口語訳聖書(振り仮名付き)

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第1章    Jg-Audio 

1:1 ヨシュアがんだのち、イスラエルの人々ひとびとしゅうてった、「わたしたちのうち、だれがさきのぼって、カナンびととたたかいましょうか」。

1:2 しゅわれた、「ユダがのぼるべきである。わたしはこのくにかれにわたした」。

1:3 ユダはその兄弟きょうだいシメオンにった、「わたしと一緒いっしょに、わたしにてられた領地りょうちのぼってって、カナンびととたたかってください。そうすればわたしもあなたと一緒いっしょに、あなたにてられた領地りょうちきましょう」。そこでシメオンはかれ一緒いっしょった。

1:4 ユダがのぼってくと、しゅかれらのにカナンびととペリジびととをわたされたので、かれらはベゼクで一万にんやぶり、

1:5 またベゼクでアドニベゼクにい、かれたたかってカナンびととペリジびととをやぶった。

1:6 アドニベゼクはげたが、かれらはそのあとをってかれとらえ、その手足てあし親指おやゆびはなった。

1:7 アドニベゼクはった、「かつて七十にんおうたちが手足てあし親指おやゆびられて、わたしの食卓しょくたくしたで、くずをひろったことがあったが、かみはわたしがしたように、わたしにむくいられたのだ」。人々ひとびとかれをエルサレムへれてったが、かれはそこでんだ。

1:8 ユダの人々ひとびとはエルサレムをめて、これをり、つるぎをもってこれをち、まちはなった。

1:9 そののち、ユダの人々ひとびと山地さんちとネゲブと平地へいちんでいるカナンびととたたかうためにくだったが、

1:10 ユダはまずヘブロンにんでいるカナンびとをめて、セシャイとアヒマンとタルマイをやぶった。ヘブロンのもとのはキリアテ・アルバであった。

1:11 またそこからすすんでデビルの住民じゅうみんめた。(デビルのもとのはキリアテ・セペルであった。)

1:12 ときにカレブはった、「キリアテ・セペルをって、これをものには、わたしのむすめアクサをつまとしてあたえるであろう」。

1:13 カレブのおとうとケナズのオテニエルがそれをったので、カレブはむすめアクサをつまとしてかれあたえた。

1:14 アクサはくとき彼女かのじょちちはたけもとめることをおっとにすすめられたので、アクサがろばからりると、カレブは彼女かのじょった、「あなたはなにのぞむのか」。

1:15 アクサはかれった、「わたしにおくものをください。あなたはわたしをネゲブのへやられるのですから、いずみをもください」。それでカレブはうえいずみしたいずみとを彼女かのじょあたえた。

1:16 モーセのしゅうとであるケニびとの子孫しそんはユダの人々ひとびとともに、しゅろのまちからアラドにちかいネゲブにあるユダののぼってきて、アマレクびととともんだ。

1:17 そしてユダはその兄弟きょうだいシメオンとともって、ゼパテにんでいたカナンびとをち、それをことごとくほろぼした。これによってそのまちはホルマとばれた。

1:18 ユダはまたガザとその地域ちいき、アシケロンとその地域ちいき、エクロンとその地域ちいきった。

1:19 しゅがユダとともにおられたので、ユダはついに山地さんちれたが、平地へいちんでいたたみてつ戦車せんしゃをもっていたので、これをすことができなかった。

1:20 人々ひとびとはモーセがかつてったように、ヘブロンをカレブにあたえたので、カレブはそのところからアナクの三にんした。

1:21 ベニヤミンの人々ひとびとはエルサレムにんでいたエブスびとをさなかったので、エブスびとは今日こんにちまでベニヤミンの人々ひとびとともにエルサレムにんでいる。

1:22 ヨセフの一族いちぞくはまたベテルにのぼったが、しゅかれらとともにおられた。

1:23 すなわちヨセフの一族いちぞくひとをやってベテルをさぐらせた。このまちのもとのはルズであった。

1:24 その斥候せっこうたちはまちからてきたひとて、った、「どうぞこのまちにはいるみちおしえてください。そうすればわたしたちはあなたにめぐみをほどこしましょう」。

1:25 かれまちにはいるみちおしえたので、かれらはつるぎをもってまちった。しかし、かのひととその家族かぞく自由じゆうらせた。

1:26 そのひとはヘテびとのってまちて、それをルズとづけた。これは今日こんにちまでそのである。

1:27 マナセはベテシャンとその村里むらざと住民じゅうみん、タアナクとその村里むらざと住民じゅうみん、ドルとその村里むらざと住民じゅうみん、イブレアムとその村里むらざと住民じゅうみん、メギドとその村里むらざと住民じゅうみんさなかったので、カナンびとはつづいてそのんでいたが、

1:28 イスラエルはつよくなったとき、カナンびとを強制きょうせい労働ろうどうふくさせ、かれらをことごとくはさなかった。

1:29 またエフライムはゲゼルにんでいたカナンびとをさなかったので、カナンびとはゲゼルにおいてかれらのうちにんでいた。

1:30 ゼブルンはキテロンの住民じゅうみんおよびナハラルの住民じゅうみんさなかったので、カナンびとはかれらのうちにんで強制きょうせい労働ろうどうふくした。

1:31 アセルはアッコの住民じゅうみんおよびシドン、アヘラブ、アクジブ、ヘルバ、アピク、レホブの住民じゅうみんさなかったので、

1:32 アセルびとは、その住民じゅうみんであるカナンびとのうちにんでいた。かれらがさなかったからである。

1:33 ナフタリはベテシメシの住民じゅうみんおよびベテアナテの住民じゅうみんさずに、その住民じゅうみんであるカナンびとのうちにんでいた。しかしベテシメシとベテアナテの住民じゅうみんは、ついにかれらの強制きょうせい労働ろうどうふくした。

1:34 アモリびとはダンの人々ひとびと山地さんちんで平地へいちくだることをゆるさなかった。

1:35 アモリびとはつづいてハルヘレス、アヤロン、シャラビムにんでいたが、ヨセフの一族いちぞくつよくなったので、かれらは強制きょうせい労働ろうどうふくした。

1:36 アモリびとのさかいはアクラビムのさかからセラをうえほうおよんだ。 

第2章 

2:1 しゅ使つかいがギルガルからボキムにのぼってった、「わたしはあなたがたをエジプトからのぼらせて、あなたがたの先祖せんぞちかったれてきて、った、『わたしはあなたとむすんだ契約けいやくけっしてやぶることはない。

2:2 あなたがたはこのくに住民じゅうみん契約けいやくむすんではならない。かれらの祭壇さいだんをこぼたなければならない』と。しかし、あなたがたはわたしの命令めいれいしたがわなかった。あなたがたは、なんということをしたのか。

2:3 それでわたしはう、『わたしはあなたがたのまえからかれらをはらわないであろう。かれらはかえってあなたがたのてきとなり、かれらの神々かみがみはあなたがたのわなとなるであろう』と」。

2:4 しゅ使つかいがこれらの言葉ことばをイスラエルのすべての人々ひとびとげたので、たみこえをあげていた。

2:5 それでそのところをボキムとんだ。そしてかれらはそのところしゅ犠牲ぎせいをささげた。

2:6 ヨシュアがたみらせたので、イスラエルの人々ひとびとはおのおのその領地りょうちって土地とちた。

2:7 たみはヨシュアの在世中ざいせいちゅうも、またヨシュアのあとにのこった長老ちょうろうたち、すなわちしゅがかつてイスラエルのためにおこなわれたすべてのおおいなるわざを人々ひとびと在世中ざいせいちゅうしゅつかえた。

