口語訳聖書(振り仮名付き)

章:  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23

民数みんすう

第13章    Nm-Audio 

13:1 しゅはモーセにわれた、

13:2 「ひとをつかわして、わたしがイスラエルの人々ひとびとあたえるカナンのさぐらせなさい。すなわち、その父祖ふそ部族ぶぞくごとに、すべてかれらのうちのつかさたるものひとりずつをつかわしなさい」。

13:3 モーセはしゅめいにしたがって、パランの荒野あらのからかれらをつかわした。その人々ひとびとはみなイスラエルの人々ひとびとのかしらたちであった。

13:4 かれらのつぎのとおりである。ルベンの部族ぶぞくではザックルのシャンマ、

13:5 シメオンの部族ぶぞくではホリのシャパテ、

13:6 ユダの部族ぶぞくではエフンネのカレブ、

13:7 イッサカルの部族ぶぞくではヨセフのイガル、

13:8 エフライムの部族ぶぞくではヌンのホセア、

13:9 ベニヤミンの部族ぶぞくではラフのパルテ、

13:10 ゼブルンの部族ぶぞくではソデのガデエル、

13:11 ヨセフの部族ぶぞくすなわち、マナセの部族ぶぞくではスシのガデ、

13:12 ダンの部族ぶぞくではゲマリのアンミエル、

13:13 アセルの部族ぶぞくではミカエルのセトル、

13:14 ナフタリの部族ぶぞくではワフシのナヘビ、

13:15 ガドの部族ぶぞくではマキのギウエル。

13:16 以上いじょうはモーセがそのさぐらせるためにつかわした人々ひとびとである。そしてモーセはヌンのホセアをヨシュアとづけた。

13:17 モーセはかれらをつかわし、カナンのさぐらせようとして、これにった、「あなたがたはネゲブにって、やまのぼり、

13:18 その様子ようす、そこにたみは、つよいかよわいか、すくないかおおいか、

13:19 またかれらのんでいるは、いかわるいか。人々ひとびとんでいる町々まちまちは、天幕てんまくか、城壁じょうへきのあるまちか、

13:20 そのは、えているか、やせているか、そこには、があるかないかをなさい。あなたがたは、いさんでって、そののくだものをってきなさい」。ときは、ぶどうのじゅくはじめる季節きせつであった。

13:21 そこで、かれらはのぼっていって、そのをチンの荒野あらのからハマテの入口いりぐちちかいレホブまでさぐった。

13:22 かれらはネゲブにのぼって、ヘブロンまでった。そこにはアナクの子孫しそんであるアヒマン、セシャイ、およびタルマイがいた。ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七ねんまえてられたものである。

13:23 ついにかれらはエシコルのたにって、そこで一ふさのぶどうのえだり、これをぼうをもって、ふたりでかつぎ、また、ざくろといちじくをもった。

13:24 イスラエルの人々ひとびとが、そこでったぶどうの一ふさにちなんで、そのところはエシコルのたにばれた。

13:25 四十にちのちかれらはそのさぐおわってかえってきた。

13:26 そして、パランの荒野あらのにあるカデシにいたモーセとアロン、およびイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうのもとにって、かれらとぜん会衆かいしゅうとに復命ふくめいし、そののくだものをかれらにせた。

13:27 かれらはモーセにった、「わたしたちはあなたが、つかわしたきました。そこはまことにちちみつながれているです。これはそのくだものです。

13:28 しかし、そのたみつよく、その町々まちまち堅固けんご非常ひじょうおおきく、わたしたちはそこにアナクの子孫しそんがいるのをました。

13:29 またネゲブのには、アマレクびとがみ、山地さんちにはヘテびと、エブスびと、アモリびとがみ、うみべとヨルダンのきしべには、カナンびとがんでいます」。

13:30 そのとき、カレブはモーセのまえで、たみをしずめてった、「わたしたちはすぐにのぼって、りましょう。わたしたちはかならつことができます」。

13:31 しかし、かれとともにのぼってった人々ひとびとった、「わたしたちはそのたみのところへめのぼることはできません。かれらはわたしたちよりもつよいからです」。

13:32 そしてかれらはそのさぐったのことを、イスラエルの人々ひとびとわるいふらしてった、「わたしたちがめぐってさぐったは、そこにものほろぼすです。またそのところでわたしたちがたみはみなたか人々ひとびとです。

13:33 わたしたちはまたそこで、ネピリムからたアナクの子孫しそんネピリムをました。わたしたちには自分じぶんが、いなごのようにおもわれ、またかれらにも、そうえたにちがいありません」。 

第14章 

14:1 そこで、会衆かいしゅうはみなこえをあげてさけび、たみはそのかした。

14:2 またイスラエルの人々ひとびとはみなモーセとアロンにむかってつぶやき、ぜん会衆かいしゅうかれらにった、「ああ、わたしたちはエジプトのくにんでいたらよかったのに。この荒野あらのんでいたらよかったのに。

14:3 なにゆえ、しゅはわたしたちをこのれてきて、つるぎにたおれさせ、またわたしたちの妻子さいしをえじきとされるのであろうか。エジプトにかえほうが、むしろいではないか」。

14:4 かれらはたがいった、「わたしたちはひとりのかしらをてて、エジプトにかえろう」。

14:5 そこで、モーセとアロンはイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうまえでひれふした。

14:6 このとき、そのさぐったもののうちのヌンのヨシュアとエフンネのカレブは、その衣服いふくき、

14:7 イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうった、「わたしたちがめぐってさぐった非常ひじょうです。

14:8 もし、しゅしとされるならば、わたしたちをそのみちびいてって、それをわたしたちにくださるでしょう。それはちちみつながれているです。

14:9 ただ、しゅにそむいてはなりません。またそのたみおそれてはなりません。かれらはわたしたちのものにすぎません。かれらをまももののぞかれます。しゅがわたしたちとともにおられますから、かれらをおそれてはなりません」。

14:10 ところが会衆かいしゅうはみないしかれらをころそうとした。

そのとき、しゅ栄光えいこうが、会見かいけん幕屋まくやからイスラエルのすべてのひとあらわれた。

14:11 しゅはモーセにわれた、「このたみはいつまでわたしをあなどるのか。わたしがもろもろのしるしをかれらのうちにったのに、かれらはいつまでわたしをしんじないのか。

14:12 わたしは疫病えきびょうをもってかれらをほろぼし、あなたをかれらよりもおおいなるつよ国民こくみんとしよう」。

14:13 モーセはしゅった、「エジプトびとは、あなたがちからをもって、このたみかれらのうちからみちびされたことをいて、

14:14 この住民じゅうみんげるでしょう。かれらは、しゅなるあなたが、このたみのうちにおられ、しゅなるあなたが、まのあたりあらわれ、あなたのくもが、かれらのうえにとどまり、ひるくもはしらのうちに、よるはしらのうちにあって、かれらのまえかれるのをいたのです。

14:15 いま、もし、あなたがこのたみをひとりのこらずころされるならば、あなたのことをいた国民こくみんかたって、

14:16 『しゅあたえるとちかったに、このたみみちびれることができなかったため、かれらを荒野あらのころしたのだ』とうでしょう。

14:17 どうぞ、あなたが約束やくそくされたように、いましゅおおいなるちからあらわしてください。

14:18 あなたはかつて、『しゅいかることおそく、いつくしみにみ、つみととがをゆるすもの、しかし、ばつすべきものは、けっしてゆるさず、ちちつみむくいて、三、四だいおよぼすものである』とわれました。

14:19 どうぞ、あなたのおおいなるいつくしみによって、エジプトからこのかた、いまにいたるまで、このたみをゆるされたように、このたみつみをおゆるしください」。

14:20 しゅわれた、「わたしはあなたの言葉ことばのとおりにゆるそう。

14:21 しかし、わたしはきている。またしゅ栄光えいこうが、ぜん世界せかいちている。

14:22 わたしの栄光えいこうと、わたしがエジプトと荒野あらのったしるしをながら、このように十もわたしをこころみて、わたしのこえきしたがわなかった人々ひとびとはひとりも、

