口語訳聖書(振り仮名付き)

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箴言しんげん

第1章    Pr-Audio 

1:1 ダビデの、イスラエルのおうソロモンの箴言しんげん

1:2 これはひと知恵ちえ教訓きょうくんとをらせ、さとりの言葉ことばをさとらせ、

1:3 かしこおこないと、正義せいぎ公正こうせい公平こうへい教訓きょうくんをうけさせ、

1:4 思慮しりょのないものさとりをあたえ、わかもの知識ちしきつつしみをさせるためである。

1:5 かしこものはこれをいてがくすすみ、さといもの指導しどうる。

1:6 ひとはこれによって箴言しんげんと、たとえと、かしこもの言葉ことばと、そのなぞとをさとる。

1:7 しゅおそれることは知識ちしきのはじめである、おろかなもの知恵ちえ教訓きょうくんかろんじる。

1:8 わがよ、あなたはちち教訓きょうくんき、ははおしえててはならない。

1:9 それらは、あなたのあたまうるわしいかんむりとなり、あなたのくびかざりとなるからである。

1:10 わがよ、悪者わるものがあなたをさそっても、それにしたがってはならない。

1:11 かれらがあなたにかって、「一緒いっしょなさい。われわれはせして、ひとながし、つみのないものを、ゆえなくしてねらい、

1:12 陰府よみのように、かれらをきたままで、のみつくし、すこやかなものを、はかくだもののようにしよう。

1:13 われわれは、さまざまのたっとざいうばったもので、われわれのいえたそう。

1:14 あなたもわれわれの仲間なかまくわわりなさい、われわれはともに一つのかねぶくろとう」とっても、

1:15 わがよ、かれらの仲間なかまになってはならない、あなたのあしをとどめて、かれらのみちってはならない。

1:16 かれらのあしあくはしり、ながすことにはやいからだ。

1:17 すべてとりまえあみるのは、むだである。

1:18 かれらは自分じぶんせし、自分じぶんいのちしてねらうのだ。

1:19 すべてをむさぼるものみちはこのようなものである。これはそのぬしいのちるのだ。

1:20 知恵ちえは、ちまたにばわり、市場しじょうにそのこえをあげ、

1:21 城壁じょうへきいただきさけび、まちもん入口いりぐちかたる。

1:22 「思慮しりょのないものたちよ、あなたがたは、いつまで思慮しりょのないことをこのむのか。あざけるものは、いつまで、あざけりたのしみ、おろかなものは、いつまで、知識ちしきにくむのか。

