんりひといた。

11:19 いでエホヤダは大将たいしょうたちと、カリびとと、近衛このえへいくにのすべてのたみひきいて、しゅみやからおうみちびくだり、近衛このえへいもんみちからおういえはいり、おうくらいせしめた。

11:20 こうしてくにたみみなよろこび、まちはアタリヤがおういえでつるぎをもってころされてのち、おだやかになった。

11:21 ヨアシはくらいについたときさいであった。 

第12章 

12:1 ヨアシはエヒウのだいねんくらいにつき、エルサレムで四十ねんあいだおさめた。そのはははベエルシバの出身しゅっしんで、をヂビアといった。

12:2 ヨアシは一生いっしょうあいだしゅにかなうことをおこなった。祭司さいしエホヤダがかれおしえたからである。

12:3 しかしたかところのぞかなかったので、たみはなおそのたかところ犠牲ぎせいをささげ、こうをたいた。

12:4 ヨアシは祭司さいしたちにった、「すべてしゅみや聖別せいべつしてささげるぎん、すなわちおのおのがせられて、割当わりあてにしたがって人々ひとびとぎん、および人々ひとびとこころからねがってしゅみやってくるぎんは、

12:5 これを祭司さいしたちがおのおのそのひとからり、どこでもしゅみややぶれのえるときは、それをもってそのやぶれをつくろわなければならない」。

12:6 ところがヨアシおうの二十三ねんいたるまで、祭司さいしたちはしゅみややぶれをつくろわなかった。

12:7 それで、ヨアシおう祭司さいしエホヤダおよび祭司さいしたちをしてった、「なぜ、あなたがたはしゅみややぶれをつくろわないのか。あなたがたはもはや知人ちじんからぎんけてはならない。しゅみややぶれをつくろうためにそれをわたしなさい」。

12:8 祭司さいしたちはかさねてたみからぎんけないことと、しゅみややぶれをつくろわないこととに同意どういした。

12:9 そこで祭司さいしエホヤダは一つのはこり、そのふたにあなをあけて、それをしゅみや入口いりぐち右側みぎがわ祭壇さいだんのかたわらにいた。そしてもんまも祭司さいしたちはしゅみやにはいってくるぎんをことごとくそのなかれた。

12:10 こうしてそのはこなかぎんおおくなったのをると、おう書記官しょきかんだい祭司さいしのぼってきて、しゅみやにあるぎんかぞえてふくろめた。

12:11 そしてそのかぞえたぎんを、工事こうじをつかさどるしゅみや監督かんとくものにわたしたので、かれらはそれをしゅみやはたら木工もっこう建築けんちくはらい、

12:12 石工いしくおよびいしりにはらい、またそれをもってしゅみややぶれをつくろ材木ざいもくいしい、しゅみやつくろうためにもちいるすべてのもののためについやした。

12:13 ただし、しゅみやにはいってくるそのぎんをもってしゅみやのためにぎんのたらい、心切しんきりばさみ、はち、ラッパ、きんうつわぎんうつわなどをつくることはしなかった。

12:14 ただこれを工事こうじをするものわたして、それでしゅみやつくろわせた。

12:15 またそのぎんわたして工事こうじをするものはらわせた人々ひとびと計算けいさんすることはしなかった。かれらは正直しょうじきことをおこなったからである。

12:16 愆祭けんさいぎん罪祭ざいさいぎんしゅみやに、はいらないで、祭司さいしした。

12:17 そのころ、スリヤのおうハザエルがのぼってきて、ガテをめてこれをった。そしてハザエルがエルサレムにのぼろうとして、そのかおけたとき、

12:18 ユダのおうヨアシはその先祖せんぞ、ユダのおうヨシャパテ、ヨラム、アハジヤが聖別せいべつしてささげたすべてのもの、およびヨアシ自身じしん聖別せいべつしてささげたもの、ならびにしゅみやくらと、しゅみやにあるきんをことごとくって、スリヤおうのハザエルにおくったので、ハザエルはエルサレムをはなった。