14:23 わたしがかつてかれらの先祖せんぞたちにあたえるとちかったないであろう。またわたしをあなどった人々ひとびとも、それをないであろう。

14:24 ただし、わたしのしもべカレブはちがったこころをもっていて、わたしに完全かんぜんしたがったので、わたしはかれってきたかれみちびれるであろう。かれ子孫しそんはそれを所有しょゆうするにいたるであろう。

14:25 たににはアマレクびととカナンびとがんでいるから、あなたがたは、あす、をめぐらして紅海こうかいみち荒野あらのすすみなさい」。

14:26 しゅはモーセとアロンにわれた、

14:27 「わたしにむかってつぶやくこのわる会衆かいしゅうをいつまでしのぶことができようか。わたしはイスラエルの人々ひとびとが、わたしにむかってつぶやくのをいた。

14:28 あなたはかれらにいなさい、『しゅわれる、「わたしはきている。あなたがたが、わたしのみみかたったように、わたしはあなたがたにするであろう。

14:29 あなたがたは死体したいとなって、この荒野あらのたおれるであろう。あなたがたのうち、わたしにむかってつぶやいたもの、すなわち、すべてかぞえられた二十さい以上いじょうものはみなたおれるであろう。

14:30 エフンネのカレブと、ヌンのヨシュアのほかは、わたしがかつて、あなたがたをまわせようと、をあげてちかったに、はいることができないであろう。

14:31 しかし、あなたがたが、えじきになるであろうとったあなたがたの子供こどもは、わたしがみちびいて、はいるであろう。かれらはあなたがたが、いやしめたるようになるであろう。

14:32 しかしあなたがたは死体したいとなってこの荒野あらのたおれるであろう。

14:33 あなたがたのたちは、あなたがたの死体したい荒野あらのてるまで四十ねんのあいだ、荒野あらの羊飼ひつじかいとなり、あなたがたの不信ふしんつみうであろう。

14:34 あなたがたは、かのさぐった四十にちかずにしたがい、その一にちを一ねんとして、四十ねんのあいだ、自分じぶんつみい、わたしがあなたがたをとおざかったことをるであろう」。

14:35 しゅなるわたしがこれをう。わたしはかならずわたしにさからってあつまったこのわる会衆かいしゅうに、これをことごとくおこなうであろう。かれらはこの荒野あらのち、ここでぬであろう』」。

14:36 こうして、モーセにつかわされ、かのさぐりにき、かえってきて、そのわるい、ぜん会衆かいしゅうを、モーセにむかって、つぶやかせた人々ひとびと

14:37 すなわち、そのわるいふらした人々ひとびとは、疫病えきびょうにかかってしゅまえんだが、

14:38 そのさぐりにった人々ひとびとのうち、ヌンのヨシュアと、エフンネのカレブとはのこった。

14:39 モーセが、これらのことを、イスラエルのすべての人々ひとびとげたとき、たみ非常ひじょうかなしみ、

14:40 あさはやきてやまいただきにのぼってった、「わたしたちはここにいる。さあ、しゅ約束やくそくされたところのぼってこう。わたしたちはつみおかしたのだから」。

14:41 モーセはった、「あなたがたは、それをなしげることもできないのに、どうして、そのようにしゅめいにそむくのか。

14:42 あなたがたはのぼってってはならない。しゅがあなたがたのうちにおられないから、あなたがたはてきまえに、やぶられるであろう。

14:43 そこには、アマレクびとと、カナンびとがあなたがたのまえにいるから、あなたがたは、つるぎにたおれるであろう。あなたがたがそむいて、しゅしたがわなかったゆえ、しゅはあなたがたとともにおられないからである」。

14:44 しかし、かれらは、ほしいままにやまいただきのぼった。ただし、しゅ契約けいやくはこと、モーセとは、宿営しゅくえいなかからなかった。

14:45 そこで、そのやまんでいたアマレクびとと、カナンびとがくだってきて、かれらをやぶり、ホルマまでってきた。 

第15章 

15:1 しゅはモーセにわれた、

15:2 「イスラエルの人々ひとびといなさい、『あなたがたが、わたしのあたえてませるって、

15:3 しゅ火祭かさいをささげるとき、すなわち特別とくべつ誓願せいがんそなもの、あるいは自発じはつそなもの、あるいはしゅくのときのそなものとして、うしまたはひつじ燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいとしてささげ、しゅこうばしいかおりとするとき、

15:4 15:5 そのそなものしゅにささげるものは、燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいともに、小羊こひつじとうごとに、麦粉むぎこ一エパの十ぶんの一に、あぶら一ヒンの四ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとしてささげ、ぶどうしゅ一ヒンの四ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげなければならない。

15:6 もし、また雄羊おひつじもちいるときは、麦粉むぎこ一エパの十ぶんの二に、あぶら一ヒンの三ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとしてささげ、

15:7 また、ぶどうしゅ一ヒンの三ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげて、しゅこうばしいかおりとしなければならない。

15:8 またあなたが特別とくべつ誓願せいがんそなもの、あるいは酬恩祭しゅうおんさいを、しゅにささげるときわか雄牛おうしを、燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいとするならば、

15:9 麦粉むぎこ一エパの十ぶんの三に、あぶら一ヒンの二ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとして、わか雄牛おうしともにささげ、

15:10 また、ぶどうしゅ一ヒンの二ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげなければならない。これは火祭かさいであって、しゅこうばしいかおりとするものである。

15:11 雄牛おうし、あるいは雄羊おひつじ、あるいは小羊こひつじ、あるいはやぎは、一とうごとに、このようにしなければならない。

15:12 すなわち、あなたがたのささげるかずにてらし、そのかずにしたがって、一とうごとに、このようにしなければならない。

15:13 すべてくにうまれたものが、火祭かさいをささげて、しゅこうばしいかおりとするときは、このように、これらのことをおこなわなければならない。

15:14 またあなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじん、またはあなたがたのうちに、代々よよながくものが、火祭かさいをささげて、しゅこうばしいかおりとしようとするときは、あなたがたがするように、そのひともしなければならない。

15:15 会衆かいしゅうたるものは、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、同一どういつさだめにしたがわなければならない。これは、あなたがたが代々よよながくまもるべきさだめである。他国たこくひとも、しゅまえには、あなたがたとひとしくなければならない。

15:16 すなわち、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、同一どういつ律法りっぽう同一どういつのおきてにしたがわなければならない』」。

15:17 しゅはまたモーセにわれた、

15:18 「イスラエルの人々ひとびといなさい、『わたしがみちびいてに、あなたがたがはいって、

15:19 その食物しょくもつべるとき、あなたがたは、ささげものしゅにささげなければならない。

15:20 すなわち、麦粉むぎこ初物はつものつくった菓子かしを、ささげものとしなければならない。これを、からのささげもののように、ささげなければならない。

15:21 あなたがたは代々よよその麦粉むぎこ初物はつもので、しゅにささげものをしなければならない。

15:22 あなたがたが、もしあやまって、しゅがモーセにげられたこのすべてのいましめをおこなわず、

15:23 しゅがモーセによっていましめをあたえられたからこのかた、代々よよにわたり、あなたがたにめいじられたすべてのことおこなわないとき、

15:24 すなわち、会衆かいしゅうらずに、あやまっておかしたときは、ぜん会衆かいしゅうわか雄牛おうしとうを、燔祭はんさいとしてささげ、しゅこうばしいかおりとし、これにそさい灌祭かんさいとをさだめのようにくわえ、またやぎ一とうを、罪祭ざいさいとしてささげなければならない。

15:25 そして祭司さいしは、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうのために、つみのあがないをしなければならない。そうすれば、かれらはゆるされるであろう。それは過失かしつだからである。かれらはその過失かしつのために、そのそなものとして、火祭かさいしゅにささげ、また罪祭ざいさいしゅまえにささげなければならない。