1:23 わたしのいましめにこころをとめよ、よ、わたしは自分じぶんおもいを、あなたがたにげ、わたしの言葉ことばを、あなたがたにらせる。

1:24 わたしはんだが、あなたがたはくことをこばみ、べたが、かえりみるものはなく、

1:25 かえって、あなたがたはわたしのすべてのすすめをて、わたしのいましめをけなかったので、

1:26 わたしもまた、あなたがたがわざわいにあうときに、わらい、あなたがたが恐慌きょうこうにあうとき、あざけるであろう。

1:27 これは恐慌きょうこうが、あらしのようにあなたがたにのぞみ、わざわいが、つむじかぜのようにのぞみ、なやみとかなしみとが、あなたがたにのぞときである。

1:28 そのときかれらはわたしをぶであろう、しかし、わたしはこたえない。ひたすら、わたしをもとめるであろう、しかし、わたしにえない。

1:29 かれらは知識ちしきにくみ、しゅおそれることをえらばず、

1:30 わたしのすすめにしたがわず、すべてのいましめをかろんじたゆえ、

1:31 自分じぶんおこないのらい、自分じぶんはかりごとにきる。

1:32 思慮しりょのないもの従順じゅうじゅんはおのれをころし、おろかなもの安楽あんらくはおのれをほろぼす。

1:33 しかし、わたしにしたがものやすらかにまい、わざわいおそれもなく、安全あんぜんである」。 

第2章 

2:1 わがよ、もしあなたがわたしの言葉ことばけ、わたしのいましめを、あなたのこころにおさめ、

2:2 あなたのみみ知恵ちえかたむけ、あなたのこころさとりにけ、

2:3 しかも、もし知識ちしきもとめ、さとりをようと、あなたのこえをあげ、

2:4 ぎんもとめるように、これをもとめ、かくれたたからたずねるように、これをたずねるならば、

2:5 あなたは、しゅおそれることをさとり、かみることができるようになる。

2:6 これは、しゅ知恵ちえあたえ、知識ちしきさとりとは、みくちからるからである。

2:7 かれただしいひとのために、たしかな知恵ちえをたくわえ、誠実せいじつあゆものたてとなって、

2:8 公正こうせいみちたもち、その聖徒せいとたちの道筋みちすじまもられる。

2:9 そのとき、あなたは、ついに正義せいぎ公正こうせい公平こうへいとすべてのみちさとる。

2:10 これは知恵ちえが、あなたのこころにはいり、知識ちしきがあなたのたましいたのしみとなるからである。

2:11 つつしみはあなたをまもり、さとりはあなたをたもって、

2:12 あくみちからあなたをすくい、いつわりをいうものからすくう。

2:13 かれらはただしいみちはなれて、くらみちあゆみ、

2:14 あくおこなうことをたのしみ、悪人あくにんいつわりをよろこび、

2:15 そのみちまがり、そのおこないは、よこしまである。

2:16 つつしみとさとりはまたあなたを遊女ゆうじょからすくい、言葉ことばたくみな、みだらなおんなからすくう。

2:17 彼女かのじょわかときともて、そのかみ契約けいやくしたことをわすれている。

2:18 そのいえくだり、そのみち陰府よみにおもむく。

2:19 すべて彼女かのじょのもとへものは、かえらない、またいのちみちにいたらない。

2:20 こうして、あなたは善良ぜんりょう人々ひとびとみちあゆみ、ただしい人々ひとびとみちまもることができる。

2:21 ただしいひとにながらえ、誠実せいじつひとにとどまる。

2:22 しかししきものからほろぼされ、不信実ふしんじつものからてられる。 

第3章 

3:1 わがよ、わたしのおしえわすれず、わたしのいましめをこころにとめよ。

3:2 そうすれば、これはあなたのながくし、いのちとしべ、あなたに平安へいあんくわえる。

3:3 いつくしみと、まこととをててはならない、それをあなたのくびむすび、こころにしるせ。

3:4 そうすれば、あなたはかみひととのまえめぐみと、ほまれとをる。

3:5 こころをつくしてしゅ信頼しんらいせよ、自分じぶん知識ちしきにたよってはならない。

3:6 すべてのみちしゅみとめよ、そうすれば、しゅはあなたのみちをまっすぐにされる。

3:7 自分じぶんかしこいとおもってはならない、しゅおそれて、あくはなれよ。

3:8 そうすれば、あなたのすこやかにし、あなたのほね元気げんきあたえる。

3:9 あなたの財産ざいさんと、すべての産物さんぶつはつなりをもってしゅをあがめよ。

3:10 そうすれば、あなたのくらちてあまり、あなたのさかぶねはあたらしいさけであふれる。

3:11 わがよ、しゅこらしめをかろんじてはならない、そのいましめをきらってはならない。

3:12 しゅは、あいするものを、いましめられるからである、あたかもちちがそのあいするいましめるように。

3:13 知恵ちえもとめてひとさとりをひとはさいわいである。

3:14 知恵ちえによってるものは、ぎんによってるものにまさり、その利益りえきせいきんよりもいからである。

3:15 知恵ちえ宝石ほうせきよりもたっとく、あなたののぞなにものも、これとくらべるにりない。

3:16 そのみぎには長寿ちょうじゅがあり、ひだりにはとみと、ほまれがある。

3:17 そのみちたのしいみちであり、そのみちすじはみな平安へいあんである。

3:18 知恵ちえは、これをとらえるものにはいのちである、これをしっかりとらえるひとはさいわいである。

3:19 しゅ知恵ちえをもってもといをすえ、さとりをもっててんさだめられた。

3:20 その知識ちしきによってうみはわきいで、くもつゆをそそぐ。

3:21 わがよ、たしかな知恵ちえと、つつしみとをまもって、それをあなたのからはなしてはならない。

3:22 それはあなたのたましいいのちとなりあなたのくびかざりとなる。

3:23 こうして、あなたはやすらかに自分じぶんみちき、あなたのあしはつまずくことがない。

3:24 あなたはしているとき、おそれることはなく、すとき、あなたのねむりはここちよい。

3:25 あなたはにわかにおこ恐怖きょうふおそれることなく、しきものほろびがても、それをおそれることはない。

3:26 これは、しゅがあなたの信頼しんらいするものであり、あなたのあしまもって、わなにとらわれさせられないからである。

3:27 あなたのぜんをなすちからがあるならば、これをなすべきひとになすことをさしひかえてはならない。