2:8 こうしてしゅのしもべヌンのヨシュアは百十さいんだ。

2:9 人々ひとびとかれをエフライムの山地さんちのガアシやまきたのテムナテ・ヘレスにあるかれ領地りょうちうちほうむった。

2:10 そしてその時代じだいものもまたことごとくその先祖せんぞたちのもとにあつめられた。そののちほかの時代じだいったが、これはしゅらず、またしゅがイスラエルのためにおこなわれたわざをもらなかった。

2:11 イスラエルの人々ひとびとしゅまえあくおこない、もろもろのバアルにつかえ、

2:12 かつてエジプトのからかれらをみちびされた先祖せんぞたちのかみしゅてて、ほかの神々かみがみすなわち周囲しゅういにある国民こくみん神々かみがみしたがい、それにひざまずいて、しゅいかりをひきおこした。

2:13 すなわちかれらはしゅてて、バアルとアシタロテにつかえたので、

2:14 しゅいかりがイスラエルにたいしてえ、かすめうばものにわたして、かすめうばわせ、かつ周囲しゅういのもろもろのてきられたので、かれらはふたたびそのてきかうことができなかった。

2:15 かれらがどこへっても、しゅかれらにわざわいをした。これはしゅがかつてわれ、またしゅかれらにちかわれたとおりで、かれらはひどくなやんだ。

2:16 そのときしゅはさばきづかさをおこして、かれらをかすめうばものからすくされた。

2:17 しかしかれらはそのさばきづかさにもしたがわず、かえってほかの神々かみがみしたってそれと姦淫かんいんおこない、それにひざまずき、先祖せんぞたちがしゅ命令めいれいしたがってあゆんだみちを、いちはやくはなって、そのようにはおこなわなかった。

2:18 しゅかれらのためにさばきづかさをおこされたとき、そのさばきづかさの在世中ざいせいちゅうしゅはさばきづかさとともにおられて、かれらをてきからすくされた。これはかれらが自分じぶんをしえたげなやましたもののゆえに、うめきかなしんだので、しゅかれらをあわれまれたからである。

2:19 しかしさばきづかさがぬと、かれらはそむいて、先祖せんぞたちにまさってあくおこない、ほかの神々かみがみしたがってそれにつかえ、それにひざまずいてそのおこないをやめず、かたくななみちはなれなかった。

2:20 それでしゅはイスラエルにたいはげしくいかってわれた、「このたみはわたしがかつて先祖せんぞたちにめいじた契約けいやくおかし、わたしの命令めいれいしたがわないゆえ、

2:21 わたしもまたヨシュアがんだときにのこしておいた国民こくみんを、こののちかれらのまえからはらわないであろう。

2:22 これはイスラエルが、先祖せんぞたちのまもったようにしゅみちまもってそれにあゆむかどうかをわたしがこころみるためである」。

2:23 それゆえしゅはこれらの国民こくみんいそいではらわずにのこしておいて、ヨシュアのにわたされなかったのである。 

第3章 

3:1 すべてカナンのもろもろの戦争せんそうらないイスラエルの人々ひとびとこころみるために、しゅのこしておかれた国民こくみんつぎのとおりである。

3:2 これはただイスラエルの代々よよ子孫しそんとくにまだ戦争せんそうらないものに、それをおしらせるためである。

3:3 すなわちペリシテびとの五にんきみたちと、すべてのカナンびとと、シドンびとおよびレバノンやまんで、バアル・ヘルモンやまからハマテの入口いりぐちまでをめていたヒビびとなどであって、

3:4 これらをもってイスラエルをこころみ、しゅがモーセによって先祖せんぞたちにめいじられた命令めいれいに、かれらがしたがうかどうかをろうとされたのである。

3:5 しかるにイスラエルの人々ひとびとはカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとのうちにんで、

3:6 かれらのむすめつまにめとり、また自分じぶんたちのむすめかれらのむすこにあたえて、かれらの神々かみがみつかえた。

3:7 こうしてイスラエルの人々ひとびとしゅまえあくおこない、自分じぶんたちのかみしゅわすれて、バアルおよびアシラにつかえた。

3:8 そこでしゅはイスラエルにたいしてはげしくいかり、かれらをメソポタミヤのおうクシャン・リシャタイムのりわたされたので、イスラエルの人々ひとびとは八ねんあいだ、クシャン・リシャタイムにつかえた。

3:9 しかし、イスラエルの人々ひとびとしゅばわったとき、しゅはイスラエルの人々ひとびとのために、ひとりの救助者きゅうじょしゃおこしてかれらをすくわれた。すなわちカレブのおとうと、ケナズのオテニエルである。

3:10 しゅれいがオテニエルにのぞんだので、かれはイスラエルをさばいた。かれたたかいにると、しゅはメソポタミヤのおうクシャン・リシャタイムをそのにわたされたので、オテニエルのはクシャン・リシャタイムにち、

3:11 くには四十ねんのあいだ太平たいへいであった。ケナズのオテニエルはついにんだ。

3:12 イスラエルの人々ひとびとはまたしゅまえあくをおこなった。すなわちかれらがしゅまえあくをおこなったので、しゅはモアブのおうエグロンをつよめて、イスラエルに敵対てきたいさせられた。

3:13 エグロンはアンモンおよびアマレクの人々ひとびとあつめ、きてイスラエルをち、しゅろのまち占領せんりょうした。

3:14 こうしてイスラエルの人々ひとびとは十八ねんあいだモアブのおうエグロンにつかえた。

3:15 しかしイスラエルの人々ひとびとしゅばわったとき、しゅかれらのために、ひとりの救助者きゅうじょしゃおこされた。すなわちベニヤミンびと、ゲラのひだりききのエホデである。イスラエルの人々ひとびとかれによってモアブのおうエグロンに、みつぎものおくった。

3:16 エホデはながさ一キュビトのもろのつるぎをつくらせ、それをころもしたみぎのもものうえびて、

3:17 モアブのおうエグロンにみつぎものをもってきた。エグロンは非常ひじょうえたひとであった。

3:18 エホデがみつぎものをささげおわったとき、かれはみつぎものをになってきたたみかえらせ、

3:19 かれ自身じしんはギルガルにちか石像せきぞうのあるところからきかえしてった、「おうよ、わたしはあなたにもうしあげる機密きみつをもっています」。そこでおうは「さがっておれ」とったので、かたわらにっているものみなった。

3:20 エホデがおうのところにはいってると、おうはひとりですずみの高殿たかどのしていたので、エホデが「わたしはかみいのちによってあなたにもうしあげることがあります」とうと、おうからちあがった。