15:26 そうすれば、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうはゆるされ、またかれらのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、ゆるされるであろう。たみはみな過失かしつおかしたからである。

15:27 もしひとがあやまってつみおかときは、一さいやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。

15:28 そして祭司さいしは、ひとがあやまってつみおかしたとき、そのあやまってつみおかしたひとのために、しゅまえつみのあがないをして、そのつみをあがなわなければならない。そうすれば、かれはゆるされるであろう。

15:29 イスラエルの人々ひとびとのうちの、くにうまれたものでも、そのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんでも、あやまってつみおかものには、あなたがたは同一どういつ律法りっぽうもちいなければならない。

15:30 しかし、くにうまれたものでも、他国たこくひとでも、故意こいつみおかものしゅけがすもので、そのひとたみのうちからたれなければならない。

15:31 かれしゅ言葉ことばあなどり、そのいましめをやぶったのであるから、かならたれ、そのつみわなければならない』」。

15:32 イスラエルの人々ひとびと荒野あらのにおるとき、安息日あんそくにちにひとりのひとが、たきぎをあつめるのをた。

15:33 そのたきぎをあつめるのを人々ひとびとは、そのひとをモーセとアロン、およびぜん会衆かいしゅうのもとにれてきたが、

15:34 どうあつかうべきか、まだしめしをけていなかったので、かれめておいた。

15:35 そのとき、しゅはモーセにわれた、「そのひとかならころされなければならない。ぜん会衆かいしゅう宿営しゅくえいそとで、かれいしころさなければならない」。

15:36 そこで、ぜん会衆かいしゅうかれ宿営しゅくえいそとし、かれいしころし、しゅがモーセにめいじられたようにした。

15:37 しゅはまたモーセにわれた、

15:38 「イスラエルの人々ひとびとめいじて、代々よよその衣服いふくのすその四すみにふさをつけ、そのふさをあおひもで、すその四すみにつけさせなさい。

15:39 あなたがたが、そのふさをて、しゅのもろもろのいましめをおもおこして、それをおこない、あなたがたが自分じぶんこころと、よくしたがって、みだらなおこないをしないためである。

15:40 こうして、あなたがたは、わたしのもろもろのいましめをおもおこして、それをおこない、あなたがたのかみせいなるものとならなければならない。

15:41 わたしはあなたがたのかみしゅであって、あなたがたのかみとなるために、あなたがたをエジプトのくにからみちびしたものである。わたしはあなたがたのかみしゅである」。 

第16章 

16:1 ここに、レビのコハテのなるイヅハルのコラと、ルベンのなるエリアブのダタンおよびアビラムと、ルベンのなるペレテのオンとがあいむすび、

16:2 イスラエルの人々ひとびとのうち、会衆かいしゅうのうちからえらばれて、つかさとなったのある人々ひとびと二百五十にんともって、モーセにさからった。

16:3 かれらはあつまって、モーセとアロンとにさからってった、「あなたがたは、ぶんえています。ぜん会衆かいしゅうは、ことごとくせいなるものであって、しゅがそのうちにおられるのに、どうしてあなたがたは、しゅ会衆かいしゅううえつのですか」。

16:4 モーセはこれをいてひれした。

16:5 やがてかれはコラと、そのすべての仲間なかまとにった、「あす、しゅは、しゅにつくものはだれ、せいなるものはだれであるかをしめして、そのひとをみもとにちかづけられるであろう。すなわち、そのえらんだひとを、みもとにちかづけられるであろう。

16:6 それで、つぎのようにしなさい。コラとそのすべての仲間なかまとは、ざらをり、

16:7 そのなかれ、それに薫香くんこうって、あす、しゅまえなさい。そのときしゅえらばれるひとせいなるものである。レビのたちよ、あなたがたこそ、ぶんえている」。

16:8 モーセはまたコラにった、「レビのたちよ、きなさい。

16:9 イスラエルのかみはあなたがたをイスラエルの会衆かいしゅうのうちからかち、しゅちかづかせて、しゅ幕屋まくやつとめをさせ、かつ会衆かいしゅうまえってつかえさせられる。これはあなたがたにとって、ちいさいことであろうか。

16:10 かみはあなたとあなたの兄弟きょうだいなるレビのたちをみなちかづけられた。あなたがたはなお、そのうえ祭司さいしとなることをもとめるのか。

16:11 あなたとあなたの仲間なかまは、みなそのためにあつまってしゅてきしている。あなたがたはアロンをなんとおもって、かれたいしてつぶやくのか」。

16:12 モーセはひとをやって、エリアブのダタンとアビラムとをばせたが、かれらはった、「わたしたちはまいりません。

16:13 あなたはちちみつながれるから、わたしたちをみちびして、荒野あらのでわたしたちをころそうとしている。これはちいさいことでしょうか。そのうえ、あなたはわたしたちに君臨くんりんしようとしている。

16:14 かつまた、あなたはわたしたちを、ちちみつながれるみちびいてかず、はたけと、ぶどうはたけとをぎょうとしてあたえもしない。これらの人々ひとびとをくらまそうとするのですか。わたしたちはまいりません」。

16:15 モーセはおおいにいかって、しゅった、「かれらのそなものかえりみないでください。わたしはかれらから、ろば一とうをもったことなく、またかれらのひとりをもがいしたことはありません」。

16:16 そしてモーセはコラにった、「あなたとあなたの仲間なかまはみなアロンと一緒いっしょに、あす、しゅまえなさい。

16:17 あなたがたは、おのおのざらをって、それに薫香くんこうり、おのおのそのざらをしゅまえたずさえてきなさい。そのざらはわせて二百五十。あなたとアロンも、おのおのざらをたずさえてきなさい」。

16:18 かれらは、おのおのざらをり、をそのなかれ、それに薫香くんこうり、モーセとアロンもともに、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちった。

16:19 そのとき、コラは会衆かいしゅうを、ことごとく会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちあつめて、かれらふたりにさからわせようとしたが、しゅ栄光えいこうぜん会衆かいしゅうあらわれた。

16:20 しゅはモーセとアロンにわれた、

16:21 「あなたがたはこの会衆かいしゅうはなれなさい。わたしはただちにかれらをほろぼすであろう」。

16:22 かれらふたりは、ひれしてった、「かみよ、すべてのにくなるものいのちかみよ、このひとりのひとが、つみおかしたからといって、あなたはぜん会衆かいしゅうたいしていかられるのですか」。

16:23 しゅはモーセにわれた、

16:24 「あなたは会衆かいしゅうげて、コラとダタンとアビラムのすまいの周囲しゅういれといなさい」。

16:25 モーセはってダタンとアビラムのもとにったが、イスラエルの長老ちょうろうたちも、かれしたがってった。

16:26 モーセは会衆かいしゅうった、「どうぞ、あなたがたはこれらのわる人々ひとびと天幕てんまくはなれてください。かれらのものにはなににもれてはならない。かれらのもろもろのつみによって、あなたがたもほろぼされてはいけないから」。

16:27 そこで人々ひとびとはコラとダタンとアビラムのすまいの周囲しゅういはなった。そして、ダタンとアビラムとは、つま、および幼児ようじ一緒いっしょて、天幕てんまく入口いりぐちった。

16:28 モーセはった、「あなたがたはしゅがこれらのすべてのことをさせるために、わたしをつかわされたこと、またわたしが、これを自分じぶんこころにしたがっておこなうものでないことを、つぎのことによってるであろう。

16:29 すなわち、もしこれらの人々ひとびとが、普通ふつうかたに、普通ふつう運命うんめいうのであれば、しゅがわたしをつかわされたのではない。

16:30 しかし、しゅあたらしいことをされ、くちひらいて、これらの人々ひとびとと、それにぞくするものとを、ことごとくのみつくして、きながら陰府よみくだらせられるならば、あなたがたはこれらの人々ひとびとが、しゅあなどったのであることをらなければならない」。