12:19 ヨアシのその事績じせきおよびかれがしたすべてのことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

12:20 ヨアシの家来けらいたちはって徒党ととうむすび、シラにくだみちにあるミロのいえでヨアシをころした。

12:21 すなわちその家来けらいシメアテのヨザカルと、ショメルのヨザバデがかれってころし、かれをその先祖せんぞおなじく、ダビデのまちほうむった。そのアマジヤがかわっておうとなった。 

第13章 

13:1 ユダのおうアハジヤのヨアシのだい二十三ねんにエヒウのエホアハズはサマリヤでイスラエルのおうとなり、十七ねんおさめた。

13:2 かれしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみおこないつづけて、それをはなれなかった。

13:3 そこでしゅはイスラエルにたいしていかりをはっし、エホアハズの治世ちせいあいだえずイスラエルをスリヤのおうハザエルのにわたし、またハザエルのベネハダデのにわたされた。

13:4 しかしエホアハズがしゅねがもとめたので、しゅはついにこれをきいれられた。スリヤのおうによってなやまされたイスラエルのなやみをられたからである。

13:5 それでしゅがひとりの救助者きゅうじょしゃをイスラエルにたまわったので、イスラエルの人々ひとびとはスリヤびとのをのがれ、まえのように自分じぶんたちの天幕てんまくむようになった。

13:6 それにもかかわらず、かれらはイスラエルにつみおかさせたヤラベアムのいえつみはなれず、それをおこないつづけた。またアシラのぞうもサマリヤにったままであった。

13:7 さきにスリヤのおうかれらをほろぼし、くだくちりのようにしたのでエホアハズの軍勢ぐんぜいのこったものは、ただ騎兵きへい五十にん戦車せんしゃりょう歩兵ほへい一万にんのみであった。

13:8 エホアハズその事績じせきと、かれがしたすべてのことおよびその武勇ぶゆうは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

13:9 エホアハズは先祖せんぞたちとともねむったので、かれをサマリヤにほうむった。そのヨアシがかわっておうとなった。

13:10 ユダのおうヨアシのだい三十七ねんに、エホアハズのヨアシはサマリヤでイスラエルのおうとなり、十六ねんおさめた。

13:11 かれしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのもろもろのつみはなれず、それにあゆんだ。

13:12 ヨアシのその事績じせきと、かれがしたすべてのことおよびユダのおうアマジヤとたたかったその武勇ぶゆうは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

13:13 ヨアシは先祖せんぞたちとともねむって、ヤラベアムがそのくらいした。そしてヨアシはイスラエルのおうたちとおなじくサマリヤにほうむられた。

13:14 さてエリシャは病気びょうきにかかっていたが、イスラエルのおうヨアシはくだってきてかれかおうえなみだながし、「わがちちよ、わがちちよ、イスラエルの戦車せんしゃよ、その騎兵きへいよ」とった。

13:15 エリシャはかれに「ゆみりなさい」とったので、ゆみった。

13:16 エリシャはまたイスラエルのおうに「ゆみをかけなさい」とったので、をかけた。するとエリシャは自分じぶんおううえにおき、

13:17 「ひがしきのまどをあけなさい」とったので、それをあけると、エリシャはまた「なさい」とった。かれると、エリシャはった、「しゅすくい、スリヤにたいするすくい。あなたはアペクでスリヤびとをやぶり、かれらをほろぼしつくすであろう」。

13:18 エリシャはまた「りなさい」とったので、それをった。エリシャはまたイスラエルのおうに「それをもってなさい」とったので、三てやめた。

13:19 するとかみひといかってった、「あなたは五も六るべきであった。そうしたならば、あなたはスリヤをやぶり、それをほろぼしつくすことができたであろう。しかしいまあなたはそうしなかったので、スリヤをやぶることはただ三だけであろう」。