3:21 そのときエホデはひだりばし、みぎのももからつるぎをとっておうはらした。

3:22 つるぎのつかもともにはいったが、つるぎをはらからさなかったので、脂肪しぼうをふさいだ。そして汚物おぶつた。

3:23 エホデは廊下ろうかて、おうのおる高殿たかどのじ、じょうをおろした。

3:24 かれのちおうのしもべどもがきて、高殿たかどのじょうのおろされてあるのをて、「おうはきっとすず殿どののへやであしをおおっておられるのだ」とおもった。

3:25 しもべどもはながいあいだっていたが、おうがなお高殿たかどのひらかないので、心配しんぱいしてかぎをとってひらいてると、おうゆかにたおれてんでいた。

3:26 エホデはかれらのためらうまに、のがれて石像せきぞうのあるところぎ、セイラにげていった。

3:27 かれってエフライムの山地さんちにラッパをらしたので、イスラエルの人々ひとびとかれとも山地さんちからくだってエホデにしたがった。

3:28 エホデはかれらにった、「わたしについてきなさい。しゅはあなたがたのてきモアブびとをあなたがたのにわたされます」。そこでかれらはエホデにしたがってくだり、ヨルダンのわたをおさえ、モアブびとをひとりもわたらせなかった。

3:29 そのときかれらはモアブびとおおよそ一万にんころした。これはいずれもふとった勇士ゆうしであって、ひとりも、のがれたものがなかった。

3:30 こうしてモアブはそのイスラエルのふくし、くには八十ねんのあいだ太平たいへいであった。

3:31 エホデののち、アナテのシャムガルがおこり、うしのむちをもってペリシテびと六百にんころした。このひともまたイスラエルをすくった。 

第4章 

4:1 エホデがんだのち、イスラエルの人々ひとびとがまたしゅまえあくをおこなったので、

4:2 しゅは、ハゾルでおさめていたカナンのおうヤビンのかれらをりわたされた。ヤビンの軍勢ぐんぜいちょうはハロセテ・ゴイムにんでいたシセラであった。

4:3 かれてつ戦車せんしゃ九百りょうをもち、二十ねんあいだイスラエルの人々ひとびとはげしくしえたげたので、イスラエルの人々ひとびとしゅかってばわった。

4:4 そのころラピドテのつまおんな預言者よげんしゃデボラがイスラエルをさばいていた。

4:5 彼女かのじょはエフライムの山地さんちのラマとベテルのあいだにあるデボラのしゅろのしたし、イスラエルの人々ひとびと彼女かのじょのもとにのぼってきて、さばきをうけた。

4:6 デボラはひとをつかわして、ナフタリのケデシからアビノアムのバラクをまねいてった、「イスラエルのかみしゅはあなたに、こうめいじられるではありませんか、『ナフタリの部族ぶぞくとゼブルンの部族ぶぞくから一万にんひきい、って、タボルやまじんをしけ。

4:7 わたしはヤビンの軍勢ぐんぜいちょうシセラとその戦車せんしゃ軍隊ぐんたいとをキションかわせて、あなたにあわせ、かれをあなたのにわたすであろう』」。

4:8 バラクは彼女かのじょった、「あなたがもし一緒いっしょってくだされば、わたしはきます。しかし、一緒いっしょってくださらないならば、きません」。

4:9 デボラはった、「かならずあなたと一緒いっしょきます。しかしあなたはいまみちではほまれないでしょう。しゅはシセラをおんなにわたされるからです」。デボラはってバラクと一緒いっしょにケデシにった。

4:10 バラクはゼブルンとナフタリをケデシにあつめ、一万にんしたがえてのぼった。デボラもかれとものぼった。

4:11 ときにケニびとヘベルはモーセのしゅうとホバブの子孫しそんであるケニびとからわかれて、ケデシにちかいザアナイムのかしのまでもとおって天幕てんまくっていた。

4:12 アビノアムのバラクがタボルやまのぼったと、人々ひとびとがシセラにげたので、

4:13 シセラは自分じぶん戦車せんしゃ全部ぜんぶすなわちてつ戦車せんしゃ九百りょうと、自分じぶんともにおるすべてのたみをハロセテ・ゴイムからキションかわあつめた。

4:14 デボラはバラクにった、「さあ、ちあがりなさい。きょうはしゅがシセラをあなたのにわたされるです。しゅはあなたに先立さきだってられるではありませんか」。そこでバラクは一万にんしたがえてタボルやまからくだった。

4:15 しゅはつるぎをもってシセラとすべての戦車せんしゃおよび軍勢ぐんぜいをことごとくバラクのまえやぶられたので、シセラは戦車せんしゃからびおり、徒歩とほった。

4:16 バラクは戦車せんしゃ軍勢ぐんぜいとを追撃ついげきしてハロセテ・ゴイムまでった。シセラの軍勢ぐんぜいはことごとくつるぎにたおれて、のこったものはひとりもなかった。

4:17 しかしシセラは徒歩とほって、ケニびとヘベルのつまヤエルの天幕てんまくった。ハゾルのおうヤビンとケニびとヘベルのいえとはたがいにむつまじかったからである。

4:18 ヤエルはてきてシセラをむかえ、かれった、「おはいりください。しゅよ、どうぞうちへおはいりください。おそれるにはおよびません」。シセラが天幕てんまくにはいったので、ヤエルは毛布もうふをもってかれをおおった。

4:19 シセラはヤエルにった、「どうぞ、わたしにみずすこませてください。のどがかわきましたから」。ヤエルはちちかわぶくろひらいてかれませ、またかれをおおった。

4:20 シセラはまたヤエルにった、「天幕てんまく入口いりぐちっていてください。もしひとがきて、あなたに『だれか、ここにおりますか』とうならば『おりません』とこたえてください」。

4:21 しかしかれつかれて熟睡じゅくすいしたとき、ヘベルのつまヤエルは天幕てんまくのくぎをり、つちたずさえてかれしのり、こめかみにくぎをんでとおしたので、かれいきえてんだ。

4:22 バラクがシセラをってきたとき、ヤエルはかれ出迎でむかえてった、「おいでなさい。あなたがもとめているひとをおせしましょう」。かれがヤエルの天幕てんまくにはいってると、シセラはこめかみにくぎをたれてたおれてんでいた。

4:23 こうしてそのかみはカナンのおうヤビンをイスラエルの人々ひとびとまえやぶられた。

4:24 そしてイスラエルの人々ひとびとはますますカナンびとのおうヤビンのうえおもくなって、ついにカナンのおうヤビンをほろぼすにいたった。 

第5章 

5:1 そのデボラとアビノアムのバラクはうたってった。

5:2 「イスラエルの指導者しどうしゃたちはさきち、たみよろこいさんですすた。しゅをさんびせよ。

5:3 もろもろのおうけ、もろもろのきみよ、みみかたむけよ。わたしはしゅかってうたおう、わたしはイスラエルのかみしゅをほめたたえよう。

5:4 しゅよ、あなたがセイルをエドムのからすすまれたとき、ふるい、てんはしたたり、くもみずをしたたらせた。

5:5 もろもろのやましゅまえうごき、シナイのしゅ、すなわちイスラエルのかみしゅまえうごいた。

5:6 アナテのシャムガルのとき、ヤエルのときには隊商たいしょうえ、旅人たびびとはわきみちをとおった。

5:7 イスラエルには農民のうみんえ、かれらはてたが、デボラよ、ついにあなたはちあがり、ってイスラエルのははとなった。

5:8 人々ひとびとあたらしい神々かみがみえらんだとき、たたかいはもんおよんだ。イスラエルの四万にんのうちに、たてあるいはやりられたことがあったか。

5:9 わたしのこころたみのうちのよろこいさんですすたイスラエルのつかさたちとともにある。しゅをさんびせよ。

5:10 茶色ちゃいろのろばにるもの、毛氈もうせんうえにすわるもの、およびみちあゆむものよ、ともうたえ。

5:11 楽人がくじん調しらべはみずくむところきこえる。かれらはそこでしゅすくいとなえ、イスラエルの農民のうみんすくいとなえている。そのときしゅたみもんくだってった。