3:28 あなたがものっているとき、そのとなびとかい、って、またなさい。あす、それをあげよう」とってはならない。

3:29 あなたのとなびとがかたわらにやすらかにんでいるときこれにかって、あくはかってはならない。

3:30 もしひとがあなたにあくおこなったのでなければ、ゆえなく、これとあらそってはならない。

3:31 暴虐ぼうぎゃくひとを、うらやんではならない、そのすべてのみちえらんではならない。

3:32 よこしまなものしゅにくまれるからである、しかし、ただしいものしゅ信任しんにんされる。

3:33 しゅの、のろいはしきものいえにある、しかし、ただしいひとのすまいはしゅめぐまれる。

3:34 かれはあざけるものをあざけり、へりくだるものめぐみをあたえられる。

3:35 知恵ちえあるものは、ほまれる、しかし、おろかなものははずかしめをる。 

第4章 

4:1 子供こどもらよ、ちちおしえき、さとりをるためにみみかたむけよ。

4:2 わたしは、教訓きょうくんを、あなたがたにさずける。わたしのおしえててはならない。

4:3 わたしもわがちちにはであり、わがははには、ひとりのいとしであった。

4:4 ちちはわたしをおしえてった、「わたしの言葉ことばを、こころめ、わたしのいましめをまもって、いのちよ。

4:5 それをわすれることなく、またわがくち言葉ことばにそむいてはならない、知恵ちえよ、さとりをよ。

4:6 知恵ちえてるな、それはあなたをまもる。それをあいせよ、それはあなたをたもつ。

4:7 知恵ちえはじめはこれである、知恵ちえよ、あなたがなにるにしても、さとりをよ。

4:8 それをたっとべ、そうすれば、それはあなたをたかくあげる、もしそれをいだくならば、それはあなたをたっとくする。

4:9 それはあなたのあたまうるわしいかざりをき、さかえのかんむりをあなたにあたえる」。

4:10 わがよ、け、わたしの言葉ことばをうけいれよ、そうすれば、あなたのいのちとしおおくなる。

4:11 わたしは知恵ちえみちをあなたにおしえ、ただしい道筋みちすじにあなたをみちびいた。

4:12 あなたがあるくとき、そのあゆみはさまたげられず、はしときにも、つまずくことはない。

4:13 教訓きょうくんをかたくとらえて、はなしてはならない、それをまもれ、それはあなたのいのちである。

4:14 よこしまなものみちに、はいってはならない、しきものみちあゆんではならない。

4:15 それをけよ、とおってはならない、それをはなれてすすめ。

4:16 かれらはあくおこなわなければねむることができず、ひとをつまずかせなければ、ることができず、

4:17 不正ふせいのパンをらい、暴虐ぼうぎゃくさけむからである。

4:18 ただしいものみちは、夜明よあけのひかりのようだ、いよいよかがやきをして真昼まひるとなる。

4:19 しきひとみちくらやみのようだ、かれらはなににつまずくかをらない。

4:20 わがよ、わたしの言葉ことばこころをとめ、わたしのかたることにみみかたむけよ。

4:21 それを、あなたのからはなさず、あなたのこころのうちにまもれ。

4:22 それは、これをものいのちであり、またその全身ぜんしんすこやかにするからである。

4:23 油断ゆだんすることなく、あなたのこころまもれ、いのちいずみは、これからながるからである。

4:24 まがった言葉ことばをあなたからてさり、よこしまな談話だんわをあなたからとおざけよ。

4:25 あなたのは、まっすぐに正面しょうめんあなたのまぶたはあなたのまえを、まっすぐによ。

4:26 あなたのあしみちをつけよ、そうすれば、あなたのすべてのみち安全あんぜんである。

4:27 みぎにもひだりにもまよてはならない、あなたのあしあくからはなれさせよ。 

第5章 

5:1 わがよ、わたしの知恵ちえこころをとめ、わたしのさとりにみみをかたむけよ。

5:2 これは、あなたがつつしみをまもり、あなたのくちびるに知識ちしきたもつためである。

5:3 遊女ゆうじょのくちびるはみつをしたたらせ、その言葉ことばあぶらよりもなめらかである。

5:4 しかしついには、彼女かのじょはにがよもぎのようににがく、もろのつるぎのようにするどくなる。

5:5 そのあしくだり、そのあゆみは陰府よみみちにおもむく。

5:6 彼女かのじょはいのちのみちこころをとめず、そのみちひとまよわすが、彼女かのじょはそれをらない。

5:7 子供こどもらよ、いまわたしのうことをけ、わたしのくち言葉ことばから、はなってはならない。

5:8 あなたのみち彼女かのじょからとおはなし、そのいえもんちかづいてはならない。

5:9 おそらくはあなたのほまれ他人たにんにわたし、あなたのとし無慈悲むじひものにわたすにいたる。

5:10 おそらくは他人たにんがあなたの資産しさんによってたされ、あなたの労苦ろうく他人たにんいえく。

5:11 そしてあなたのおわりがて、あなたのと、からだがほろびるとき、かなしんで、

5:12 うであろう、「わたしは教訓きょうくんをいとい、こころいましめをかろんじ、

5:13 教師きょうしこえしたがわず、わたしをおしえるものみみかたむけず、

5:14 あつまりのなか会衆かいしゅうのうちにあって、わたしは、破滅はめつおちいりかけた」と。

5:15 あなたは自分じぶんみずためからみずみ、自分じぶん井戸いどから、わきみずむがよい。

5:16 あなたのいずみを、そとにまきちらし、みずながれを、ちまたにながしてよかろうか。

5:17 それを自分じぶんだけのものとし、他人たにんともにあずからせてはならない。

5:18 あなたのいずみ祝福しゅくふくけさせ、あなたのわかときつまたのしめ。

5:19 彼女かのじょあいらしいじか、うつくしいしかのようだ。いつも、そのぶさをもって満足まんぞくし、そのあいをもってつねよろこべ。

5:20 わがよ、どうして遊女ゆうじょまよい、みだらなおんなむねをいだくのか。

5:21 ひとみちしゅまえにあり、しゅはすべて、そのおこないを見守みまもられる。

5:22 しきもの自分じぶんのとがにとらえられ、自分じぶんつみのなわにつながれる。

5:23 かれは、教訓きょうくんがないためにに、そのおろかさのおおきいことによってほろびる。 

第6章 