13:20 こうしてエリシャはんでほうむられた。さてモアブの略奪りゃくだつたいとしあらたまるごとに、くににはいってるのをつねとした。

13:21 ときに、ひとりのひとほうむろうとするものがあったが、略奪りゃくだつたいたので、そのひとをエリシャのはかれてった。そのひとはエリシャのほねれるとすぐきかえってちあがった。

13:22 スリヤのおうハザエルはエホアハズの一生いっしょうあいだ、イスラエルをなやましたが、

13:23 しゅはアブラハム、イサク、ヤコブとむすばれた契約けいやくのゆえにイスラエルをめぐみ、これをあわれみ、これをかえりみてほろぼすことをこのまず、なおこれをみまえからてられなかった。

13:24 スリヤのおうハザエルはついにんで、そのベネハダデがかわっておうとなった。

13:25 そこでエホアハズのヨアシは、ちちエホアハズがハザエルにられた町々まちまちを、ハザエルのベネハダデのからかえした。すなわちヨアシは三かれやぶって、イスラエルの町々まちまちかえした。 

第14章 

14:1 イスラエルのおうエホアハズのヨアシのだいねんに、ユダのおうヨアシのアマジヤがおうとなった。

14:2 かれおうとなったとき二十五さいで、二十九ねんあいだエルサレムでおさめた。そのはははエルサレムの出身しゅっしんで、をエホアダンといった。

14:3 アマジヤはしゅにかなうことをおこなったが、先祖せんぞダビデのようではなかった。かれはすべてのことちちヨアシがおこなったようにおこなった。

14:4 ただしたかところのぞかなかったので、たみはなおそのたかところ犠牲ぎせいをささげ、こうをたいた。

14:5 かれくにかれのうちにつよくなったときちちヨアシおう殺害さつがいした家来けらいたちをころしたが、

14:6 その殺害者さつがいしゃ子供こどもたちはころさなかった。これはモーセの律法りっぽうしょにしるされているところしたがったのであって、そこにしゅめいじて「ちちのゆえにころさるべきではない。ちちのゆえにころさるべきではない。おのおの自分じぶんつみのゆえにころさるべきである」とわれている。

14:7 アマジヤはまたしおたにでエドムびと一万にんころした。またセラをって、そのをヨクテルとづけたが、今日こんにちまでそのとおりである。

14:8 そこでアマジヤがエヒウのエホアハズのであるイスラエルのおうヨアシに使者ししゃをつかわして、「さあ、われわれはたがいかおわせよう」とわせたので、

14:9 イスラエルのおうヨアシはユダのおうアマジヤにおくった、「かつてレバノンのいばらがレバノンの香柏こうはくに、『あなたのむすめをわたしのむすこのつまにください』とおくったことがあったが、レバノンの野獣やじゅうがとおって、そのいばらをたおした。

14:10 あなたはおおいにエドムをって、こころにたかぶっているが、その栄誉えいよ満足まんぞくしていえにとどまりなさい。なにゆえ、あなたはわざわいをひきおこして、自分じぶんもユダもともほろびるようなことをするのですか」。

14:11 しかしアマジヤがきいれなかったので、イスラエルのおうヨアシはのぼってきた。そこでかれとユダのおうアマジヤはユダのベテシメシでたがいかおをあわせたが、

14:12 ユダはイスラエルにやぶられて、おのおのその天幕てんまくかえった。

14:13 イスラエルのおうヨアシはアハジヤのヨアシのであるユダのおうアマジヤをベテシメシでとらえ、エルサレムにきて、エルサレムの城壁じょうへきをエフライムのもんからすみもんまで、おおよそ四百キュビトにわたってこわし、

14:14 またしゅみやおういえくらにある金銀きんぎんおよびもろもろのうつわをことごとくり、かつ人質ひとじちをとってサマリヤにかえった。

14:15 ヨアシのその事績じせきと、その武勇ぶゆうおよびかれがユダのおうアマジヤとたたかったことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