5:12 きよ、きよ、デボラ。きよ、きよ、うたをうたえ。てよ、バラク、とりこをとらえよ、アビノアムのよ。

5:13 そのときのこったものたっともののようにくだってき、しゅたみ勇士ゆうしのようにくだってった。

5:14 かれらはエフライムからたにすすみ、兄弟きょうだいベニヤミンはあなたのたみのうちにある。マキルからはつかさたちがくだってき、ゼブルンからは指揮しきるものがくだってった。

5:15 イッサカルのきみたちはデボラとともにおり、イッサカルはバラクとおなじく、ただちにそのあとについてたに突進とっしんした。しかしルベンの氏族しぞくおおいに思案しあんした。

5:16 なぜ、あなたは、おりのあいだにとどまって、ひつじれにふえくのをいているのか。ルベンの氏族しぞくおおいに思案しあんした。

5:17 ギレアデはヨルダンのこうにとどまっていた。なぜ、ダンはふねのかたわらにとどまったか。アセルははまべにし、その波止場はとばのかたわらにとどまっていた。

5:18 ゼブルンはいのちをすてて、おそれぬたみである。たかところにおるナフタリもまたそうであった。

5:19 もろもろのおうたちはきてたたかった。そのときカナンのおうたちは、メギドのみずのほとりのタアナクでたたかった。かれらは一片いっぺんぎんをもなかった。

5:20 もろもろのほしてんよりたたかい、その軌道きどうをはなれてシセラとたたかった。

5:21 キションのかわかれらをながした、はげしくながれるかわ、キションのかわわがたましいよ、いさましくすすめ。

5:22 そのとき軍馬ぐんばははせけり、うまのひずめはみならした。

5:23 しゅ使つかいった、『メロズをのろえ、はげしくそのたみをのろえ、かれらはきてしゅたすけず、しゅたすけて勇士ゆうしめなかったからである』。

5:24 ケニびとヘベルのつまヤエルは、おんなのうちのもっとめぐまれたもの天幕てんまくおんなのうちもっとめぐまれたものである。

5:25 シセラがみずもとめると、ヤエルはちちあたえた。すなわち貴重きちょうはち凝乳ぎょうにゅうってささげた。

5:26 ヤエルはくぎにをかけ、右手みぎておもつちをとって、シセラをち、そのあたまくだき、粉々こなごなにして、そのこめかみをつらぬいた。

5:27 シセラはヤエルのあしもとにかがんでたおし、そのあしもとにかがんでたおれ、そのかがんだところたおれてんだ。

5:28 シセラのははまどからながめ、格子こうしまどからさけんでった、『どうしてかれくるまるのがおそいのか、どうしてかれくるまあゆみがはかどらないのか』。

5:29 その侍女じじょたちのかしこものこたえ、ははまたみずからおのれにこたえてった、

5:30 『かれらは獲物えものて、それをけているのではないか、ひとごとにひとり、ふたりのおなごをり、シセラの獲物えものいろめのころもりしたいろめのころも獲物えものであろう。すなわちりしたいろめのころも二つを、獲物えものとしてそのくびにまとうであろう』。

5:31 しゅよ、あなたのてきはみなこのようにほろび、あなたをあいするもの太陽たいよういきおいよくのぼるようにしてください」。

こうしてのちくには四十ねんのあいだ太平たいへいであった。 

第6章 

6:1 イスラエルの人々ひとびとはまたしゅまえあくをおこなったので、しゅかれらを七ねんあいだミデアンびとのにわたされた。

6:2 ミデアンびとのはイスラエルにった。イスラエルの人々ひとびとはミデアンびとのゆえに、やまにある岩屋いわやと、ほらあな要害ようがいとを自分じぶんたちのために つくった。

6:3 イスラエルびとがたねをまいたときには、いつもミデアンびと、アマレクびとおよび東方とうほうたみのぼってきてイスラエルびとをおそい、

6:4 イスラエルびとにかってじんり、産物さんぶつあらしてガザの附近ふきんにまでおよび、イスラエルのうちにいのちをつなぐべきもののこさず、ひつじうしもろばものこさなかった。

6:5 かれらが家畜かちく天幕てんまくたずさえて、いなごのようにおおのぼってきたからである。すなわちかれらとそのらくだは無数むすうであって、かれらはくにあらすためにはいってきたのであった。

6:6 こうしてイスラエルはミデアンびとのために非常ひじょうおとろえ、イスラエルの人々ひとびとしゅばわった。

6:7 イスラエルの人々ひとびとがミデアンびとのゆえに、しゅばわったとき、

6:8 しゅはひとりの預言者よげんしゃをイスラエルの人々ひとびとにつかわしてかれらにわれた、「イスラエルのかみしゅはこうわれる、『わたしはかつてあなたがたをエジプトからみちびのぼり、あなたがたを奴隷どれいいえからたずさし、

6:9 エジプトびとのおよびすべてあなたがたをしえたげるものからすくし、あなたがたのまえからかれらをはらって、そのくにをあなたがたにあたえた。

6:10 そしてあなたがたにった、「わたしはあなたがたのかみしゅである。あなたがたがんでいるくにのアモリびとの神々かみがみおそれてはならない」と。しかし、あなたがたはわたしの言葉ことばしたがわなかった』」。

6:11 さてしゅ使つかいがきて、アビエゼルびとヨアシにぞくするオフラにあるテレビンのしたした。ときにヨアシのギデオンはミデアンびとのけるためにさかぶねのなかむぎっていたが、

6:12 しゅ使つかいかれあらわれてった、「だい勇士ゆうしよ、しゅはあなたとともにおられます」。

6:13 ギデオンはった、「ああ、きみよ、しゅがわたしたちとともにおられるならば、どうしてこれらのことがわたしたちにのぞんだのでしょう。わたしたちの先祖せんぞが『しゅはわれわれをエジプトからみちびのぼられたではないか』といって、わたしたちにげたそのすべての不思議ふしぎなみわざはどこにありますか。いましゅはわたしたちをてて、ミデアンびとのにわたされました」。

6:14 しゅはふりいてかれわれた、「あなたはこのあなたのちからをもってって、ミデアンびとのからイスラエルをすくしなさい。わたしがあなたをつかわすのではありませんか」。

6:15 ギデオンはしゅった、「ああしゅよ、わたしはどうしてイスラエルをすくうことができましょうか。わたしの氏族しぞくはマナセのうちでもっとよわいものです。わたしはまたわたしのちち家族かぞくのうちでもっとちいさいものです」。

6:16 しゅわれた、「しかし、わたしがあなたとともにおるから、ひとりをつようにミデアンびとをつことができるでしょう」。

6:17 ギデオンはまたしゅった、「わたしがもしあなたのまえめぐみをていますならば、どうぞ、わたしとかたるのがあなたであるというしるしをせてください。

6:18 どうぞ、わたしがそなものたずさえてあなたのもとにもどってきて、あなたのまえそなえるまで、ここをらないでください」。しゅわれた、「わたしはあなたがもどってるまでちましょう」。

6:19 そこでギデオンは自分じぶんいえって、やぎのととのえ、一エパのこなたねれぬパンをつくり、にくをかごにれ、あつものをつぼにり、テレビンのしたにおるかれのもとにってきて、それをそなえた。