6:1 わがよ、あなたがもしとなびとのために保証人ほしょうにんとなり、他人たにんのためにをうってちかったならば、

6:2 もしあなたのくちびるの言葉ことばによって、わなにかかり、あなたのくち言葉ことばによってとらえられたならば、

6:3 わがよ、そのときはこうして、おのれをすくえ、あなたはとなびとおちいったのだから。いそいでって、となびとにひたすらもとめよ。

6:4 あなたのねむらせず、あなたのまぶたを、まどろませず、

6:5 かもしかが、かりゅうどのからのがれるように、とりとりものからのがれるように、おのれをすくえ。

6:6 なまけものよ、ありのところへき、そのすることをて、知恵ちえよ。

6:7 ありは、かしらなく、つかさなく、おうもないが、

6:8 なつのうちに食物しょくもつをそなえ、刈入かりいれのときに、かてをあつめる。

6:9 なまけものよ、いつまでているのか、いつをさましてきるのか。

6:10 しばらくねむり、しばらくまどろみ、をこまぬいて、またしばらくやすむ。

6:11 それゆえ、まずしさはぬすびとのようにあなたにきたり、とぼしさは、つわもののようにあなたにる。

6:12 よこしまなひとしきひといつわりの言葉ことばをもってきめぐり、

6:13 でめくばせし、あしらし、ゆびしめし、

6:14 よこしまなこころをもってあくはかり、えずあらそいをおこす。

6:15 それゆえ、わざわいは、にわかにかれのぞみ、たちまちにしてやぶられ、たすかることはない。

6:16 しゅにくまれるものが六つある、いな、そのこころに、みきらわれるものが七つある。

6:17 すなわち、たかぶるいつわりをしたつみなきひとなが

6:18 しきはかりごとをめぐらすこころすみやかにあくはしあし

6:19 いつわりをのべる証人しょうにんまた兄弟きょうだいのうちにあらそいをおこすひとがこれである。

6:20 わがよ、あなたのちちいましめをまもり、あなたのははおしえてるな。

6:21 つねに、これをあなたのこころむすび、あなたのくびのまわりにつけよ。

6:22 これは、あなたがあるくとき、あなたをみちびき、あなたがるとき、あなたをまもり、あなたがざめるとき、あなたとかたる。

6:23 いましめはともしびである、おしえひかりである、教訓きょうくんこらしめはいのちみちである。

6:24 これは、あなたをまもって、わるおんなちかづかせず、みだらなおんなの、たくみなしたまどわされぬようにする。

6:25 彼女かのじょうるわしさをこころしたってはならない、そのまぶたにとらえられてはならない。

6:26 遊女ゆうじょいっかいのパンのためにやとわれる、しかし、みだらなおんなひとたっといのちもとめる。

6:27 ひとを、そのふところにいだいてその着物きものかれないであろうか。

6:28 またひとは、あつんで、そのあしが、かれないであろうか。

6:29 そのとなりつま不義ふぎおこなものも、それとおなじだ。すべて彼女かのじょれるものばつまぬかれることはできない。

6:30 ぬすびとがえたとき、そのえをたすためにぬすむならば、ひとかれかろんじないであろうか。

6:31 もしとらえられたなら、その七ばいつぐない、そのいえざいを、ことごとくさなければならない。

6:32 おんな姦淫かんいんおこなもの思慮しりょがない。これをおこなものはおのれをほろぼし、

6:33 きずと、はずかしめとをけて、そのはじをすすぐことができない。

6:34 ねたみは、そのおっとはげしくいからせるゆえ、うらみをむくいるとき、容赦ようしゃすることはない。

6:35 どのようなあがないものをもかえりみず、おおくのおくものをしても、やわらがない。 

第7章 

7:1 わがよ、わたしの言葉ことばまもり、わたしのいましめをあなたのこころにたくわえよ。

7:2 わたしのいましめをまもっていのちよ、わたしのおしえまもること、ひとみをまもるようにせよ。

7:3 これをあなたのゆびにむすび、これをあなたのこころいしぶみにしるせ。

7:4 知恵ちえかって、「あなたはわが姉妹しまいだ」とい、さとりにかっては、あなたのともべ。

7:5 そうすれば、これはあなたをまもって遊女ゆうじょまよわせず、言葉ことばたくみな、みだらなおんなちかづかせない。

7:6 わたしはわがいえまどにより、格子こうしまどからそとをのぞいて、

7:7 思慮しりょのないもののうちに、わかもののうちに、ひとりの知恵ちえのない若者わかもののいるのをた。

7:8 かれはちまたをぎ、おんないえまがりかどにちかづき、そのいえみちを、

7:9 たそがれに、よいに、また夜中よなかに、またくらやみにあるいていった。

7:10 よ、遊女ゆうじょよそおいをした陰険いんけんおんなかれう。

7:11 このおんなは、さわがしくて、つつしみなく、そのあし自分じぶんいえにとどまらず、

7:12 あるときはちまたにあり、あるとき市場いちばにあり、すみずみにってひとをうかがう。

7:13 このおんなかれとらえてくちづけし、はじしらぬかおかれう、

7:14 「わたしは酬恩祭しゅうおんさいをささげなければならなかったが、きょう、そのちかいをはたしました。

7:15 それでわたしはあなたをむかえようとて、あなたをたずね、あなたにいました。

7:16 わたしはとこうつくしい、しとねと、エジプトのあやぬのき、

7:17 没薬もつやく、ろかい、桂皮けいひをもってわたしのとこをにおわせました。

7:18 さあ、わたしたちはよるけるまで、じょうをつくし、あいをかわしてたのしみましょう。

7:19 おっといえにいません、とおくへ旅立たびだち、

7:20 かねぶくろってました。満月まんげつになるまではかえりません」と。

7:21 おんなおおくの、なまめかしい言葉ことばをもってかれまどわし、たくみなくちびるをもって、いざなうと、

7:22 わかひとただちにおんなしたがった、あたかもうしが、ほふりくように、じかが、すみやかにとらえられ、

7:23 ついに、がその内臓ないぞうすように、とりがすみやかにあみにかかるように、かれ自分じぶんいのちうしなうようになることをらない。

7:24 子供こどもらよ、いまわたしのうことをき、わがくち言葉ことばみみかたむけよ。

7:25 あなたのこころ彼女かのじょみちかたむけてはならない、またそのみちまよってはならない。