16:31 モーセが、これらのすべての言葉ことばおわったとき、かれらのした土地とちけ、

16:32 くちひらいて、かれらとその家族かぞく、ならびにコラにぞくするすべての人々ひとびとと、すべての所有物しょゆうぶつをのみつくした。

16:33 すなわち、かれらと、かれらにぞくするものは、みなきながら陰府よみくだり、はそのうえじふさいで、かれらは会衆かいしゅうのうちから、ほろぼされた。

16:34 このとき、その周囲しゅういにいたイスラエルの人々ひとびとは、みなかれらのさけびをいてり、「おそらくはわたしたちをも、のみつくすであろう」とった。

16:35 またしゅのもとからて、薫香くんこうそなえる二百五十にんをもきつくした。

16:36 しゅはモーセにわれた、

16:37 「あなたは祭司さいしアロンのエレアザルにげて、そのえるなかから、かのざらをさせ、そのなかとおひろくまきらさせなさい。それらのざらはせいとなったから、

16:38 つみおかしていのちうしなった人々ひとびとの、これらのざらを、ひろいたとして、祭壇さいだんのおおいとしなさい。これはしゅまえにささげられて、せいとなったからである。こうして、これはイスラエルの人々ひとびとに、しるしとなるであろう」。

16:39 そこで祭司さいしエレアザルは、かのころされた人々ひとびとそなえた青銅せいどうざらをり、これをひろばして、祭壇さいだんのおおいとし、

16:40 これをイスラエルの人々ひとびと記念きねんものとした。これはアロンの子孫しそんでないほかのひとが、しゅまえちかづいて、薫香くんこうをたくことのないようにするため、またそのひとがコラ、およびその仲間なかまのようにならないためである。すなわち、しゅがモーセによってエレアザルにわれたとおりである。

16:41 その翌日よくじつ、イスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅうは、みなモーセとアロンとにつぶやいてった、「あなたがたはしゅたみころしました」。

16:42 会衆かいしゅうあつまって、モーセとアロンとにさからったとき、会見かいけん幕屋まくやのぞると、くもがこれをおおい、しゅ栄光えいこうあらわれていた。

16:43 モーセとアロンとが、会見かいけん幕屋まくやまえくと、

16:44 しゅはモーセにわれた、

16:45 「あなたがたはこの会衆かいしゅうはなれなさい。わたしはただちにかれらをほろぼそう」。そこでかれらふたりは、ひれした。

16:46 モーセはアロンにった、「あなたはざらをって、それに祭壇さいだんからったれ、そのうえ薫香くんこうり、いそいでそれを会衆かいしゅうのもとにってって、かれらのためにつみのあがないをしなさい。しゅいかりをはっせられ、疫病えきびょうがすでにはじまったからです」。

16:47 そこで、アロンはモーセのったように、それをって会衆かいしゅうなかはしってったが、疫病えきびょうはすでにたみのうちにはじまっていたので、薫香くんこうをたいて、たみのためにつみのあがないをし、

16:48 すでにんだものと、なおきているものとのあいだつと、疫病えきびょうはやんだ。

16:49 コラのことによってんだもののほかに、この疫病えきびょうによってんだものは一万四千七百にんであった。

16:50 アロンは会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちにいるモーセのもとにかえった。こうして疫病えきびょうはやんだ。 

第17章 

17:1 しゅはモーセにわれた、

17:2 「イスラエルの人々ひとびとげて、かれらのうちから、おのおのの父祖ふそいえにしたがって、つえ一ぽんずつをりなさい。すなわち、そのすべてのつかさたちから、父祖ふそいえにしたがって、つえ十二ほんり、その人々ひとびとを、おのおのそのつえにきしるし、

17:3 レビのつえにはアロンのきしるしなさい。父祖ふそいえのかしらは、おのおののつえ一ぽんすのだからである。

17:4 そして、これらのつえを、わたしがあなたがたに会見かいけん幕屋まくやなかの、あかしのはこまえきなさい。

17:5 わたしのえらんだひとのつえには、るであろう。こうして、わたしはイスラエルの人々ひとびとが、あなたがたにむかって、つぶやくのをやめさせるであろう」。

17:6 モーセが、このようにイスラエルの人々ひとびとかたったので、つかさたちはみな、その父祖ふそいえにしたがって、おのおの、つえ一ぽんずつをかれわたした。そのつえはわせて十二ほん。アロンのつえも、そのつえのうちにあった。

17:7 モーセは、それらのつえを、あかしの幕屋まくやなかの、しゅまえいた。

17:8 その翌日よくじつ、モーセが、あかしの幕屋まくやにはいってると、レビのいえのためにしたアロンのつえはをふき、つぼみをし、はないて、あめんどうのむすんでいた。

17:9 モーセがそれらのつえを、ことごとくしゅまえから、イスラエルのすべてのひとところしたので、かれらはて、おのおの自分じぶんのつえをった。

17:10 しゅはモーセにわれた、「アロンのつえを、あかしのはこまえかえり、そこに保存ほぞんして、そむくものどものために、しるしとしなさい。こうして、かれらのわたしにたいするつぶやきをやめさせ、かれらのぬのをまぬかれさせなければならない」。

17:11 モーセはそのようにして、しゅかれめいじられたとおりにおこなった。

17:12 イスラエルの人々ひとびとは、モーセにった、「ああ、わたしたちはぬ。破滅はめつです、全滅ぜんめつです。

17:13 しゅ幕屋まくやちかづくものが、みなぬのであれば、わたしたちはえるではありませんか」。 

第18章 

18:1 そこで、しゅはアロンにわれた、「あなたとあなたのたち、およびあなたの父祖ふそいえものは、聖所せいじょかんするつみわなければならない。また、あなたとあなたのたちとは、祭司さいししょくかんするつみわなければならない。

18:2 あなたはまた、あなたの兄弟きょうだいなるレビの部族ぶぞくもの、すなわち、あなたの父祖ふそ部族ぶぞくものどもを、あなたにちかづかせ、あなたにつらなり、あなたにつかえさせなければならない。ただし、あなたとあなたのたちとは、ともにあかしの幕屋まくやまえつかえなければならない。

18:3 かれらは、あなたのつとめと、すべての幕屋まくやつとめとをまもらなければならない。ただし、聖所せいじょうつわと、祭壇さいだんとにちかづいてはならない。かれらもあなたがたも、ぬことのないためである。

18:4 かれらはあなたにつらなって、会見かいけん幕屋まくやつとめまもり、幕屋まくやのもろもろのはたらきをしなければならない。ほかのものは、あなたがたにちかづいてはならない。

18:5 このように、あなたがたは、聖所せいじょつとめと、祭壇さいだんつとめとをまもらなければならない。そうすれば、しゅはげしいいかりは、かさねてイスラエルの人々ひとびとのぞまないであろう。

18:6 わたしはあなたがたの兄弟きょうだいたるレビびとを、イスラエルの人々ひとびとのうちからり、しゅのために、これを賜物たまものとして、あなたがたにあたえ、会見かいけん幕屋まくやはたらきをさせる。

18:7 あなたとあなたのたちはとも祭司さいししょくまもって、祭壇さいだんと、垂幕たれまくのうちのすべてのことおこない、ともつとめなければならない。わたしは祭司さいし職務しょくむ賜物たまものとして、あなたがたにあたえる。ほかのひとちかづくものころされるであろう」。

18:8 しゅはまたアロンにわれた、「わたしはイスラエルの人々ひとびとの、すべてのせいなるそなもので、わたしにささげるもの一部いちぶをあなたにあたえる。すなわち、わたしはこれをあなたと、あなたのたちに、そのまえとしてあたえ、永久えいきゅうくべきぶんとする。

18:9 いとせいなるそなもののうち、かずに、あなたにすべきものはつぎのとおりである。すなわち、わたしにささげるすべてのそなもの素祭そさい罪祭ざいさい愆祭けんさいはみな、いとせいなるものであって、あなたとあなたのたちにするであろう。