6:20 かみ使つかいかれった、「にくたねれぬパンをとって、このいわうえき、それにあつものをそそぎなさい」。かれはそのようにした。

6:21 するとしゅ使つかいにもっていたつえのさきして、にくたねれぬパンにれると、いわからえあがって、にくたねれぬパンとをきつくした。そしてしゅ使つかいってえなくなった。

6:22 ギデオンはそのひとしゅ使つかいであったことをさとってった、「ああしゅなるかみよ、どうなることでしょう。わたしはかおをあわせてしゅ使つかいたのですから」。

6:23 しゅかれわれた、「安心あんしんせよ、おそれるな。あなたはぬことはない」。

6:24 そこでギデオンはしゅのために祭壇さいだんをそこにきずいて、それを「しゅ平安へいあん」とづけた。これは今日こんにちまでアビエゼルびとのオフラにある。

6:25 そのしゅはギデオンにわれた、「あなたのちち雄牛おうしと七さいだい二の雄牛おうしとをり、あなたのちちのもっているバアルの祭壇さいだんちこわし、そのかたわらにあるアシラぞうたおし、

6:26 あなたのかみしゅのために、このとりでのいただきに、いしならべて祭壇さいだんきずき、だい二の雄牛おうしり、あなたがたおしたアシラのをもって燔祭はんさいをささげなさい」。

6:27 ギデオンはしもべ十にんれて、しゅわれたとおりにおこなった。ただしかれちち家族かぞくのもの、およびまち人々ひとびとおそれたので、ひるそれをおこなうことができず、よるそれをおこなった。

6:28 まち人々ひとびとあさはやきてると、バアルの祭壇さいだんちこわされ、そのかたわらのアシラぞうたおされ、あらたにきずいた祭壇さいだんうえに、だい二の雄牛おうしがささげられてあった。

6:29 そこでかれらはたがいに「これはだれのしわざか」とってたずねたすえ、「これはヨアシのギデオンのしわざだ」とった。

6:30 まち人々ひとびとはヨアシにった、「あなたのむすこをしてころしなさい。かれはバアルの祭壇さいだんちこわしそのかたわらにあったアシラぞうたおしたのです」。

6:31 しかしヨアシは自分じぶんかってっているすべてのものった、「あなたがたはバアルのためにあらそうのですか。あるいはかれ弁護べんごしようとなさるのですか。バアルのためにあらそものは、あすのあさまでにころされるでしょう。バアルがもしかみであるならば、自分じぶん祭壇さいだんちこわされたのだから、かれみずからあらそうべきです」。

6:32 そこでその、「自分じぶん祭壇さいだんちこわされたのだから、バアルみずからそのひとあらそうべきです」とったので、ギデオンはエルバアルとばれた。

6:33 ときにミデアンびと、アマレクびとおよび東方とうほうたみがみなあつまってヨルダンがわわたり、エズレルのたにじんったが、

6:34 しゅれいがギデオンにのぞみ、ギデオンがラッパをいたので、アビエゼルびとはあつまってかれしたがった。

6:35 つぎかれがあまねくマナセに使者ししゃをつかわしたので、マナセびともまたあつまってかれしたがった。かれがまたアセル、ゼブルンおよびナフタリに使者ししゃをつかわすと、その人々ひとびとのぼってかれむかえた。

6:36 ギデオンはかみった、「あなたがかつてわれたように、わたしのによってイスラエルをすくおうとされるならば、

6:37 わたしはひつじとうぶんきますから、つゆがそのひつじうえにだけあって、がすべてかわいているようにしてください。これによってわたしは、あなたがかつてわれたように、わたしのによってイスラエルをおすくいになることをるでしょう」。

6:38 すなわちそのようになった。かれ翌朝よくあさはやきて、ひつじをかきせ、そのからつゆしぼると、はちちるほどのみずた。

6:39 ギデオンはかみった、「わたしをおいかりにならないようにねがいます。わたしにもう一だけわせてください。どうぞ、もう一だけひつじをもってためさせてください。どうぞ、ひつじだけをかわかして、にはことごとくつゆがあるようにしてください」。

6:40 かみはそのよる、そうされた。すなわちひつじだけかわいて、にはすべてつゆがあった。 

第7章 

7:1 さてエルバアルとばれるギデオンおよびかれともにいたすべてのたみあさはやき、ハロデのいずみのほとりにじんった。ミデアンびとのじんかれらのきたほうにあり、モレのおか沿ってたになかにあった。

7:2 しゅはギデオンにわれた、「あなたとともにおるたみはあまりにおおい。ゆえにわたしはかれらのにミデアンびとをわたさない。おそらくイスラエルはわたしにかってみずからほこり、『わたしは自身じしん自分じぶんすくったのだ』とうであろう。

7:3 それゆえ、たみみみしめして、『だれでもおそれおののくものかえれ』といなさい」。こうしてギデオンはかれらをこころみたので、たみのうちかえったものは二万二千にんあり、のこったものは一万にんであった。

7:4 しゅはまたギデオンにわれた、「たみはまだおおい。かれらをみちびいてみずぎわにくだりなさい。わたしはそこで、あなたのためにかれらをこころみよう。わたしがあなたにげて『このひとはあなたとともくべきだ』とものは、あなたとともくべきである。またわたしがあなたにげて『このひとはあなたとともってはならない』とものは、だれもってはならない」。

7:5 そこでギデオンがたみみちびいてみずぎわにくだると、しゅかれわれた、「すべていぬのなめるようにしたをもってみずをなめるものはそれをべつにしておきなさい。またすべてひざをり、かがんでみずものもそうしなさい」。

7:6 そしてくちにあててみずをなめたものかずは三百にんであった。のこりのたみはみなひざをり、かがんでみずんだ。

7:7 しゅはギデオンにわれた、「わたしはみずをなめた三百にんものをもって、あなたがたをすくい、ミデアンびとをあなたのにわたそう。のこりのたみはおのおのそのいえかえらせなさい」。

7:8 そこでかれはかの三百にんめおき、のこりのイスラエルびとのから、つぼとラッパをり、たみをおのおのその天幕てんまくかえらせた。ときにミデアンびとのじんしたたになかにあった。

7:9 そのよるしゅはギデオンにわれた、「てよ、くだっていって敵陣てきじんれ。わたしはそれをあなたのにわたす。

7:10 もしあなたがくだってくことをおそれるならば、あなたのしもべプラととも敵陣てきじんくだっていって、

7:11 かれらのうところをけ。そうすればあなたのつよくなって、敵陣てきじんくだることができるであろう」。ギデオンがしもべプラとともくだって、敵陣てきじんにある兵隊へいたいたちの前哨ぜんしょう地点ちてんってみると、

7:12 ミデアンびと、アマレクびとおよびすべての東方とうほうたみはいなごのように数多かずおおたに沿ってしていた。そのらくだはうみべのすなのようにおおくてかぞえきれなかった。

7:13 ギデオンがそこへったとき、あるひとがその仲間なかまゆめかたっていた。そのひとった、「わたしはゆめた。大麦おおむぎのパン一つがミデアンの陣中じんちゅうにころがってきて、天幕てんまくたっし、それをたおし、くつがえしたので、天幕てんまくたおした」。