7:26 彼女かのじょおおくのひときずつけてたおした、まことに、彼女かのじょころされたものおおい。

7:27 そのいえ陰府よみみちであって、のへやへくだってく。 

第8章 

8:1 知恵ちえばわらないのか、さとりはこえをあげないのか。

8:2 これはみちのほとりのたかところいただきまた、ちまたのなかち、

8:3 まち入口いりぐちにあるもろもろのもんのかたわら、正門せいもん入口いりぐちばわってう、

8:4 「人々ひとびとよ、わたしはあなたがたにばわり、こえをあげてひとらをぶ。

8:5 思慮しりょのないものよ、さとりをよ、おろかなものよ、知恵ちえよ。

8:6 け、わたしは高貴こうきことかたり、わがくちびるはただしいことかたす。

8:7 わがくち真実しんじつべ、わがくちびるはしきことにくむ。

8:8 わがくち言葉ことばはみなただしい、そのうちにいつわりと、よこしまはない。

8:9 これはみな、さときものあきらかにするところ、知識ちしきものただしとするところである。

8:10 あなたがたはぎんけるよりも、わたしのおしえけよ、せいきんよりも、むしろ知識ちしきよ。

8:11 知恵ちえ宝石ほうせきにまさり、あなたがたののぞむすべてのものは、これとくらべるにたりない。

8:12 知恵ちえであるわたしはさとりをすみかとし、知識ちしきつつしみとをもつ。

8:13 しゅおそれるとはあくにくむことである。わたしはたかぶりと、おごりと、しきみちと、いつわりの言葉ことばとをにくむ。

8:14 はかりごとと、たしかな知恵ちえとは、わたしにある、わたしにはさとりがあり、わたしにはちからがある。

8:15 わたしによって、おうたるものおさめ、きみたるものただしいさだめをてる。

8:16 わたしによって、しゅたるもの支配しはいし、つかさたるものおさめる。

8:17 わたしは、わたしをあいするものあいする、わたしをせつにもとめるものは、わたしに出会であう。

8:18 とみほまれとはわたしにあり、すぐれたたから繁栄はんえいもまたそうである。

8:19 わたしのきんよりもせいきんよりもく、わたしの産物さんぶつせいぎんにまさる。

8:20 わたしは正義せいぎみち公正こうせい道筋みちすじなかあゆみ、

8:21 わたしをあいするものたからさせ、またそのくらちさせる。

8:22 しゅむかしそのわざをなしはじめられるとき、そのわざのはじめとして、わたしをつくられた。

8:23 いにしえ、のなかったときはじめに、わたしはてられた。

8:24 まだうみもなく、またおおいなるみずいずみもなかったときわたしはすでにうまれ、

8:25 やまもまださだめられず、おかもまだなかったときわたしはすでにうまれた。

8:26 すなわちかみがまだをもをも、のちりのもとをもつくられなかったときである。

8:27 かれてんつくり、うみのおもてに、大空おおぞらられたとき、わたしはそこにあった。

8:28 かれうえそらかたたせ、ふちいずみをつよくさだめ、

8:29 うみにその限界げんかいをたて、みずにそのきしえないようにし、またもといさだめられたとき、

8:30 わたしは、そのかたわらにあって、めいしょうとなり、日々ひびよろこび、つねにそのまえたのしみ、

8:31 そのたのしみ、またひとよろこんだ。

8:32 それゆえ、子供こどもらよ、いまわたしのうことをけ、わたしのみちまもものはさいわいである。

8:33 教訓きょうくんいて、知恵ちえよ、これをててはならない。

8:34 わたしのうことをき、日々ひびわたしのもんのかたわらでうかがい、わたしの戸口とぐちはしらのわきでひとはさいわいである。

8:35 それは、わたしをものいのちしゅからめぐみをるからである。

8:36 わたしをうしなもの自分じぶんいのちをそこなう、すべてわたしをにくものあいするものである」。 

第9章 

9:1 知恵ちえ自分じぶんいえて、その七つのはしらて、

9:2 けものをほふり、さけわせて、ふるまいをそなえ、

9:3 はしためをつかわして、まちたかところばわりわせた、

9:4 「思慮しりょのないものよ、ここにきたれ」と。また、知恵ちえのないものう、

9:5 「て、わたしのパンをべ、わたしのわせたさけをのみ、

9:6 思慮しりょのないわざをてていのちさとりのみちあゆめ」と。

9:7 あざけるものいましめるものは、みずかはじしきものめるものみずかきずける。

9:8 あざけるものめるな、おそらくかれはあなたをにくむであろう。知恵ちえあるものめよ、かれはあなたをあいする。

9:9 知恵ちえあるもの教訓きょうくんさづけよ、かれはますます知恵ちえる。ただしいものおしえよ、かれがくすすむ。

9:10 しゅおそれることは知恵ちえのもとである、せいなるものることは、さとりである。

9:11 わたしによって、あなたのおおくなり、あなたのいのちとしす。

9:12 もしあなたに知恵ちえがあるならば、あなた自身じしんのために知恵ちえがあるのである。もしあなたがあざけるならば、あなたひとりがそのめをうことになる。

9:13 おろかなおんなは、さわがしく、みだらで、はじらない。

9:14 彼女かのじょはそのいえ戸口とぐちし、まちたかところにあるにすわり、

9:15 みちいそひとまねいてう、

9:16 「思慮しりょのないものよ、ここにきたれ」と。また知恵ちえのないひとかってこれにう、

9:17 「ぬすんだみずあまく、ひそかにべるパンはうまい」と。

9:18 しかしそのひとは、かげがそこにあることをらず、彼女かのじょきゃく陰府よみふかみにおることをらない。 

第10章 

10:1 ソロモンの箴言しんげん知恵ちえあるちちよろこばせ、おろかなははかなしみとなる。

10:2 不義ふぎたからえきなく、正義せいぎひとすくして、まぬかれさせる。

10:3 しゅただしいひとえさせず、しきもの欲望よくぼうをくじかれる。

10:4 うごかすことをおこたものまずしくなり、つとはたらものとみる。

10:5 なつのうちにあつめるものかしこであり、刈入かりいれのときねむものはじをきたらせるである。

10:6 ただしいもののこうべには祝福しゅくふくがあり、しきものくち暴虐ぼうぎゃくかくす。

10:7 ただしいものはほめられ、しきものちる。

10:8 こころのさときものいましめをける、むだくちをたたくおろかなものほろぼされる。