14:16 ヨアシはその先祖せんぞたちとともねむって、イスラエルのおうたちとともにサマリヤにほうむられ、そのヤラベアムがかわっておうとなった。

14:17 ヨアシのであるユダのおうアマジヤは、エホアハズのであるイスラエルのおうヨアシがんでのち、なお十五ねんきながらえた。

14:18 アマジヤのその事績じせきは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

14:19 とき人々ひとびとがエルサレムで徒党ととうむすび、かれ敵対てきたいしたので、かれはラキシにげていったが、その人々ひとびとはラキシにひとをつかわしてかれをそこでころさせた。

14:20 人々ひとびとかれうませてはこんできて、エルサレムでかれ先祖せんぞたちとともにダビデのまちほうむった。

14:21 そしてユダのたみみなアザリヤをちちアマジヤのかわりにおうとした。ときねん十六さいであった。

14:22 かれはエラテのまちてて、これをユダに復帰ふっきさせた。これはかのおうがその先祖せんぞたちとともねむったのちであった。

14:23 ユダのおうヨアシのアマジヤのだい十五ねんに、イスラエルのおうヨアシのヤラべアムがサマリヤでおうとなって四十一ねんあいだおさめた。

14:24 かれしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみはなれなかった。

14:25 かれはハマテの入口いりぐちからアラバのうみまで、イスラエルの領域りょういき回復かいふくした。イスラエルのかみしゅがガテヘペルのアミッタイのである、そのしもべ預言者よげんしゃヨナによってわれた言葉ことばのとおりである。

14:26 しゅはイスラエルのなやみの非常ひじょうはげしいのをられた。そこにはつながれたものも、自由じゆうものもいなくなり、またイスラエルをたすけるものもいなかった。

14:27 しかししゅはイスラエルのあめしたからろうとはわれなかった。そしてかれらをヨアシのヤラベアムのによってすくわれた。

14:28 ヤラベアムのその事績じせきと、かれがしたすべてのことおよびその武勇ぶゆう、すなわちかれ戦争せんそうをしたことおよび、かつてユダにぞくしていたダマスコとハマテを、イスラエルに復帰ふっきさせたことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

14:29 ヤラベアムはその先祖せんぞであるイスラエルのおうたちとともねむって、そのゼカリヤがかわっておうとなった。 

第15章 

15:1 イスラエルのおうヤラベアムのだい二十七ねんに、ユダのおうアマジヤのアザリヤがおうとなった。

15:2 かれおうとなったときは十六さいで、五十二ねんあいだエルサレムでおさめた。そのはははエルサレムの出身しゅっしんで、をエコリアといった。

15:3 かれしゅにかなうことおこない、すべてのことちちアマジヤがったようにおこなった。

15:4 ただしたかところのぞかなかったので、たみはなおそのたかところ犠牲ぎせいをささげ、こうをたいた。

15:5 しゅおうたれたので、そのまで、らい病人びょうにんとなって、はなんだ。おうヨタムがいえこと管理かんりし、くにたみをさばいた。

15:6 アザリヤのその事績じせきと、かれがしたすべてのことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

15:7 アザリヤはその先祖せんぞたちとともねむったので、かれをダビデのまちにその先祖せんぞたちとともほうむった。そのヨタムがかわっておうとなった。

15:8 ユダのおうアザリヤのだい三十八ねんにヤラベアムのゼカリヤがサマリヤでイスラエルのおうとなり、六かげつおさめた。

15:9 かれはその先祖せんぞたちがおこなったようにしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみはなれなかった。

15:10 ヤベシのシャルムが徒党ととうむすんでかれてきし、イブレアムでかれころし、かれかわっておうとなった。

15:11 ゼカリヤのその事績じせきは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされている。

15:12 しゅはかつてエヒウに、「あなたの子孫しそんは四だいまでイスラエルのくらいするであろう」とげられたが、はたしてそのとおりになった。

15:13 ヤベシのシャルムはユダのおうウジヤのだい三十九ねんおうとなり、サマリヤで一かげつおさめた。

15:14 ときにガデのメナヘムがテルザからサマリヤにのぼってきて、ヤベシのシャルムをサマリヤでころし、かれかわっておうとなった。

15:15 シャルムのその事績じせきと、かれ徒党ととうむすんだことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされている。