7:14 仲間なかまこたえてった、「それはイスラエルのひと、ヨアシのギデオンのつるぎにちがいない。かみはミデアンとすべての軍勢ぐんぜいかれにわたされるのだ」。

7:15 ギデオンはゆめ物語ものがたりとそのかしとをいたので、礼拝れいはいし、イスラエルの陣営じんえいかえり、そしてった、「てよ、しゅはミデアンの軍勢ぐんぜいをあなたがたのにわたされる」。

7:16 そしてかれは三百にんを三くみけ、にラッパと、からつぼとをらせ、つぼのなかにたいまつをともさせ、

7:17 かれらにった、「わたしをて、わたしのするようにしなさい。わたしが敵陣てきじんのはずれにたっしたとき、あなたがたもわたしのするようにしなさい。

7:18 わたしとともにおるものがみなラッパをくと、あなたがたもまたすべての陣営じんえい四方しほうでラッパをき、『しゅのためだ、ギデオンのためだ』といなさい」。

7:19 こうしてギデオンと、かれともにいた百にんものが、中更ちゅうこうはじめに敵陣てきじんのはずれにってみると、ちょうど番兵ばんぺい交代こうたいしたときであったので、かれらはラッパをき、たずさえていたつぼをくだいた。

7:20 すなわち三くみものがラッパをき、つぼをくだき、ひだりにはたいまつをとり、みぎにはラッパをってそれをき、「しゅのためのつるぎ、ギデオンのためのつるぎ」とさけんだ。

7:21 そしておのおのそのち、敵陣てきじんかこんだので、てきぐんはみなはしり、大声おおごえをあげてった。

7:22 三百にんのものがラッパをくと、しゅてきぐんをしてみなたがい同志どうしちさせられたので、てきぐんはゼレラのほう、ベテシッタおよびアベルメホラのさかい、タバテのちかくまでった。

7:23 イスラエルの人々ひとびとはナフタリ、アセルおよびぜんマナセからあつまってきて、ミデアンびとを追撃ついげきした。

7:24 ギデオンは使者ししゃをあまねくエフライムの山地さんちにつかわし、「くだってきて、ミデアンびとをめ、ベタバラにいたるまでのながれをり、またヨルダンをもれ」とわせた。そこでエフライムの人々ひとびとはみなあつまってきて、ベタバラにいたるまでのながれをり、またヨルダンをもった。

7:25 かれらはまたミデアンびとのふたりのきみオレブとゼエブをとらえ、オレブをオレブいわのほとりでころし、ゼエブをゼエブのさかぶねのほとりでころした。またミデアンびとを追撃ついげきし、オレブとゼエブのくびたずさえてヨルダンのこうのギデオンのもとへった。 

第8章 

8:1 エフライムの人々ひとびとはギデオンにかい「あなたが、ミデアンびととたたかうためにかれたとき、われわれをばれなかったが、どうしてそういうことをされたのですか」とってはげしくかれめた。

8:2 ギデオンはかれらにった、「いまわたしのしたことは、あなたがたのしたことくらべものになりましょうか。エフライムのひろあつめたのこりのぶどうはアビエゼルの収穫しゅうかくしたぶどうにもまさるではありませんか。

8:3 かみはミデアンのきみオレブとゼエブをあなたがたのにわたされました。わたしのなしことは、あなたがたのしたことくらべものになりましょうか」。ギデオンがこの言葉ことばべると、かれらのいきどおりはけた。

8:4 ギデオンは自分じぶんしたがっていた三百にんともにヨルダンにってこれをわたり、つかれながらもなお追撃ついげきしたが、

8:5 かれはスコテの人々ひとびとった、「どうぞわたしにしたがっているたみにパンをあたえてください。かれらがつかれているのに、わたしはミデアンのおうゼバとザルムンナを追撃ついげきしているのですから」。

8:6 スコテのつかさたちはった、「ゼバとザルムンナは、すでにあなたののうちにあるのですか。われわれはどうしてあなたの軍勢ぐんぜいにパンをあたえねばならないのですか」。

8:7 ギデオンはった、「それならばしゅがわたしのにゼバとザルムンナをわたされるとき、わたしはのいばらと、おどろをもって、あなたがたのにくつであろう」。

8:8 そしてギデオンはそこからペヌエルにのぼり、おなじことをペヌエルの人々ひとびとべると、かれらもスコテの人々ひとびとこたえたようにこたえたので、

8:9 ペヌエルの人々ひとびとった、「わたしがやすらかにかえってきたとき、このやぐらをちこわすであろう」。

8:10 さてゼバとザルムンナは軍勢ぐんぜいおおよそ一万五千にんひきいて、カルコルにいた。これはみな東方とうほうたみぜんぐんのうちのこったもので、戦死せんししたものは、つるぎをびているものが十二万にんあった。

8:11 ギデオンはノバとヨグベハのひがし隊商たいしょうみちのぼって、てきぐん油断ゆだんしているところをった。

8:12 ゼバとザルムンナはげたが、ギデオンは追撃ついげきして、ミデアンのふたりのおうゼバとザルムンナをとらえ、その軍勢ぐんぜいをことごとくやぶった。

8:13 こうしてヨアシのギデオンはヘレスのさかをとおってたたかいからかえり、

8:14 スコテの若者わかものひとりをとらえて、たずねたところ、かれはスコテのつかさたちおよ長老ちょうろうたち七十七にんをギデオンのためにきしるした。

8:15 ギデオンはスコテの人々ひとびとのところへってった、「あなたがたがかつて『ゼバとザルムンナはすでにあなたののうちにあるのか。われわれはどうしてあなたのつかれた人々ひとびとにパンをあたえねばならないのか』とって、わたしをののしったそのゼバとザルムンナをなさい」。

8:16 そしてかれは、そのまち長老ちょうろうたちをとらえ、のいばらと、おどろとをり、それをもってスコテの人々ひとびとらし、

8:17 またペヌエルのやぐらをちこわしてまち人々ひとびところした。

8:18 そしてギデオンはゼバとザルムンナにった、「あなたがたがタボルでころしたのは、どんな人々ひとびとであったか」。かれらはこたえた、「かれらはあなたにてみな王子おうじのようにえました」。

8:19 ギデオンはった、「かれらはわたしの兄弟きょうだい、わたしのははたちだ。しゅきておられる。もしあなたがたがかれらをかしておいたならば、わたしはあなたがたをころさないのだが」。

8:20 そして長子ちょうしエテルにった、「って、かれらをころしなさい」。しかしその若者わかものはなおとしわかかったので、おそれてつるぎをかなかった。

8:21 そこでゼバとザルムンナはった、「あなた自身じしんって、わたしたちをってください。ひとによってそれぞれちからちがいますから」。ギデオンはちあがってゼバとザルムンナをころし、かれらのらくだのくびけてあった月形つきがたかざりをった。

8:22 イスラエルの人々ひとびとはギデオンにった、「あなたはミデアンのからわれわれをすくわれたのですから、あなたも、あなたのまごもわれわれをおさめてください」。

8:23 ギデオンはかれらにった、「わたしはあなたがたをおさめることはいたしません。またわたしのもあなたがたをおさめてはなりません。しゅがあなたがたをおさめられます」。

8:24 ギデオンはまたかれらにった、「わたしはあなたがたに一つのねがいがあります。あなたがたのぶんどった耳輪みみわをめいめいわたしにください」。ミデアンびとはイシマエルびとであったゆえに、きん耳輪みみわっていたからである。