10:9 まっすぐにあゆものあゆみは安全あんぜんである、しかし、そのみちげるものわざわいにあう。

10:10 で、めくばせするものうれいをおこし、あからさまに、いましめるもの平和へいわをきたらせる。

10:11 ただしいものくちいのちいずみである、しきものくち暴虐ぼうぎゃくかくす。

10:12 にくしみは、あらそいをおこし、あいはすべてのとがをおおう。

10:13 さときもののくちびるには知恵ちえがあり、知恵ちえのないものにはむちがある。

10:14 知恵ちえあるもの知識ちしきをたくわえる、おろかなもののむだくちは、いまにもほろびをきたらせる。

10:15 めるものたからは、そのかたしろであり、まずしいものとぼしきは、そのほろびである。

10:16 ただしいものける賃銀ちんぎんいのちみちびき、しきもの利得りとくつみいたる。

10:17 教訓きょうくんまもものいのちみちにあり、こらしめをてるものみちをふみまよう。

10:18 にくしみをかくものにはいつわりのくちびるがあり、そしりをくちものおろかなものである。

10:19 言葉ことばおおければ、とがをまぬかれない、自分じぶんのくちびるをせいするもの知恵ちえがある。

10:20 ただしいものしたせいぎんである、しきものこころ価値かちすくない。

10:21 ただしいもののくちびるはおおくのひとやしない、おろかなもの知恵ちえがなくてぬ。

10:22 しゅ祝福しゅくふくひとませる、しゅはこれになんのかなしみをもくわえない。

10:23 おろかなものは、たわむごとのようにあくおこなう、さときひとにはかしこおこないがたのしみである。

10:24 しきものおそれることは自分じぶんきたり、ただしいものねがうことはあたえられる。

10:25 あらしがとおりすぎるときしきものは、もはや、いなくなり、ただしいもの永久えいきゅうかたてられる。

10:26 なまけものは、これをつかわすものにとっては、をいため、けむりなやますようなものだ。

10:27 しゅおそれることはひといのちおおくする、しきものとしちぢめられる。

10:28 ただしいもののぞみはよろこびにおわり、しきもののぞみはえる。

10:29 しゅは、まっすぐにあゆものにはしろであり、あくおこなものにはほろびである。

10:30 ただしいものはいつまでもうごかされることはない、しきものは、むことができない。

10:31 ただしいものくち知恵ちえをいだし、いつわりのしたかれる。

10:32 ただしいもののくちびるはよろこばるべきことをわきまえ、しきものくちいつわりをかたる。 

第11章 

11:1 いつわりのはかりはしゅにくまれ、ただしいふんどうはかれよろこばれる。

11:2 たかぶりがれば、はじもまたる、へりくだるものには知恵ちえがある。

11:3 ただしいもの誠実せいじつはそのひとみちびき、不信実ふしんじつもののよこしまはそのひとほろぼす。

11:4 たからいかりのえきなく、正義せいぎひとすくして、まぬかれさせる。

11:5 誠実せいじつものは、その正義せいぎによって、そのみちをまっすぐにせられ、しきものは、そのあくによってたおれる。

11:6 ただしいものはその正義せいぎによってすくわれ、不信実ふしんじつもの自分じぶんよくによってとらえられる。

11:7 しきものぬとき、そののぞみはえ、不信心ふしんじんもののぞみもまたえる。

11:8 ただしいものは、なやみからすくわれ、しきものかわってそれにおちいる。

11:9 不信心ふしんじんものはそのくちをもってとなびとほろぼす、ただしいもの知識ちしきによってすくわれる。

11:10 ただしいものが、しあわせになれば、そのまちよろこび、しきものほろびると、よろこびのこえがおこる。

11:11 まちただしいもの祝福しゅくふくによって、たかくあげられ、しきものくちによって、ほろぼされる。

11:12 となびとあなどもの知恵ちえがない、さときひとくちをつぐむ。

11:13 ひとのよしあしをいあるくもの秘密ひみつをもらす、こころ忠信ちゅうしんなるものことかくす。

11:14 指導者しどうしゃがなければたみたおれ、助言者じょげんしゃおおければ安全あんぜんである。

11:15 他人たにんのために保証ほしょうをするものくるしみをうけ、保証ほしょうをきらうもの安全あんぜんである。

11:16 しとやかなおんなは、ほまれ強暴きょうぼうおとことみる。

11:17 いつくしみあるものはおのれ自身じしんえき残忍ざんにんものはおのれのをそこなう。

11:18 しきものむくいはむなしく、正義せいぎものたしかなむくいをる。

11:19 正義せいぎかたたもものいのちいたり、あくもとめるものまねく。

11:20 こころのねじけたものしゅにくまれ、まっすぐにみちあゆものかれよろこばれる。

11:21 たしかに、悪人あくにんばつまぬかれない、しかしただしいひとすくいる。

11:22 うつくしいおんなつつしみがないのは、きんの、ぶたのはなにあるようだ。

11:23 ただしいものねがいは、すべて結果けっかしきもののぞみはいかりにいたる。

11:24 ほどこらして、なおとみひとがあり、あたえるべきものをしんで、かえってまずしくなるものがある。

11:25 物惜ものおしみしないものみ、ひとうるおもの自分じぶんうるおされる。

11:26 穀物こくもつを、しまいんでらないものたみにのろわれる、それをもののこうべには祝福しゅくふくがある。

11:27 ぜんもとめるものめぐみをる、あくもとめるものにはあくる。

11:28 自分じぶんとみたのものおとろえる、ただしいもの青葉あおばのようにさかえる。

11:29 自分じぶん家族かぞくくるしめるものかぜ所有しょゆうとする、おろかなものこころのさときもののしもべとなる。

11:30 ただしいものむすいのちである、不法ふほうものひといのちをとる。

11:31 もしただしいものがこのばっせられるならば、しきものつみびととは、なおさらである。 

第12章 

12:1 いましめをあいするひと知識ちしきあいする、こらしめをにくものおろかである。

12:2 善人ぜんにんしゅめぐみをうけ、わるはかりごとをもうけるひとしゅばっせられる。

12:3 ひとあくをもってかたつことはできない、ただしいひとうごくことはない。

12:4 かしこつまはそのおっとかんむりである、はじをこうむらせるつまおっとほねしょうじたくされのようなものである。