15:16 そのときメナヘムはテルザからすすんでいって、タップアと、そのうちにいるすべてのもの、およびその領域りょういきった。すなわちかれらがかれのためにひらかなかったので、これをって、そのうちのにんしんおんなをことごとくいた。

15:17 ユダのおうアザリヤのだい三十九ねんに、ガデのメナヘムはイスラエルのおうとなり、サマリヤで十ねんあいだおさめた。

15:18 かれしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみ一生いっしょうあいだはなれなかった。

15:19 ときにアッスリヤのおうプルがくにめてきたので、メナヘムはぎん一千タラントをプルにあたえた。これはかれがプルのたすけをて、くに自分じぶんのうちにつよくするためであった。

15:20 すなわちメナヘムはそのぎんをイスラエルのすべてのめるものし、その人々ひとびとにおのおのぎん五十シケルをさせてアッスリヤのおうあたえた。こうしてアッスリヤのおうくににとどまらないでかえっていった。

15:21 メナヘムのその事績じせきかれがしたすべてのことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

15:22 メナヘムは先祖せんぞたちとともねむり、そのペカヒヤがかわっておうとなった。

15:23 メナヘムのペカヒヤはユダのおうアザリヤのだい五十ねんに、サマリヤでイスラエルのおうとなり、二ねんあいだおさめた。

15:24 かれしゅまえあくおこない、イスラエルにつみおかせたネバテのヤラベアムのつみはなれなかった。

15:25 ときかれ副官ふくかんであったレマリヤのペカが、ギレアデびと五十にんとも徒党ととうむすんでかれてきし、サマリヤの、おう宮殿きゅうでん天守てんしゅかれころした。すなわちペカはかれころし、かれかわっておうとなった。

15:26 ペカヒヤのその事績じせきかれがしたすべてのことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされている。

15:27 レマリヤのペカはユダのおうアザリヤのだい五十二ねんに、サマリヤでイスラエルのおうとなり、二十ねんあいだおさめた。

15:28 かれしゅまえあくをおこない、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムのつみはなれなかった。

15:29 イスラエルのおうペカのに、アッスリヤのおうテグラテピレセルがて、イヨン、アベル・ベテマアカ、ヤノア、ケデシ、ハゾル、ギレアデ、ガリラヤ、ナフタリのぜんり、人々ひとびとをアッスリヤへとらうつした。

15:30 ときにエラのホセアは徒党ととうむすんで、レマリヤのペカにてきし、かれころし、かれかわっておうとなった。これはウジヤのヨタムのだい二十ねんであった。

15:31 ペカのその事績じせきかれがしたすべてのことは、イスラエルのおう歴代志れきだいししょにしるされている。

15:32 レマリヤのイスラエルのおうペカのだいねんに、ユダのおうウジヤのヨタムがおうとなった。

15:33 かれおうとなったとき二十五さいであったが、エルサレムで十六ねんあいだおさめた。はははザドクのむすめで、をエルシャといった。

15:34 かれしゅにかなうことおこない、すべてちちウジヤのったようにおこなった。

15:35 ただしたかところのぞかなかったので、たみはなおそのたかところ犠牲ぎせいをささげ、こうをたいた。かれしゅみやうえもんてた。

15:36 ヨタムのその事績じせきかれがしたすべてのことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