18:10 いとせいなるところで、それをべなければならない。男子だんしはみな、それをべることができる。それはあなたにすべきせいなるものである。

18:11 またあなたにすべきものはこれである。すなわち、イスラエルの人々ひとびとのささげるそなもののうち、すべて揺祭ようさいとするものであって、これをあなたとあなたのむすこむすめあたえて、永久えいきゅうくべきぶんとする。あなたのいえもののうち、きよものはみな、これをべることができる。

18:12 すべてあぶらもっともよいもの、およびすべてあたらしいぶどうしゅと、穀物こくもつもっとものなど、人々ひとびとしゅにささげる初穂はつほをあなたにあたえる。

18:13 くにのすべての産物さんぶつ初物はつもので、人々ひとびとしゅのもとにたずさえてきたものは、あなたにするであろう。あなたのいえもののうち、きよものはみな、これをべることができる。

18:14 イスラエルのうちの奉納物ほうのうぶつはみな、あなたにする。

18:15 すべてにくなるもののういごであって、しゅにささげられるものはみな、ひとでもけものでも、あなたにする。ただし、ひとのういごはかならずあがなわなければならない。またけがれたけもののういごも、あがなわなければならない。

18:16 ひとのういごは生後せいご一かげつで、あがなわなければならない。そのあがないきんはあなたのづもりにより、聖所せいじょのシケルにしたがって、ぎん五シケルでなければならない。一シケルは二十ゲラである。

18:17 しかし、うしのういご、ひつじのういご、やぎのういごは、あがなってはならない。これらはせいなるものである。その祭壇さいだんそそぎかけ、その脂肪しぼういて火祭かさいとし、こうばしいかおりとして、しゅにささげなければならない。

18:18 そのにくはあなたにする。それは揺祭ようさいむねみぎのももとおなじく、あなたにする。

18:19 イスラエルの人々ひとびとが、しゅにささげるせいなるそなものはみな、あなたとあなたのむすこむすめとにあたえて、永久えいきゅうけるぶんとする。これはしゅまえにあって、あなたとあなたの子孫しそんとにたいし、永遠えいえんかわらぬしお契約けいやくである」。

18:20 しゅはまたアロンにわれた、「あなたはイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうをもってはならない。またかれらのうちに、なにぶんをもってはならない。かれらのうちにあって、わたしがあなたのぶんであり、あなたのぎょうである。

18:21 わたしはレビの子孫しそんにはイスラエルにおいて、すべて十ぶんの一をぎょうとしてあたえ、そのはたらき、すなわち、会見かいけん幕屋まくやはたらきにむくいる。

18:22 イスラエルの人々ひとびとは、かさねて会見かいけん幕屋まくやちかづいてはならない。つみなないためである。

18:23 レビびとだけが会見かいけん幕屋まくやはたらきをしなければならない。かれらがそのつみうであろう。かれらがイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうたないことをもって、あなたがたの代々よよながくまもるべきさだめとしなければならない。

18:24 わたしはイスラエルの人々ひとびとそなものとしてしゅにささげる十ぶんの一を、レビびとにぎょうとしてあたえた。それで『かれらはイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうってはならない』と、わたしはかれらにったのである」。

18:25 しゅはモーセにわれた、

18:26 「レビびとにいなさい、『わたしがイスラエルの人々ひとびとからって、ぎょうとしてあたえる十ぶんの一をけるとき、あなたがたはその十ぶんの一の十ぶんの一を、しゅにささげなければならない。

18:27 あなたがたのささげものは、からの穀物こくもつや、さかぶねからのぶどうしゅおなじようになされるであろう。

18:28 そのようにあなたがたもまた、イスラエルの人々ひとびとからけるすべての十ぶんの一のもののうちから、しゅそなものをささげ、しゅにささげたそのそなものを、祭司さいしアロンにあたえなければならない。

18:29 あなたがたのけるすべての贈もののうちから、そのいところ、すなわち、せいなる部分ぶぶんって、ことごとくそなものとして、しゅにささげなければならない』。

18:30 あなたはまたかれらにいなさい、『あなたがたが、そのうちからいところをってささげるとき、そののこりの部分ぶぶんはレビびとには、産物さんぶつや、さかぶねの産物さんぶつおなじようになされるであろう。

18:31 あなたがたと、あなたがたの家族かぞくとは、どこでそれをべてもよい。これは会見かいけん幕屋まくやであなたがたがするはたらきの報酬ほうしゅうである。

18:32 あなたがたが、そのいところをささげるときは、それによって、あなたがたはつみわないであろう。あなたがたはイスラエルの人々ひとびとせいなるそなものけがしてはならない。をまぬかれるためである』」。 

第19章 

19:1 しゅはモーセとアロンにわれた、

19:2 「しゅめいじられた律法りっぽうさだめはつぎのとおりである。すなわち『イスラエルの人々ひとびとげて、完全かんぜんで、きずがなく、まだくびきをったことのないあか雌牛めうしを、あなたのもとにいてこさせ、

19:3 これを祭司さいしエレアザルにわたして、宿営しゅくえいそとにひきさせ、かれまえでこれをほふらせなければならない。

19:4 そして祭司さいしエレアザルは、ゆびをもってそのり、会見かいけん幕屋まくやひょうかって、そのを七たびふりかけなければならない。

19:5 ついでその雌牛めうし自分じぶんまえかせ、そのかわにくとは、その汚物おぶつともかなければならない。

19:6 そして祭司さいし香柏こうはくと、ヒソプと、いととをって雌牛めうしえているなかにれなければならない。

19:7 そして祭司さいし衣服いふくあらい、みずをすすいでのち宿営しゅくえいに、はいることができる。ただし祭司さいしゆうまでけがれる。

19:8 またその雌牛めうしいたものみず衣服いふくあらい、みずをすすがなければならない。かれゆうまでけがれる。

19:9 それからきよものがひとり、その雌牛めうしはいあつめ、宿営しゅくえいそときよところにたくわえておかなければならない。これはイスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅうのため、けがれをきよめるみずをつくるためにそなえるものであって、つみきよめるものである。

19:10 その雌牛めうしはいあつめたもの衣服いふくあらわなければならない。そのひとゆうまでけがれる。これはイスラエルの人々ひとびとと、そのうちに宿やどっている他国たこくじんとの、永久えいきゅうまもるべきさだめとしなければならない。

19:11 すべてひと死体したいれるものは、七日なぬかのあいだけがれる。

19:12 そのひとは三七日なぬかとに、このはいみずをもってきよめなければならない。そうすればきよくなるであろう。しかし、もし三七日なぬかとに、きよめないならば、きよくならないであろう。

19:13 すべて死人しにん死体したいれて、きよめないものしゅ幕屋まくやけがもので、そのひとはイスラエルからたれなければならない。けがれをきよめるみずがそのそそぎかけられないゆえ、そのひときよくならず、そのけがれは、なお、そのにあるからである。

19:14 ひと天幕てんまくなかんだときもちいる律法りっぽうつぎのとおりである。すなわち、すべてその天幕てんまくにはいったもの、およびすべてその天幕てんまくにいたもの七日なぬかのあいだけがれる。

19:15 ふたでうえをおおわないうつわはみなけがれる。

19:16 つるぎでころされたもの、またはんだもの、またはひとほね、またははかなどに、野外やがいれるものみな七日なぬかのあいだけがれる。

19:17 けがれたものがあったときには、つみきよめるいた雌牛めうしはいってうつわれ、ながれのみずをこれにくわえ、

19:18 きよものがひとりヒソプをって、そのみずひたし、これをその天幕てんまくと、すべてのうつわと、そこにいた人々ひとびとと、ほね、あるいはころされたもの、あるいはんだもの、あるいははかなどにれたものとにふりかけなければならない。

19:19 すなわちそのきよひとは三七日なぬかとにそのけがれたものに、それをふりかけなければならない。そして七日なぬかにそのひときよめ、衣服いふくあらい、みずをすすがなければならない。そうすればゆうになってきよくなるであろう。