12:5 ただしいひとかんがえは公正こうせいである、しきものはかることはいつわりである。

12:6 しきもの言葉ことばは、ひとながそうとうかがう、ただしいひとくちひとすくう。

12:7 しきものたおされて、うせる、ただしいひといえかたつ。

12:8 ひとはそのさとりにしたがって、ほめられ、こころのねじけたものは、いやしめられる。

12:9 身分みぶんひくひとでも自分じぶんはたらものは、みずからたかぶってしょくとぼしいものにまさる。

12:10 ただしいひとはその家畜かちくいのちかえりみる、しきもの残忍ざんにんをもって、あわれみとする。

12:11 自分じぶん田地でんちたがやもの食糧しょくりょうきる、無益むえきことしたがもの知恵ちえがない。

12:12 しきもの堅固けんごなやぐらは崩壊ほうかいする、ただしいひとかたつ。

12:13 悪人あくにんはくちびるのとがによって、わなにおちいる、しかしただしいひとなやみをのがれる。

12:14 ひとはそのくちによって、幸福こうふくり、ひとのわざは、そのひとかえる。

12:15 おろかなひとみちは、自分じぶんただしくえる、しかし知恵ちえあるものすすめをいれる。

12:16 おろかなひとは、すぐにいかりをあらわす、しかしかしこひとは、はずかしめをもにとめない。

12:17 真実しんじつかたひとただしい証言しょうげんをなし、いつわりの証人しょうにんいつわりをう。

12:18 つるぎをもってすように、みだりに言葉ことばものがある、しかし知恵ちえあるひとしたひとをいやす。

12:19 真実しんじつうくちびるは、いつまでもたもつ、いつわりをしたは、ただ、まばたきのあいだだけである。

12:20 あくをたくらむものこころにはあざむきがあり、ぜんをはかるひとにはよろこびがある。

12:21 ただしいひとにはなんの害悪がいあくしょうじない、しかししきものわざわいをもってたされる。

12:22 いつわりをうくちびるはしゅにくまれ、真実しんじつおこなものかれよろこばれる。

12:23 さときひと知識ちしきをかくす、しかしおろかなもの自分じぶんおろかなことをあらわす。

12:24 つとはたらものはついにひとおさめる、おこたものひとつかえるようになる。

12:25 こころうれいがあればそのひとをかがませる、しかし親切しんせつ言葉ことばはそのひとよろこばせる。

12:26 ただしいひとあくはなる、しかししきものみずかみちまよう。

12:27 おこたもの自分じぶん獲物えものとらえない、しかしつとはたらひとたっとたからる。

12:28 正義せいぎみちにはいのちがある、しかしあやまりのみちいたる。 

第13章 

13:1 知恵ちえあるちち教訓きょうくんをきく、あざけるものは、こらしめをきかない。

13:2 善良ぜんりょうひとはそのくちによって、幸福こうふくる、不信実ふしんじつものねがいは、暴虐ぼうぎゃくである。

13:3 くちまもものはそのいのちまもる、くちびるをおおきくひらものにはほろびがる。

13:4 なまけものこころは、ねがもとめても、なにない、しかしつとはたらものこころゆたかにたされる。

13:5 ただしいひといつわりをにくむ、しかししきひとずべく、まわしくふるまう。

13:6 正義せいぎみちをまっすぐあゆものまもり、つみしきものたおす。

13:7 んでいるといつわって、なにたないものがいる、まずしいといつわって、おおくのとみものがいる。

13:8 ひととみはそのいのちをあがなう、しかしまずしいものにはあがなうべきとみがない。

13:9 ただしいものひかりかがやき、しきもののともしびはされる。

13:10 たかぶりはただあらそいをしょうじる、勧告かんこくをきくもの知恵ちえがある。

13:11 いそいでとみる、すこしずつたくわえるものはそれをすことができる。

13:12 のぞみをることがながびくときは、こころなやます、ねがいがかなうときは、いのちたようだ。

13:13 み言葉ことばかろんじるものほろぼされ、いましめをおもんじるものむくいをる。

13:14 知恵ちえあるひとおしえいのちいずみである、これによってのわなをのがれることができる。

13:15 善良ぜんりょうかしこものめぐみをる、しかし、不信実ふしんじつものみちほろびである。

13:16 おおよそ、さときもの知識ちしきによってことをおこない、おろかなもの自分じぶんせびらかす。

13:17 しき使者ししゃひとわざわいにおとしいれる、しかし忠実ちゅうじつ使者ししゃひとすくう。

13:18 貧乏びんぼうと、はずかしめとは教訓きょうくんてるものる、しかしいましめをまもものたっとばれる。

13:19 ねがいがかなえば、こころたのしい、おろかなものあくてることをきらう。

13:20 知恵ちえあるものとともにあゆもの知恵ちえる。おろかなものともとなるものがいをうける。

13:21 わざわいつみびとをい、ただしいものむくいをける。

13:22 善良ぜんりょうひとはそのぎょう子孫しそんにのこす、しかしつみびとのとみただしいひとのためにたくわえられる。

13:23 まずしいひと新田しんでんおおくの食糧しょくりょうさんする、しかし不正ふせいによればながされる。

13:24 むちをくわえないものはそのにくむのである、あいするものは、つとめてこれをらしめる。

13:25 ただしいものべてその食欲しょくよくたす、しかししきものはらたされない。 

第14章 

14:1 知恵ちえはそのいえて、おろかさは自分じぶんでそれをこわす。

14:2 まっすぐにあゆものしゅおそれる、まがってあゆものしゅあなどる。

14:3 おろかなもの言葉ことば自分じぶんにむちをてる、知恵ちえあるもののくちびるはそのまもる。

14:4 うしがなければ穀物こくもつはない、うしちからによって農作物のうさくもつおおくなる。

14:5 真実しんじつ証人しょうにんはうそをいわない、いつわりの証人しょうにんはうそをつく。

14:6 あざけるもの知恵ちえもとめてもられない、さときもの知識ちしきることがたやすい。

14:7 おろかなものまえはなれ、そこには知識ちしき言葉ことばがないからである。

14:8 さときもの知恵ちえ自分じぶんみちをわきまえることにあり、おろかなものおろかは、あざむくことにある。