15:37 そのころ、しゅはスリヤのおうレヂンとレマリヤのペカをユダにめこさせられた。

15:38 ヨタムは先祖せんぞたちとともねむって、その先祖せんぞダビデのまち先祖せんぞたちとともほうむられ、そのアハズがかわっておうとなった。 

第16章 

16:1 レマリヤのペカのだい十七ねんにユダのおうヨタムのアハズがおうとなった。

16:2 アハズはおうとなったとき二十さいで、エルサレムで十六ねんあいだおさめたが、そのかみしゅにかなうこと先祖せんぞダビデのようにはおこなわなかった。

16:3 かれはイスラエルのおうたちのみちあゆみ、またしゅがイスラエルの人々ひとびとまえからはらわれた異邦人いほうじんにくむべきおこないにしたがって、自分じぶんいてささげものとした。

16:4 かつかれたかところ、またおかうえ、すべてのあおした犠牲ぎせいをささげ、こうをたいた。

16:5 そのころ、スリヤのおうレヂンおよびレマリヤのであるイスラエルのおうペカがエルサレムにのぼって、アハズをかこんだが、つことができなかった。

16:6 そのときエドムのおうはエラテを回復かいふくしてエドムの所領しょりょうとし、ユダの人々ひとびとをエラテからした。そしてエドムびとがエラテにきて、そこにみ、今日こんにちいたっている。

16:7 そこでアハズは使者ししゃをアッスリヤのおうテグラテピレセルにつかわしてわせた、「わたしはあなたのしもべ、あなたのです。スリヤのおうとイスラエルのおうがわたしをかこんでいます。どうぞのぼってきて、かれらのからわたしをすくしてください」。

16:8 そしてアハズはしゅみやおういえくらにあるきんぎんをとり、これをおくものとしてアッスリヤのおうにおくったので、

16:9 アッスリヤのおうかれねがいをきいれた。すなわちアッスリヤのおうはダマスコにのぼって、これをり、そのたみをキルにとらうつし、またレヂンをころした。

16:10 アハズおうはアッスリヤのおうテグラテピレセルにおうとダマスコへったが、ダマスコにある祭壇さいだんたので、アハズおうはその祭壇さいだんつくりにしたがって、そのくわしい図面ずめんと、ひながたとをつくって、祭司さいしウリヤにおくった。

16:11 そこで祭司さいしウリヤはアハズおうがダマスコからおくったものにしたがって祭壇さいだんてた。すなわち祭司さいしウリヤはアハズおうがダマスコからかえるまでにそのとおりにつくった。

16:12 おうはダマスコからかえってきて、その祭壇さいだん祭壇さいだんちかづいてそのうえのぼり、

16:13 燔祭はんさい素祭そさいき、灌祭かんさいそそぎ、酬恩祭しゅうおんさい祭壇さいだんにそそぎかけた。

16:14 かれはまたしゅまえにあった青銅せいどう祭壇さいだんみやまえからうつした。すなわちそれをあたらしい祭壇さいだんしゅみやあいだからうつして、あたらしい祭壇さいだんきたほうにすえた。

16:15 そしてアハズおう祭司さいしウリヤにめいじてった、「あさ燔祭はんさいゆう素祭そさいおよびおう燔祭はんさいとその素祭そさい、ならびに国中くにぢゅうたみ燔祭はんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいは、このおおきな祭壇さいだんうえきなさい。また燔祭はんさい犠牲ぎせいはすべてこれにそそぎかけなさい。あの青銅せいどう祭壇さいだんをわたしはうかがいをてるのにもちいよう」。

16:16 祭司さいしウリヤはアハズおうがすべてめいじたとおりにおこなった。

16:17 またアハズおうだい鏡板かがみいたって、洗盤せんばんをそのうえからうつし、またうみをそのしたにある青銅せいどううしうえからおろして、いしうえにすえ、

16:18 またみやのうちに つくられていた安息日あんそくにちようのおおいのあるみち、およびおうもちいるそと入口いりぐちをアッスリヤのおうのためにしゅみやからのぞいた。

16:19 アハズのその事績じせきは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

16:20 アハズは先祖せんぞたちとともねむって、ダビデのまちにその先祖せんぞたちとともほうむられ、そのヒゼキヤがかわっておうとなった。