19:20 しかし、けがれてきよめないひとしゅ聖所せいじょけがもので、そのひと会衆かいしゅうのうちからたれなければならない。けがれをきよめるみずがそのそそぎかけられないゆえ、そのひとけがれているからである。

19:21 これはかれらの永久えいきゅうまもるべきさだめとしなければならない。すなわちけがれをきよめるみずをふりかけたもの衣服いふくあらわなければならない。またけがれをきよめるみずれたものゆうまでけがれるであろう。

19:22 すべてけがれたひとれるものけがれる。またそれにれるひとゆうまでけがれるであろう』」。 

第20章 

20:1 イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅう正月しょうがつになってチンの荒野あらのにはいった。そしてたみはカデシにとどまったが、ミリアムがそこでんだので、彼女かのじょをそこにほうむった。

20:2 そのころ会衆かいしゅうみずられなかったため、あいあつまってモーセとアロンにせまった。

20:3 すなわちたみはモーセとあらそってった、「さきにわれわれの兄弟きょうだいたちがしゅまえんだとき、われわれもんでいたらよかったものを。

20:4 なぜ、あなたがたはしゅ会衆かいしゅうをこの荒野あらのみちびいて、われわれと、われわれの家畜かちくとを、ここでなせようとするのですか。

20:5 どうしてあなたがたはわれわれをエジプトからのぼらせて、このわるところみちびれたのですか。ここにはたねをまくところもなく、いちじくもなく、ぶどうもなく、ざくろもなく、またみずもありません」。

20:6 そこでモーセとアロンは会衆かいしゅうまえり、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちってひれした。するとしゅ栄光えいこうかれらにあらわれ、

20:7 しゅはモーセにわれた、

20:8 「あなたは、つえをとり、あなたの兄弟きょうだいアロンととも会衆かいしゅうあつめ、そのまえいわめいじてみずさせなさい。こうしてあなたはかれらのためにいわからみずして、会衆かいしゅうとその家畜かちくませなさい」。

20:9 モーセはめいじられたようにしゅまえにあるつえをった。

20:10 モーセはアロンととも会衆かいしゅういわまえあつめてかれらにった、「そむくひとたちよ、きなさい。われわれがあなたがたのためにこのいわからみずさなければならないのであろうか」。

20:11 モーセはをあげ、つえでいわを二つと、みずがたくさんわきたので、会衆かいしゅうとその家畜かちくはともにんだ。

20:12 そのときしゅはモーセとアロンにわれた、「あなたがたはわたしをしんじないで、イスラエルの人々ひとびとまえにわたしのせいなることをあらわさなかったから、この会衆かいしゅうをわたしがかれらにあたえたみちびれることができないであろう」。

20:13 これがメリバのみずであって、イスラエルの人々ひとびとはここでしゅあらそったが、しゅ自分じぶんせいなることをかれらのうちにあらわされた。

20:14 さて、モーセはカデシからエドムのおう使者ししゃをつかわしてった、「あなたの兄弟きょうだい、イスラエルはこうもうします、『あなたはわたしたちが遭遇そうぐうしたすべての患難かんなんをごぞんじです。

20:15 わたしたちの先祖せんぞはエジプトにくだってって、わたしたちはとしひさしくエジプトにんでいましたが、エジプトびとがわたしたちと、わたしたちの先祖せんぞなやましたので、

20:16 わたしたちがしゅばわったとき、しゅはわたしたちのこえき、ひとりのてん使つかいをつかわして、わたしたちをエジプトからみちびされました。わたしたちはいまあなたの領地りょうちはしにあるカデシのまちにおります。

20:17 どうぞ、わたしたちにあなたのくにとおらせてください。わたしたちははたけもぶどうはたけとおりません。また井戸いどみずみません。ただおう大路おおじとおり、あなたの領地りょうちぎるまではみぎにもひだりにもまがりません』」。

20:18 しかし、エドムはモーセにった、「あなたはわたしの領地りょうちをとおってはなりません。さもないと、わたしはつるぎをもってて、あなたにちむかうでしょう」。

20:19 イスラエルの人々ひとびとはエドムにった、「わたしたちは大路おおじとおります。もしわたしたちとわたしたちの家畜かちくとが、あなたのみずむことがあれば、そのあたいはらいます。わたしは徒歩とほとおるだけですから何事なにごともないでしょう」。

20:20 しかし、エドムは「あなたはとおることはなりません」とって、おおくのたみつよ軍勢ぐんぜいとをひきい、て、これにちむかってきた。

20:21 このようにエドムはイスラエルに、その領地りょうちとおることをこばんだので、イスラエルはエドムからほかにかった。

20:22 こうしてイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうはカデシからすすんでホルやまいた。

20:23 しゅはエドムの国境こっきょうちかいホルやまで、モーセとアロンにわれた、

20:24 「アロンはそのたみつらならなければならない。かれはわたしがイスラエルの人々ひとびとあたえたに、はいることができない。これはメリバのみずで、あなたがたがわたしの言葉ことばにそむいたからである。

20:25 あなたはアロンとそのエレアザルをれてホルやまのぼり、

20:26 アロンに衣服いふくがせて、それをそのエレアザルにせなさい。アロンはそのところでんで、そのたみつらなるであろう」。

20:27 モーセはしゅめいじられたとおりにし、れだってぜん会衆かいしゅうまえでホルやまのぼった。

20:28 そしてモーセはアロンに衣服いふくがせ、それをそのエレアザルにせた。アロンはそのやまいただきんだ。そしてモーセとエレアザルはやまからくだったが、

20:29 ぜん会衆かいしゅうがアロンのんだのをたとき、イスラエルの全家ぜんかは三十にちあいだアロンのためにいた。 

第21章 

21:1 ときにネゲブにんでいたカナンびとアラデのおうは、イスラエルがアタリムのみちをとおってるといて、イスラエルを攻撃こうげきし、そのうちの数人すうにん捕虜ほりょにした。

21:2 そこでイスラエルはしゅちかいをててった、「もし、あなたがこのたみをわたしのにわたしてくださるならば、わたしはその町々まちまちをことごとくほろぼしましょう」。

21:3 しゅはイスラエルの言葉ことばきいれ、カナンびとをわたされたので、イスラエルはそのカナンびとと、その町々まちまちとをことごとくほろぼした。それでそのところはホルマとばれた。

21:4 たみはホルやまからすすみ、紅海こうかいみちをとおって、エドムのまわろうとしたが、たみはそのみちえがたくなった。

21:5 たみかみとモーセとにむかい、つぶやいてった、「あなたがたはなぜわたしたちをエジプトからみちびのぼって、荒野あらのなせようとするのですか。ここには食物しょくもつもなく、みずもありません。わたしたちはこの粗悪そあく食物しょくもつはいやになりました」。

21:6 そこでしゅは、のへびをたみのうちにおくられた。へびはたみをかんだので、イスラエルのたみのうち、おおくのものがんだ。

21:7 たみはモーセのもとにってった、「わたしたちはしゅにむかい、またあなたにむかい、つぶやいてつみおかしました。どうぞへびをわたしたちからられるようにしゅいのってください」。モーセはたみのためにいのった。

21:8 そこでしゅはモーセにわれた、「のへびをつくって、それをさおのうえけなさい。すべてのかまれたものあおいで、それをるならばきるであろう」。

21:9 モーセは青銅せいどうで一つのへびをつくり、それをさおのうえけていた。すべてへびにかまれたものはその青銅せいどうのへびをあおいできた。

21:10 イスラエルの人々ひとびとみちすすんでオボテに宿営しゅくえいした。

21:11 またオボテからすすんでひがしほう、モアブのまえにある荒野あらのにおいて、イエアバリムに宿営しゅくえいした。

21:12 またそこからすすんでゼレデのたに宿営しゅくえいし、

21:13 さらにそこからすすんでアルノンかわのかなたに宿営しゅくえいした。アルノンかわはアモリびとのさかいからひろがる荒野あらのながれるもので、モアブとアモリびととのあいだにあって、モアブのさかいをなしていた。