14:9 かみしきものをあざけられる、ただしいものは、そのめぐみをける。

14:10 こころくるしみはこころみずからがる、そのよろこびには他人たにんはあずからない。

14:11 しきものいえほろぼされ、ただしいもの幕屋まくやさかえる。

14:12 ひとみずかただしいとするみちでも、そのおわりはついにいたみちとなるものがある。

14:13 わらときにもこころかなしみがあり、よろこびのはてにうれいがある。

14:14 こころのもとれるものはそのしわざのり、善良ぜんりょうひともまたそのおこないのる。

14:15 思慮しりょのないものはすべてのことをしんじる、さときもの自分じぶんあゆみをつつしむ。

14:16 知恵ちえあるもの用心ようじんぶかく、あくはなれる、おろかなものたかぶって用心ようじんしない。

14:17 いかりやすいものおろかなことをおこない、かしこもの忍耐にんたいづよい。

14:18 思慮しりょのないものおろかなことを自分じぶんのものとする、さときもの知識ちしきをもってかんむりとする。

14:19 悪人あくにん善人ぜんにんまえにひれし、しきものただしいものもんにひれす。

14:20 まずしいものはそのとなりにさえもにくまれる、しかしめるものおおくのともをもつ。

14:21 となびといやしめるものつみびとである、まずしいひとをあわれむものはさいわいである。

14:22 あくはかものはおのれをあやまるではないか、ぜんはかものにはいつくしみと、まこととがある。

14:23 すべての勤労きんろうには利益りえきがある、しかし口先くちさきだけの言葉ことば貧乏びんぼうをきたらせるだけだ。

14:24 知恵ちえあるものかんむりはその知恵ちえである、おろかなものはなかんむりはただおろかさである。

14:25 まことの証人しょうにんひといのちすくう、いつわりをものうらぎりものである。

14:26 しゅおそれることによってひと安心あんしんそのらはのがれる。

14:27 しゅおそれることはいのちいずみである、ひとのわなからのがれさせる。

14:28 おうさかえはたみおおいことにあり、きみほろびはたみうしなうことにある。

14:29 いかりをおそくするものおおいなるさとりがあり、みじかものおろかさをあらわす。

14:30 おだやかなこころいのちである、しかし興奮こうふんほねくさらせる。

14:31 まずしいものをしえたげるものはその つくぬしあなどる、とぼしいものをあわれむものは、しゅをうやまう。

14:32 しきものはそのしきおこないによってほろぼされ、ただしいものはそのただしきによって、のがれる。

14:33 知恵ちえはさときものこころにとどまり、おろかなものこころられない。

14:34 正義せいぎくにたかくし、つみたみをはずかしめる。

14:35 かしこいしもべはおうめぐみをうけ、はじをきたらすものはそのいかりにあう。 

第15章 

15:1 やわらかいこたえいきどおりをとどめ、はげしい言葉ことばいかりをひきおこす。

15:2 知恵ちえあるものした知識ちしきをわかちあたえ、おろかなものくちおろかをす。

15:3 しゅはどこにでもあって、悪人あくにん善人ぜんにんとを見張みはっている。

15:4 やさしいしたいのちである、乱暴らんぼう言葉ことばたましいきずつける。

15:5 おろかなものちち教訓きょうくんかろんじる、いましめをまもものかしこものである。

15:6 ただしいものいえにはおおくのたからがある、しきもの所得しょとくにはわずらいがある。

15:7 知恵ちえあるもののくちびるは知識ちしきをひろめる、おろかなものこころはそうでない。

15:8 しきものそなものしゅにくまれ、ただしいものいのりかれよろこばれる。

15:9 しきものみちしゅにくまれ、正義せいぎもとめるものかれあいせられる。

15:10 みちてるものには、きびしいこらしめがあり、いましめをにくものいたる。

15:11 陰府よみほろびとはしゅまえにあり、ひとこころはなおさらである。

15:12 あざけるものいましめられることをこのまない、また知恵ちえあるものちかづかない。

15:13 こころたのしみがあれば顔色かおいろよろこばしい、こころうれいがあればはふさぐ。

15:14 さときものこころ知識ちしきをたずね、おろかなものくちおろかさを食物しょくもつとする。

15:15 なやんでいるもの日々ひびはことごとくつらく、こころたのしいひとつね宴会えんかいをもつ。

15:16 すこしのもの所有しょゆうしてしゅおそれるのは、おおくのたからをもってろうするのにまさる。

15:17 野菜やさいべてたがいあいするのは、えたうしべてたがいにくむのにまさる。

15:18 いきどおりやすいものあらそいをおこし、いかりをおそくするものあらそいをとどめる。

15:19 なまけものみちには、いばらがはえしげり、ただしいものみちたいらかである。

15:20 知恵ちえあるちちよろこばせる、おろかなひとはそのははかろんじる。

15:21 無知むちものおろかなことをよろこび、さときものはまっすぐにあゆむ。

15:22 あいはかることがなければ、計画けいかくやぶれる、はかるものおおければ、それはかならる。

15:23 ひとくちからこのましいこたえによってよろこびをる、ときにかなった言葉ことばは、いかにもいものだ。

15:24 知恵ちえあるひとみちのぼっていのちいたる、こうしてそのひとしたにある陰府よみはなれる。

15:25 しゅたかぶるものいえほろぼし、やもめの地境じざかいさだめられる。

15:26 悪人あくにんはかりごとはしゅにくまれ、潔白けっぱくひと言葉ことばかれよろこばれる。

15:27 不正ふせいをむさぼるものはそのいえわずらわせる、まいないをにくものきながらえる。

15:28 ただしいものこころこたえるべきことをかんがえる、しきものくちあくす。

15:29 しゅしきものとおざかり、ただしいものいのりかれる。

15:30 ひかりこころよろこばせ、よいらせはほねうるおす。

15:31 ためになるいましめをみみをもつものは、知恵ちえあるものなかにとどまる。

15:32 教訓きょうくんてるものはおのれのいのちかろんじ、いましめをおもんじるものさとりをる。

15:33 しゅおそれることは知恵ちえ教訓きょうくんである、謙遜けんそんは、栄誉えいよさきだつ。