8:25 かれらはこたえた、「わたしどもはよろこんでそれをさしあげます」。そしてころもをひろげ、めいめいぶんどった耳輪みみわをそのなかれた。

8:26 こうしてギデオンがもとめてきん耳輪みみわおもさは一千七百きんシケルであった。ほかに月形つきがたかざりと耳飾みみかざりと、ミデアンのおうたちのむらさきころもおよびらくだのくびけた首飾くびかざりなどもあった。

8:27 ギデオンはそれをもって一つのエポデをつくり、それを自分じぶんまちオフラにいた。イスラエルはみなそれをしたって姦淫かんいんをおこなった。それはギデオンとそのいえにとって、わなとなった。

8:28 このようにしてミデアンはイスラエルの人々ひとびと征服せいふくされて、ふたたびそのあたまをあげることができなかった。そしてくにはギデオンのにあるうち、四十ねんのあいだ太平たいへいであった。

8:29 ヨアシのエルバアルはって自分じぶんいえんだ。

8:30 ギデオンはおおくのつまをもっていたので、自分じぶん子供こどもだけで七十にんあった。

8:31 シケムにいたかれのめかけがまたひとりのんだので、アビメレクとづけた。

8:32 ヨアシのギデオンは高齢こうれいたっしてに、アビエゼルびとのオフラにあるちちヨアシのはかほうむられた。

8:33 ギデオンがぬと、イスラエルの人々ひとびとはまたバアルをしたって、これと姦淫かんいんおこない、バアル・ベリテを自分じぶんたちのかみとした。

8:34 すなわちイスラエルの人々ひとびと周囲しゅういのもろもろのてきから自分じぶんたちをすくわれたかれらのかみしゅおぼえず、

8:35 またエルバアルすなわちギデオンがイスラエルのためにしたもろもろの善行ぜんこうおうじてかれ家族かぞく親切しんせつをつくすこともしなかった。 

第9章 

9:1 さてエルバアルのアビメレクはシケムにき、はは身内みうちひとたちのもとにって、かれらとははちちいえ一族いちぞくとにった、

9:2 「どうぞ、シケムのすべての人々ひとびとみみげてください、『エルバアルのすべての七十にんであなたがたをおさめるのと、ただひとりであなたがたをおさめるのと、どちらがよいか。わたしがあなたがたの骨肉こつにくであることをおぼえてください』と」。

9:3 そこではは身内みうちひとたちがアビメレクにかわってこれらの言葉ことばをことごとくシケムのすべての人々ひとびとみみげると、かれらはこころをアビメレクにかたむけ、「かれはわれわれの兄弟きょうだいだ」とって、

9:4 バアル・ベリテのみやからぎん七十シケルをってかれあたえた。アビメレクはそれをもって、やくざのならずものやとって自分じぶんしたがわせ、

9:5 オフラにあるちちいえって、エルバアルので、自分じぶん兄弟きょうだいである七十にんを、一つのいしうえころした。ただしエルバアルのすえヨタムはかくしたのでのこった。

9:6 そこでシケムのすべての人々ひとびととベテミロのすべての人々ひとびとあつまり、ってシケムにあるいしはしらのかたわらのテレビンののもとで、アビメレクをてておうとした。

9:7 このことをヨタムにげるものがあったので、ヨタムはってゲリジムやまいただきち、大声おおごえさけんでかれらにった、「シケムの人々ひとびとよ、わたしにきなさい。そうすればかみはあなたがたにかれるでしょう。

9:8 あるとき、もろもろの自分じぶんたちのうえおうてようとってオリブのった、『わたしたちのおうになってください』。

9:9 しかしオリブのかれらにった、『わたしはどうしてかみひととをあがめるためにもちいられるわたしのあぶらててって、もろもろのおさめることができましょう』。

9:10 もろもろのはまたいちじくのった、『きてわたしたちのおうになってください』。

9:11 しかしいちじくのかれらにった、『わたしはどうしてわたしの甘味かんみと、わたしの果実かじつとをててって、もろもろのおさめることができましょう』。

9:12 もろもろのはまたぶどうのった、『きてわたしたちのおうになってください』。

9:13 しかし、ぶどうのかれらにった、『わたしはどうしてかみひととをよろこばせるわたしのぶどうしゅててって、もろもろのおさめることができましょう』。

9:14 そこですべてのはいばらにった、『きてわたしたちのおうになってください』。

9:15 いばらはもろもろのった、『あなたがたが真実しんじつにわたしをてておうにするならば、きてわたしのかげなんけなさい。そうしなければ、いばらからてレバノンの香柏こうはくきつくすでしょう』。

9:16 あなたがたがアビメレクをてておうにしたことは、真実しんじつ敬意けいいとをもってしたものですか。あなたがたはエルバアルとそのいえをよくあつかい、かれのおこないにおうじてしたのですか。

9:17 わたしのちちはあなたがたのためにたたかい、自分じぶんいのちして、あなたがたをミデアンのからすくしたのに、

9:18 あなたがたは、きょう、わたしのちちいえ反抗はんこうしておこり、その七十にんを一つのいしうえころし、その腰元こしもとアビメレクをあなたがたの身内みうちものであるゆえにてて、シケムの人々ひとびとおうにしました。

9:19 あなたがたが、きょう、エルバアルとそのいえになされたことが真実しんじつ敬意けいいをもってしたものであるならば、アビメレクのためによろこびなさい。かれもまたあなたがたのためによろこぶでしょう。

9:20 しかし、そうでなければ、アビメレクからて、シケムの人々ひとびととベテミロとをきつくし、またシケムの人々ひとびととベテミロからもてアビメレクをきつくすでしょう」。

9:21 こうしてヨタムははしってり、ベエルにき、兄弟きょうだいアビメレクのかおをさけてそこにんだ。

9:22 アビメレクは三ねんあいだイスラエルをおさめたが、

9:23 かみはアビメレクとシケムの人々ひとびとあいだ悪霊あくれいをおくられたので、シケムの人々ひとびとはアビメレクをあざむくようになった。

9:24 これはエルバアルの七十にんけた暴虐ぼうぎゃくかれらのが、かれらをころした兄弟きょうだいアビメレクのうえと、かれつよめてその兄弟きょうだいころさせたシケムの人々ひとびとうえとにむくいとなってきたのである。

9:25 シケムの人々ひとびとかれてきしてせするもの山々やまやまいただきにおき、すべてそのみちとおぎるもの略奪りゃくだつさせた。このことがアビメレクにらされた。

9:26 さてエベデのガアルはその身内みうち人々ひとびと一緒いっしょにシケムに移住いじゅうしたが、シケムの人々ひとびとかれ信用しんようした。

9:27 人々ひとびとはたけてぶどうをれ、それをしぼってまつりをし、かみみやっていしてアビメレクをのろった。

9:28 そしてエベデのガアルはった、「アビメレクはなにものか。シケムのわれわれはなにものなればかれつかえなければならないのか。エルバアルのとその役人やくにんゼブルはシケムの先祖せんぞハモルの一族いちぞくつかえたではないか。われわれはどうしてかれつかえなければならないのか。

9:29 ああ、このたみがわたしのしたにあったらよいのだが。そうすればわたしはアビメレクをやめさせ、アビメレクにかって『おまえの軍勢ぐんぜいしててこい』とうであろう」。

9:30 まちのつかさゼブルはエベデのガアルの言葉ことばいていかりをはっし、

9:31 使者ししゃをアルマにおるアビメレクにつかわしてわせた、「エベデのガアルとその身内みうち人々ひとびとがシケムにきて、まちさわがせ、あなたにそむかせようとしています。