21:14 それゆえに、「しゅたたかいのしょ」にこうわれている。

「スパのワヘブ、アルノンの谷々たにだに

21:15 谷々たにだに斜面しゃめんアルのまちまでかたむき、モアブのさかいりかかる」。

21:16 かれらはそこからベエルへすすんでった。これはしゅがモーセにむかって、「たみあつめよ。わたしはかれらにみずあたえるであろう」とわれた井戸いどである。

21:17 そのときイスラエルはこのうたをうたった。

井戸いどみずよ、わきあがれ、人々ひとびとよ、この井戸いどのためにうたえ、

21:18 しゃくとつえとをもってつかさたちがこの井戸いどり、たみのおさたちがこれをった」。

そしてかれらは荒野あらのからマッタナにすすみ、

21:19 マッタナからナハリエルに、ナハリエルからバモテに、

21:20 バモテからモアブのにあるたにき、荒野あらのおろすピスガのいただきいた。

21:21 ここでイスラエルはアモリびとのおうシホンに使者ししゃをつかわしてわせた、

21:22 「わたしにあなたのくにとおらせてください。わたしたちははたけにもぶどうはたけにも、はいりません。また井戸いどみずみません。わたしたちはあなたの領地りょうちとおぎるまで、ただおう大路おおじとおります」。

21:23 しかし、シホンはイスラエルに自分じぶん領地りょうちとおることをゆるさなかった。そしてシホンはたみをことごとくあつめ、荒野あらのて、イスラエルをめようとし、ヤハズにきてイスラエルとたたかった。

21:24 イスラエルは、やいばでかれちやぶり、アルノンからヤボクまでかれ占領せんりょうし、アンモンびとのさかいおよんだ。ヤゼルはアンモンびとのさかいだからである。

21:25 こうしてイスラエルはこれらの町々まちまちをことごとくった。そしてイスラエルはアモリびとのすべての町々まちまちみ、ヘシボンとそれに附属ふぞくするすべての村々むらむらにいた。

21:26 ヘシボンはアモリびとのおうシホンのみやこであって、シホンはモアブの以前いぜんおうたたかって、かれをアルノンまで、ことごとくそのからうばったのである。

21:27 それゆえにうたにうたわれている。

人々ひとびとよ、ヘシボンにきたれ、シホンのまちきずてよ。

21:28 ヘシボンからし、シホンのみやこからほのおて、モアブのアルをつくし、アルノンの高地こうちきみたちをほろぼしたからだ。

21:29 モアブよ、おまえはわざわいなるかな、ケモシのたみよ、おまえほろぼされるであろう。かれは、むすこらをらせ、むすめらをアモリびとのおうシホンの捕虜ほりょとならせた。

21:30 かれらのらはほろった、ヘシボンからデボンまで。われわれはあらした、はついてメデバにおよんだ」。

21:31 こうしてイスラエルはアモリびとのんだが、

21:32 モーセはまたひとをつかわしてヤゼルをさぐらせ、ついにその村々むらむらって、そこにいたアモリびとをし、

21:33 てんじてバシャンのみちのぼってったが、バシャンのおうオグは、そのたみをことごとくひきい、エデレイでたたかおうとして出迎でむかえた。

21:34 しゅはモーセにわれた、「かれおそれてはならない。わたしはかれとそのたみとそのとを、ことごとくあなたのにわたす。あなたはヘシボンにんでいたアモリびとのおうシホンにしたようにかれにもするであろう」。

21:35 そこでかれとそのとすべてのたみとを、ひとりのこらずころして、その占領せんりょうした。 

第22章 

22:1 さて、イスラエルの人々ひとびとはまたみちすすんで、エリコにちかいヨルダンのかなたのモアブの平野へいや宿営しゅくえいした。

22:2 チッポルのバラクはイスラエルがアモリびとにしたすべてのことたので、

22:3 モアブはおおいにイスラエルのたみおそれた。そのかずおおかったためである。モアブはイスラエルの人々ひとびとをひじょうにおそれたので、

22:4 ミデアンの長老ちょうろうたちにった、「この群衆ぐんしゅううしくさをなめつくすように、われわれの周囲しゅういものをみな、なめつくそうとしている」。チッポルのバラクはこのときモアブのおうであった。

22:5 かれはアンモンびとのくにのユフラテかわのほとりにあるペトルに使者ししゃをつかわし、ベオルのバラムをまねこうとしてわせた、「エジプトからてきたたみがあり、のおもてをおおってわたしのまえにいます。

22:6 どうぞいまきてわたしのためにこのたみをのろってください。かれらはわたしよりもつよいのです。そうしてくだされば、われわれはかれらをって、このくにからはらうことができるかもしれません。あなたが祝福しゅくふくするもの祝福しゅくふくされ、あなたがのろうものはのろわれることをわたしはっています」。

22:7 モアブの長老ちょうろうたちとミデアンの長老ちょうろうたちはうらないの礼物れいもつにして出発しゅっぱつし、バラムのもとへって、バラクの言葉ことばげた。

22:8 バラムはかれらにった、「今夜こんやここにまりなさい。しゅがわたしにげられるとおりに、あなたがたに返答へんとうしましょう」。それでモアブのつかさたちはバラムのもとにとどまった。

22:9 ときにかみはバラムにのぞんでわれた、「あなたのところにいるこの人々ひとびとはだれですか」。

22:10 バラムはかみった、「モアブのおうチッポルのバラクが、わたしにひとをよこしていました。

22:11 『エジプトからてきたたみがあり、のおもてをおおっています。どうぞいまきてわたしのためにかれらをのろってください。そうすればわたしはたたかって、かれらをはらうことができるかもしれません』」。

22:12 かみはバラムにわれた、「あなたはかれらと一緒いっしょってはならない。またそのたみをのろってはならない。かれらは祝福しゅくふくされたものだからである」。

22:13 くるあさきて、バラムはバラクのつかさたちにった、「あなたがたはくににおかえりなさい。しゅはわたしがあなたがたと一緒いっしょくことを、おゆるしになりません」。

22:14 モアブのつかさたちはってバラクのもとにってった、「バラムはわたしたちと一緒いっしょることを承知しょうちしません」。

22:15 バラクはまたまえものよりも身分みぶんたかいつかさたちをまえよりもおおくつかわした。

22:16 かれらはバラムのところへってった、「チッポルのバラクはこうもうします、『どんなさまたげをもかえりみず、どうぞわたしのところへおいでください。

22:17 わたしはあなたをおおいに優遇ゆうぐうします。そしてあなたがわたしにわれることはなんでもいたします。どうぞきてわたしのためにこのたみをのろってください』」。

22:18 しかし、バラムはバラクの家来けらいたちにこたえた、「たといバラクがそのいえちるほどの金銀きんぎんをわたしにあたえようとも、こと大小だいしょうわず、わたしのかみしゅ言葉ことばえてはなにもすることができません。

22:19 それで、どうぞ、あなたがたも今夜こんやここにとどまって、しゅがこのうえ、わたしになんとおおせられるかをたしかめさせてください」。

22:20 よるになり、かみはバラムにのぞんでわれた、「この人々ひとびとはあなたをまねきにきたのだから、ってこの人々ひとびと一緒いっしょきなさい。ただしわたしがげることだけをおこなわなければならない」。

22:21 くるあさきてバラムは、ろばにくらをおき、モアブのつかさたちと一緒いっしょった。

22:22 しかるにかみかれったためにいかりをはっせられ、しゅ使つかいかれさまたげようとして、みちちふさがっていた。バラムは、ろばにり、そのしもべふたりもかれともにいたが、

22:23 ろばはしゅ使つかいが、のつるぎをもって、みちちふさがっているのをみちをそれてはたけにはいったので、バラムは、ろばをってみちかえそうとした。

22:24 しかるにしゅ使つかいはまたぶどうはたけあいだせまみちちふさがっていた。みち両側りょうがわにはいしがきがあった。

22:25 ろばはしゅ使つかいて、いしがきにすりり、バラムのあしいしがきにしつけたので、バラムは、また、ろばをった。

22:26 しゅ使つかいはまたさきすすんで、せまところちふさがっていた。そこはみぎにもひだりにも、まがみちがなかったので、

22:27 ろばはしゅ使つかいてバラムのしたした。そこでバラムはいかりをはっし、つえでろばをった。

22:28 すると、しゅが、ろばのくちひらかれたので、ろばはバラムにむかってった、「わたしがあなたになにをしたというのですか。あなたは三もわたしをったのです」。

22:29 バラムは、ろばにった、「おまえがわたしをあなどったからだ。わたしのにつるぎがあれば、いま、おまえころしてしまうのだが」。

22:30 ろばはまたバラムにった、「わたしはあなたが、きょうまでながいあいだられたろばではありませんか。わたしはいつでも、あなたにこのようにしたでしょうか」。バラムはった、「いや、しなかった」。

22:31 このときしゅがバラムのひらかれたので、かれしゅ使つかいのつるぎをもって、みちちふさがっているのをて、とうれてひれした。

22:32 しゅ使つかいかれった、「なぜあなたは三もろばをったのか。あなたがあやまってみちくので、わたしはあなたをさまたげようとしててきたのだ。

22:33 ろばはわたしをて三めぐらしてわたしをけた。もし、ろばがめぐらしてわたしをけなかったなら、わたしはきっといまあなたをころして、ろばをかしておいたであろう」。

22:34 バラムはしゅ使つかいった、「わたしはつみおかしました。あなたがわたしをとどめようとして、みちちふさがっておられるのを、わたしはりませんでした。それでいま、もし、お気おきさないのであれば、わたしはかえりましょう」。

22:35 しゅ使つかいはバラムにった、「この人々ひとびと一緒いっしょきなさい。ただし、わたしがげることのみをべなければならない」。こうしてバラムはバラクのつかさたちと一緒いっしょった。

22:36 さて、バラクはバラムがきたといて、国境こっきょうのアルノンかわのほとり、国境こっきょう一端いったんにあるモアブのまちまでってむかえた。

22:37 そしてバラクはバラムにった、「わたしはひとをつかわしてあなたをまねいたではありませんか。あなたはなぜわたしのところへきませんでしたか。わたしは実際じっさいあなたを優遇ゆうぐうすることができないでしょうか」。

22:38 バラムはバラクにった、「ごらんなさい。わたしはあなたのところにきています。しかし、いま何事なにごとかをみずからうことができましょうか。わたしはただかみがわたしのくちさづけられることをべなければなりません」。

22:39 こうしてバラムはバラクと一緒いっしょき、キリアテ・ホゾテにきたとき、

22:40 バラクはうしひつじとをほふって、バラムおよびかれともにいたバラムをれてきたつかさたちにおくった。

22:41 くるあさバラクはバラムをともなってバモテバアルにのぼり、そこからイスラエルのたみ宿営しゅくえい一端いったんをながめさせた。 

第23章 

23:1 バラムはバラクにった、「わたしのために、ここに七つの祭壇さいだんきずき、七とう雄牛おうしと七とう雄羊おひつじとをととのえなさい」。

23:2 バラクはバラムのったとおりにした。そしてバラクとバラムとは、その祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。

23:3 バラムはバラクにった、「あなたは燔祭はんさいのかたわらにっていてください。そのあいだにわたしはってきます。しゅはたぶんわたしにってくださるでしょう。そして、しゅがわたしにしめされることはなんでもあなたにげましょう」。こうしてかれは一つのはげやまのぼった。

23:4 かみがバラムにわれたので、バラムはかみった、「わたしは七つの祭壇さいだんもうけ、祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげました」。

23:5 しゅはバラムのくち言葉ことばさづけてわれた、「バラクのもとにかえってこういなさい」。

23:6 かれがバラクのもとにかえってみると、バラクはモアブのすべてのつかさたちととも燔祭はんさいのかたわらにっていた。

23:7 バラムはこの託宣たくせんべた。

「バラクはわたしをアラムからまねせ、モアブのおうはわたしをひがしやまからまねせてう、『きてわたしのためにヤコブをのろえ、きてイスラエルをのろえ』と。

23:8 かみののろわないものを、わたしがどうしてのろえよう。しゅののろわないものを、わたしがどうしてのろえよう。

23:9 いわいただきからながめ、おかうえからたが、これはひとりはなれてたみもろもろの国民こくみんのうちにならぶものはない。

23:10 だれがヤコブの群衆ぐんしゅうかぞえ、イスラエルの無数むすうたみかぞよう。わたしは義人ぎじんのようにに、わたしのおわりはかれらのおわりのようでありたい」。

23:11 そこでバラクはバラムにった、「あなたはわたしになにをするのですか。わたしはてきをのろうために、あなたをまねいたのに、あなたはかえっててき祝福しゅくふくするばかりです」。

23:12 バラムはこたえた、「わたしは、しゅがわたしのくちさづけられることだけをかたるように注意ちゅういすべきではないでしょうか」。

23:13 バラクはかれった、「わたしと一緒いっしょにほかのところへって、そこからかれらをごらんください。あなたはただかれらの一端いったんるだけで、全体ぜんたいることはできないでしょうが、そこからわたしのためにかれらをのろってください」。

23:14 そしてかれはバラムをれてゾピムのき、ピスガのいただきのぼって、そこに七つの祭壇さいだんきずき、祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。

23:15 ときにはバラムはバラクにった、「あなたはここで、燔祭はんさいのかたわらにっていてください。わたしはこうへって、しゅうかがいますから」。

23:16 しゅはバラムにのぞみ、言葉ことばくちさづけてわれた、「バラクのもとにかえってこういなさい」。

23:17 かれがバラクのところへってると、バラクは燔祭はんさいのかたわらにち、モアブのつかさたちもともにいた。バラクはバラムにった、「しゅはなんとわれましたか」。

23:18 そこでバラムはまたこの託宣たくせんべた。

「バラクよ、ってけ、チッポルのよ、わたしにみみかたむけよ。

23:19 かみひとのようにいつわることはなく、またひとのようにいることもない。ったことで、おこなわないことがあろうか、かたったことで、しとげないことがあろうか。

23:20 祝福しゅくふくせよとのめいをわたしはうけた、すでにかみ祝福しゅくふくされたものを、わたしはえることができない。

23:21 だれもヤコブのうちにわざわいのあるのをない、またイスラエルのうちになやみのあるのをない。かれらのかみしゅともにいまし、おうをたたえるこえがそのなかきこえる。

23:22 かみかれらをエジプトからみちびされた、かれらは野牛やぎゅうつののようだ。

23:23 ヤコブには魔術まじゅつがなく、イスラエルにはうらないがない。かみがそのなすところをときおうじてヤコブにげ、イスラエルにしめされるからだ。

23:24 よ、このたみじしのようにがり、じしのようにおこす。これはその獲物えものらい、そのころしたものむまではよこたえない」。

23:25 バラクはバラムにった、「あなたはかれらをのろうことも祝福しゅくふくすることも、やめてください」。

23:26 バラムはこたえてバラクにった、「しゅわれることは、なんでもしなければならないと、わたしはあなたにげませんでしたか」。

23:27 バラクはバラムにった、「どうぞ、おいでください。わたしはあなたをほかのところへおれしましょう。かみはあなたがそこからわたしのためにかれらをのろうことをゆるされるかもしれません」。

23:28 そしてバラクはバラムをれて、荒野あらのおろすペオルのいただきった。

23:29 バラムはバラクにった、「わたしのためにここに七つの祭壇さいだんきずき、雄牛おうしとうと、雄羊おひつじとうとをととのえなさい」。

23:30 バラクはバラムのったとおりにし、その祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。