9:32 それであなたと、あなたとともにおる人々ひとびとよるのうちにって、せ、

9:33 あさになって、ののぼるとき、はやまちおそうならば、ガアルと、かれともにおるたみてきて、あなたに抵抗ていこうするでしょう。そのときあなたははたて、かれらをつことができるでしょう」。

9:34 アビメレクと、かれともにいたすべてのたみよるのうちにて、四くみわかれ、せてシケムをうかがった。

9:35 エベデのガアルがて、まちもん入口いりぐちったとき、アビメレクと、かれともにいたたみせていたところからちあがったので、

9:36 ガアルはたみてゼブルにった、「ごらんなさい。たみ山々やまやまいただきからおりてきます」。ゼブルはかれった、「あなたは山々やまやまかげひとのようにるのです」。

9:37 ガアルはふたたった、「ごらんなさい。たみくに中央ちゅうおうからおりてきます。一くみうらなのテレビンのほうからきます」。

9:38 ゼブルはかれった、「あなたがかつて『アビメレクはなにものか。われわれはなにものなればかれつかえなければならないのか』とったあなたのくちいまどこにありますか。これはあなたがあなどったたみではありませんか。いまかれらとたたかいなさい」。

9:39 そこでガアルはシケムの人々ひとびとひきい、てアビメレクとたたかったが、

9:40 アビメレクはかれったので、ガアルはかれまえからげた。そしてきずつきたおれるものおおく、もん入口いりぐちにまでおよんだ。

9:41 こうしてアビメレクはつづいてアルマにいたが、ゼブルはガアルとその身内みうち人々ひとびとしてシケムにおらせなかった。

9:42 翌日よくじつたみはたけると、そのことがアビメレクにきこえた。

9:43 アビメレクは自分じぶんたみひきい、それを三くみけ、せて、うかがっていると、たみまちからてきたので、たちあがってこれをった。

9:44 アビメレクと、かれともにいたくみものおそってって、まちもん入口いりぐちち、の二くみにいたすべてのものをおそって、それをころした。

9:45 アビメレクはその終日しゅうじつまちめ、ついにまちって、そのうちのたみころし、まち破壊はかいして、しおをまいた。

9:46 シケムのやぐらの人々ひとびとみなこれをいて、エルベリテのみやとうにはいった。

9:47 シケムのやぐらの人々ひとびとみなあつまったことがアビメレクにきこえたので、

9:48 アビメレクは自分じぶん一緒いっしょにいたたみをことごとくひきいてザルモンさんにのぼり、アビメレクはにおのをって、えだおとし、それをりあげて自分じぶんかたにのせ、一緒いっしょにいたたみにむかってった、「あなたがたはわたしがしたことをたとおりにいそいでしなさい」。

9:49 そこでたみもまたみなおのおのそのえだおとし、アビメレクにしたがってって、えだとうによせかけ、とうをつけてかれらをめた。こうしてシケムのやぐらの人々ひとびともまたことごとくんだ。男女だんじょおおよそ一千にんであった。

9:50 ついでアビメレクはテベツにき、テベツにかってじんり、これをったが、

9:51 まちなかに一つの堅固けんごなやぐらがあって、すべての男女だんじょすなわちまち人々ひとびとみなそこにみ、あとをざして、やぐらの屋根やねのぼったので、

9:52 アビメレクはやぐらのもとにせてこれをめ、やぐらの入口いりぐちちかづいて、をつけてこうとしたとき、

9:53 ひとりのおんながアビメレクのあたまに、うすの上石うわいしげて、その骸骨がいこつくだいた。

9:54 アビメレクは自分じぶん武器ぶき若者わかものいそんでった、「つるぎをいてわたしをころせ。さもないと人々ひとびとはわたしを、おんなころされたのだとうであろう」。その若者わかものかれとおしたのでかれんだ。

9:55 イスラエルの人々ひとびとはアビメレクのんだのをて、おのおのっていえかえった。

9:56 このようにかみはアビメレクがその兄弟きょうだい七十にんころして、自分じぶんちちたいしておかしたあくむくいられた。

9:57 またかみはシケムの人々ひとびとのすべてのあくかれらのこうべにむくいられた。こうしてエルバアルのヨタムののろいが、かれらにのぞんだのである。 

第10章 

10:1 アビメレクののち、イッサカルのひとで、ドドのであるプワのトラがってイスラエルをすくった。かれはエフライムの山地さんちのシャミルにみ、

10:2 二十三ねんあいだイスラエルをさばいたが、ついにんでシャミルにほうむられた。

10:3 かれのちにギレアデびとヤイルがって二十二ねんあいだイスラエルをさばいた。

10:4 かれに三十にんがあった。かれらは三十とうのろばにり、また三十のまちをもっていた。ギレアデの今日こんにちまで、ハボテ・ヤイルとばれているものがそれである。

10:5 ヤイルはんで、カモンにほうむられた。

10:6 イスラエルの人々ひとびとふたたしゅまえあくおこない、バアルとアシタロテおよびスリヤの神々かみがみ、シドンの神々かみがみ、モアブの神々かみがみ、アンモンびとの神々かみがみ、ペリシテびとの神々かみがみつかえ、しゅててこれにつかえなかった。

10:7 しゅはイスラエルにたいしていかりをはっし、かれらをペリシテびとのおよびアンモンびとのりわたされたので、

10:8 かれらはそのねんイスラエルの人々ひとびとをしえたげなやました。すなわちかれらはヨルダンのこうのギレアデにあるアモリびとのにいたすべてのイスラエルびとを十八ねんのあいだなやました。

10:9 またアンモンの人々ひとびとがユダとベニヤミンとエフライムの氏族しぞくめるためにヨルダンをわたってきたので、イスラエルは非常ひじょうなやまされた。

10:10 そこでイスラエルの人々ひとびとしゅばわってった、「わたしたちはわたしたちのかみててバアルにつかえ、あなたにつみおかしました」。

10:11 しゅはイスラエルの人々ひとびとわれた、「わたしはかつてエジプトびと、アモリびと、アンモンびと、ペリシテびとからあなたがたをすくしたではないか。

10:12 またシドンびと、アマレクびとおよびマオンびとがあなたがたをしえたげたとき、わたしにばわったので、あなたがたをかれらのからすくした。

10:13 しかしあなたがたはわたしをてて、ほかの神々かみがみつかえた。それゆえ、わたしはかさねてあなたがたをすくわないであろう。

10:14 あなたがたがえらんだ神々かみがみってばわり、あなたがたのなやみのときかれらにあなたがたをすくわせるがよい」。

10:15 イスラエルの人々ひとびとしゅった、「わたしたちはつみおかしました。なんでもあなたがいとおもわれることをしてください。ただどうぞ、きょう、わたしたちをすくってください」。

10:16 そうしてかれらは自分じぶんたちのうちからことなる神々かみがみのぞいて、しゅつかえた。それでしゅこころはイスラエルのなやみをるにしのびなくなった。

10:17 ときにアンモンの人々ひとびと召集しょうしゅうされてギレアデにじんったが、イスラエルの人々ひとびとあつまってミヅパにじんった。

10:18 そのときたみとギレアデのきみたちとはたがいった、「だれがアンモンの人々ひとびとかってたたかいをはじめるか。そのひとはギレアデのすべてのたみのかしらとなるであろう」。